開業者インタビュー

飲食店経営者から学ぶ『コロナ禍でも閉店しない店舗づくり‐3』

飲食店経営者から学ぶ『コロナ禍でも閉店しない店舗づくり‐3』

ここからは、飲食店開業を目指す方へのアドバイスとして、同じくカフェ業態での出店を目指す高嶋さんにいま聞いておきたいことをご質問頂き、品川さんにご回答いただきました。

物件選びに関して

高嶋さん:「先日内見して気になった物件が、ちょうどオーナーチェンジするタイミングと聞いたのですが、そういった物件は危険だと思いますか?」

品川さん:「その点は物件によりますよね。口出しが多いオーナーさんと放任主義のオーナーさんとがいるので、どちらが良い悪いは相性の問題かと思います。
トラブルにも発展しかねないので新しい大家さんがどんな人なのかということは確認しておいた方がいいかもしれないですね。うちの店舗は放任タイプのオーナーさんですし、ABCさんという会社も挟んでいるのでその点は心配していません。」

開業資金に関して

高嶋さん:開業資金以外に運転資金などはどのくらい残しておくべきですか?」

品川さん:いまはなかなか読めないですよね。私の場合は想定よりも多めに融資を借りていました。飲食店の場合、運転資金がまわらないことが原因でお店を閉じてしまうことが多いと思うので、“あと何ヶ月営業できれば…”という状況にならないように考えていました。」

高嶋さん:予算と実際の額ではどのくらい差が出ましたか?」

品川さん:だいたい100万円~200万円くらい多くかかりましたね。融資を多めにとったことで気が大きくなったのもあるのですが。」

高嶋さん:「そうですか。自分が想定している賃料と物件の賃料がなかなか見合わないことに悩んでいて…」

品川さん:「商店街の中でもシャッター商店街と言われるテナントがなかなか入らないところであれば、新しく入ってくれるテナントに対して助成金を出しているところもあるので調べてみるのがいいかもしれないですね。」

高嶋さん:事務所からの飲食店への工事する際の内装費はざっくりどのくらいかかりましたか?」

品川さん:「結構かかりましたよ。開業資金の3分の1くらいかな。内装も備品もすべてデザイナーさんにすべてお願いしたので。やっぱり自分で選ぶよりもデザイナーさんに選んでもらった方が、空間の演出がしっかりしていますよね。特に、カフェにとって空間はとても大事なので。」

オープン時の集客に関して

高嶋さん:オープン時のお客さんの掴み方はどうされていましたか?」

品川さん:「人形町は中小企業が多いので、ポスティングで来てくれました。あとは、その来店客の口コミで来店してくれることも多くありましたね。」

高嶋さん:「オープン当初に特別なサービスは何かされていましたか?」

品川さん:雨の日来店サービスや、DMに20%割引クーポンをつけたりはしていましたね。ただ、いまの時期は挨拶回りが逆に迷惑がられる場合もあるので、オープン時の宣伝は難しいですよね。」

高嶋さん:「そうですよね。こちらのお店はSNSを見てくるお客さんも多くいると先ほど伺いましたが、オープン前からSNSなどで宣伝・広告活動はされていたのでしょうか?」

品川さん:「開店までに1ヶ月ほど工事の遅れがあったので、あまりしていなかったです。もしSNSをされるのであれば、お店を作る段階から発信するといいと思います。お客さんも一緒にお店を育てている感覚が生まれて愛着を持ってくれるので、反響が良くなると思います。」

高嶋さん:「今TwitterやABCさんのブログで発信をしているので、今後の反響がたのしみです。品川さんは、開店後にSNS発信を強化されたのですね。」

品川さん:「そうですね、アカウントは早期から作ってあったのですが発信は開店後になります。SNSやブログでの取り組みは後々、クラウドファンディングやイベント出店などをする際の実績として提出できるので、素材を残しておくと楽ですよ。」

