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オフィス街の飲食店ランチ需要を調査!神田編

オフィス街の飲食店ランチ需要を調査!神田編

ABC店舗のコラムでは、前回、都内でも有数のビジネスに特化した街である小川町・淡路町エリアのランチ需要を調査しました。

前回の特集はこちら

高層ビルも多く立ち並ぶだけあり、小川町・淡路町エリアはランチ難民が続出する地域でした。
小川町・淡路町エリアの隣にはこれまたオフィス街として名高い神田エリアがありますが、そちらのランチ需要はどうなっているのでしょうか。
今回は神田エリアのランチ需要を調査します。

周囲に高層ビルこそ少ないが、ビジネスマンが多い

神田駅周辺エリアと、近隣の小川町・淡路町や秋葉原といったオフィス街との明確な違いは、高層オフィスビルの少なさ。
神田須田町方面あたりから高層ビルが林立しはじめますが、殆ど秋葉原や淡路町に足を踏み入れていると言っても過言ではない場所。神田駅から徒歩でのアクセスは十分に可能ですが、5分以上は歩く位置にあります。

このように神田駅周辺に高層ビルは多くありませんが、高層ではないながらもオフィスビル自体は林立しています。

近隣のオフィス街と比べると明確な点は、建物同士の間隔が狭いところ。古くからあるビルが多くひしめき合い、都会のオフィス街ながら昔ながらの香りが残る「路地」が多く存在するほどです。
オフィスビルの数は多いことから、自ずとビジネスマンが通行する量も多くなっています。


駅至近ながら細い路地も多く存在

神田のランチ需要を調査!

では、神田エリアのランチ需要はどれほどのレベルなのでしょうか。
前回同様、よくある交通量調査と同様の手法にて、スマホのカウンターアプリを用いて1分あたりの通行人数を計測します。
今回は特に飲食店の多い西口と北口にて、平日の11時~15時の間にそれぞれ計測を行いました。

12時までは空いている

24時間営業の外食チェーンも多い地域ですが、チェーン以外の飲食店は11時~11時半よりランチ営業が開始となります。
隣り合う小川町・淡路町と比較すると、11時に営業を開始する飲食店の割合は若干多い印象です。

駅を出てすぐに商店街へ入る西口は、もともと通行量が多い場所ではありますが、混みあっている様子ではありません。

11時台前半の計測では、1分あたり118人が通行。11時台後半では114人と、変わりはありません。


11時台前半

11時台後半

駅を出たら商店街に向かうという人の流れができており、電車が発着するたびに人が通る状況です。
しかし、飲食店に入る人々の数は多くはなく、この時間は大半がコンビニに入っていくか、商店街を通って他の路地などに抜けていきます。

神田須田町方面の北口でも通行量を計測。

こちらでは、11時台前半には1分あたり62人。11時台後半は87人と、こちらも11時台は変化なし。


11時台前半

11時台後半

大半が神田駅で下車して神田須田町方面へ向かっていくサラリーマンです。


多くの人々が駅を出て須田町方面へ

この付近の飲食店では、威勢の良い呼び込みの声が響き渡ります。

「はい!今のうちが空いてますよー!」

お店に入っていく人はゼロではなく、早めに昼食を済ます人も散見されます。
しかし、「まだテーブル席も余裕があります!」との声も頻繁に聞こえてくるため、この時間にランチを済ませる人は多くないようです。

12時から一気にピークが襲来!