高嶋さん:「なるほど。クラウドファンディングはどういう名目でされたのですか?」

品川さん:「コロナ禍でお店を閉めるのでその間の運転資金として募りました。」

高嶋さん:「金額としてはいくらくらいで設定しましたか?」

品川さん:「30~50万円ですね。50万円で申請した時に達成できなかったので、30万円程まで金額設定を落として、達成したら達成したでそれが実績になるので低く設定していました。あとは、プレスリリースも大事ですね。」

高嶋さん:「それはほんとに大事ですよね!リニューアル時もプレスリリース掲載のお願いはされているのですか?」

品川さん:「そうですね。ECサイトの立上げをお願いしているトータルブランディング企業さんにいろいろと頼んでいます。」

-リニューアルにあたっての資料を見せて頂きました‐

決済手段の導入に関して

高嶋さん:「営業時に決済手段は何を導入されていますか?現金のみでは厳しいですかね?」

品川さん:「初めは、うちも現金のみでクレジット決済を避けていました。やはり導入すると手数料がとられてしまうので。
ただ、いまは東京都で電子マネー決済の推進が強化されているので今後出店する方は導入しておかないと逆に不便が生じて、導入せざるをないでしょうね。現金支払いを好む方もだいぶ少なくなりましたし。」

品川さん:「うちでは、主に携帯キャリアなら利用者が多いので失敗しないだろうと考えて、PayPay・d払い・メルペイ・auペイを導入しています。利用者としては、PayPayとauペイが多いです。
基本的には手数料を優遇しているところから検討していくことをおすすめします。あとは申請~登録までの期間もキャリアによって違うので注意ですね。PayPayなどは申請~登録まですぐ完了しましたが、d払いは結構時間がかかりましたよ。」

高嶋さん:「とても参考になります!4年間営業する中でこうしておけばよかったな、といった教訓は何かありますか?」

品川さん:もう少しキッチンを広くしておけばよかったですね。調理器具や設備をあとから増やしたくてもスペースが足りなくて…。アルバイトや社員の子に調理してもらうとなると、機械を導入した方が簡単で味に統一性が出せますよね。
あとは、メニュー開発にあたっても調理場に余裕があれば融通が利いたのに、って思います。コロナ禍で時間ができたからこそ、パスタやごはんものなど手間のかかる料理も作ることができますし、メニューの幅を広げたいと考えるようになりました。しばらく営業していると、欲が出てくるものですね(笑)」

飲食店の今後の動向に関して

高嶋さん:「コロナが終息しない中での出店で飲食店の動向が気になっているのですが、品川さんとしてはどういう見解をお持ちですか?」

品川さん:コロナが明けてからのお客さんの動向は営業している側としても全然読めないですね。閉店となった飲食店が多いからこそ、人が行き交うルートが変わったり、客層が変わったり。それこそ街のカラーまで変わってくると思うので、売上状況も大きく変わるのではないかなと思っています。
これから出店する方へのアドバイスとしては、物件を決める前に物件周辺のオープン情報や閉店情報は事前に収集しておく方がいいと思います。」

<<1st Page<<
【コロナ禍での新たな挑戦】

『喫茶 とりの巣』店舗詳細情報

所在地

〒103-0012
中央区日本橋堀留町1-1-13 藤田ビル2階

営業時間

平日
9:00〜21:00

土曜日・祝日
10:00〜18:00

※営業時間が変更となっている場合もありますので、随時ご確認ください※

定休日

日曜日

電話番号

03-6231-0103

関連サイト

公式サイト:https://cafe-birdsnest.com/
Twitter:@cafebirdsnest
Facebook:cafe.birdsnest.ningyocho
Instagram:cafe.birdsnest
食べログ:https://tabelog.com/tokyo/A1302/A130204/13224067/

関連記事もご覧ください

想定外のエリアだった人形町で物件取得!女性向けのカフェを開きたい。
【人形町】のんびりしたい日に「巣ごもり」はいかがでしょうか?一番人気はミントパフェ!『喫茶 とりの巣』


Written by 飲食店の居抜き物件なら!居抜き店舗ABC
物件のご紹介はもちろん開業までをサポートいたします!


簡単30秒で会員登録完了!

飲食店、物販、テイクアウトなどの店舗物件をご紹介します!

Copyright © 居抜き店舗ABC, All Rights Reserved.