11時45分ごろ、北口駅前の飲食店から聞こえてくる呼び込みの言葉が変わります。

「12時過ぎると一気に混みますからねー!いまのうちですよー!」

この言葉の通り、12時を過ぎると人がぞろぞろとオフィスから出てきます。

北口は商店街のある西口ほど人通りは多くないものの、12時を過ぎると飲食店への入店者が続出。

12時10分ごろの北口での通行量は、1分あたり224人。

この頃には、威勢の良かった呼び込みのお兄さんも店内へ戻っていました。12時になってから10分足らずで、呼び込みが必要なくなるほど席が埋まってしまうのでしょう。

同時刻に西口商店街へ移動してみると、せかせかと前へ進むことが難しいほど人でごった返しています。

12時15分時点での通行量は1分あたり334人。
人気のラーメン屋やうなぎ屋はサラリーマンの行列が。

どの飲食店もすんなりと入って席に着くことは難しい状況です。

若い女性の姿も

オフィス街でありながら、神田ではサラリーマン以外の客層も数多く見受けられます。
それが、10代後半~20代前半の若い女性。

実は西口商店街エリアに外語系の専門学校があるのです。

外語系の学生は女性の割合が多く、なおかつエアライン科も有する大きな専門学校であるため、オフィスワーカーに交ざって若い女性も多く見受けられました。
このような層は飲食店に入店するケースは珍しく、コンビニやテイクアウト可能な飲食店で昼食を購入し、学内へ戻っていく場合が多い状況でした。
学校周辺ではテイクアウト窓口のある飲食店や安価な弁当屋もあり、需要に巧く応えている印象を受けます。

ピークは14時まで

ランチ需要のピークは13時を過ぎても続きます。

13時の西口では1分あたり320人、北口では183人が通行。


西口

北口

まだまだ飲食店は混みあっており、大きな面積の牛丼チェーンですらも店内は埋め尽くされ、外のテイクアウト商品も飛ぶように売れています。

13時半ごろには、西口・北口ともに通行量が2~3割ほど減少。


13時半頃の西口(1分あたり)

13時半頃の北口(1分あたり)

ここを境に、人通りが一段と減少していきます。

14時を過ぎると人通りは落ち着き、ランチ営業を終了する店舗も出はじめました。

14時の西口
14時台の西口
14時の北口
14時台の北口

以上の計測から、神田エリアのランチタイムは12時から一気にピークになり、14時ごろまで続くことが分かりました。


14時すぎの西口(1分あたり)

14時すぎの北口(1分あたり)

神田はラーメン屋が高い地域!基本的にアイドルタイムなし

神田は言わずと知れたラーメン激戦区。多くのラーメン屋がしのぎを削っています。


神田周辺のラーメン屋

特に人気店では、ランチタイムには行列が必ずと言っていいほどできています。

行列

客層は基本的にサラリーマンもしくは学生であり、大半が男性。
仕事や授業によって時間か限られている人々が主であることから長居する人は居らず、行列ができていながらも回転は速い印象を受けます。

ラーメン店は西口・北口ともに大半の店舗がアイドルタイムなく営業を続けており、どの時間も誰かしらの来店がある状況でした。
もちろん、あえてピークを過ぎてからランチに出掛けるビジネスマンの姿も。
そのようなビジネスマンは、男性の場合はラーメン屋に入っていく傾向が高くありました。

サラリーマンはもちろん、付近の専門学校から出てくる男子学生はラーメン屋へ向かうケースが多く見受けられ、ラーメン屋の需要が高いのが見受けられます。

やはりランチ難民は出てしまう

12時以降の交通量からも分かる通り、やはり神田もランチ難民が出てしまうエリアでした。
飲食店は路地裏にある店舗も含め、どこも満席。
サラリーマンや学生が多い地域であることから、価格帯の安い飲食店はどこも列ができていました。

ランチのピーク時は西口方面で働くビジネスマンが西口商店街を通り抜け、さらに駅を超えて反対側の南口方面へ向かっていくケースも多々見受けられる状況。

南口方面へ抜けていく人々
西口から南口へ抜けていく人々

12時半に駅の西口と南口の間に立って計測してみたところ、駅を利用せずに西口から南口に抜けていったビジネスマンが1分あたり82人。

15時ごろの計測では18人であったことから、ランチを求めて「より空いている方」へ向かう人々も多く居ることがわかりました。

テイクアウト需要あり!

学生やオフィスワーカーの中でも、付近を通る女性は飲食店内で食事を取らない傾向が高くありました。
大半がコンビニや、飲食店、弁当屋、カフェなどでテイクアウトし、会社や学校に持ち帰っています。

また、神田は建物の間隔が狭いことから、コンビニも広くありません。
近隣のビジネス街に比べるとイートインスペースのあるコンビニは著しく少なく、公園などの広場もほとんど存在しません。
そのような点からも、職場や学校に持ち帰って食べられる物のテイクアウト需要は特に高くなっています。

神田で飲食店を開業する場合、ランチタイムにテイクアウトメニューを設けることで、より集客率を高められる可能性があります。

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Written by 飲食店の居抜き物件なら!居抜き店舗ABC
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