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開業者からのアドバイス ~現地調査(商圏分析)、先輩たちはここを見た~

開業者からのアドバイス ~現地調査(商圏分析)、先輩たちはここを見た~

飲食店の開業を目指して物件探しを行う場合、立地の良さや物件の状態を重要視する人も多いでしょう。
「駅からの距離」「路面店」「視認性」など、物件の立地や構造は誰もが注目するポイントです。

しかし、飲食店は立地や構造が良いからといって、必ず成功するとは限りません。

ABC店舗では、これまでに開業を経験した方々にインタビューを実施し、リアルな経験談を伺ってきました。
そこから見えてきたことは、開業前に行う「現地調査(商圏分析)」の重要性。
開業後すぐに軌道に乗っている飲食店の多くは、事前に綿密な現地調査を行っていたことが分かりました。

では、現地調査で注目すべき点とはどんなところなのでしょうか。
先輩たちが注目していた点を踏まえ、ご紹介します。

大山『丁来巣』丹野さん ~街のイメージだけで判断しない~

板橋区大山で創作和食とフレンチのお店『丁来巣』を営む丹野さん。
当初の希望エリアは自由が丘や代官山でしたが、条件に合う物件がなかなか出てこず。
その後、ABC店舗からの紹介を受けた大山での物件取得に至りました。

福島出身の丹野さんは、「大山」という地名は物件の紹介を受けた際に初めて耳にしたとのこと。
大山は2つの商店街と住宅街によって構成される地域。当初の希望であった自由が丘や代官山といったお洒落なエリアとは異なる街ではありましたが、現地調査の結果、大山での開業を決めました。

物件前の人通りに注目

当初は隠れ家店の多い、落ち着いた雰囲気の地域で開業を希望。大山は街柄も当初の想定とは全く異なる地域でした。

大山には2つの大きな商店街が存在し、多くの人々が行き交いますが、丹野さんは大山の「人通り」に着目しました。

「当初は落ち着いた大人の街を希望していました。自分のスタイルは創作和食なので、ひっそりとした隠れ家のお店です。大山は自店と雰囲気が違うのかなとも思っていましたが、実際に大山に来た時に思った以上に人がいることが分かりました。それで、何とかなるだろうと思ったんですよ。これだけ人がいれば、年齢層も世帯年収もバラバラ。自分の店に合うターゲットもいると思いましたね。実際に開業後は『大山にこんな人がいるのか』と思うような人も来てくれています。まずは人通りがどうなのか、ここを見ることが大切だと感じました。」

多種多様な層の人通りがあれば、その中にターゲット層も必ずいると判断。
物件の前の人通りも良好であったから、この地でやっていけるという結論に至りました

開業後は丹野さんの予想通り、様々な人が訪れる結果に。
今では隠れ家的な名店として人気を集めています。

注目ポイント
人通りや年齢層から、ターゲット層の獲得可否をチェック

『丁来巣』関連記事

要町『fra…』小村さん~競合店の調査は入念に~

東京メトロ有楽町線『要町駅』徒歩5分。
外観から漂う洗練された世界観と細やかなおもてなしで、開業からわずか3ヵ月で常連を多数獲得。現在となっては、巷で評判のお店となっています。
オーナーの小村さんは、IT企業にも勤務しており、現地調査の重要性について語ります。

「朝、昼、晩、土日と徹底して通いましたね。現地調査はとても重要だと思っています。駅からの導線を把握し、どんな人が通るか、年齢層なども確認しました。人通りが多い曜日や時間帯も大事ですね。やみくもにオープンするのではなく、まずは地域に根付くためにも地域のことを知る必要があると思います。」

競合店のメニューをくまなく分析

そして、開業する際に調べておきたいポイントのひとつに「競合店」があります。
小村さんも、現地調査(商圏分析)の際には、競合店の下調べを徹底的に行なっていました。

「競合店のメニューを調べました。料理の種類、数、価格、これらを調べると、このエリアの価格帯が見えてきます。それが自店のメニュー作りに直結して役立つと思っています。エリアの価格帯から外れてしまうと地域の方は通いづらいかもしれません。うちの店は地域密着のお店なので、何度も通えるように、エリアの理解を深めることが大切だと感じています。原価や目標利益からメニューの価格帯を決めるという手法もありますが、地域密着を狙う個人店の場合は、エリアの価格帯を理解した上で値段構成などを導き出す方が最良の策ではないかと思います。」

現地調査から導き出した数字を活かし、地域に合ったメニュー構成と価格帯を設定。この取り組みがあったからこそ、リピーターを獲得できたと小村さんは言います。

集客を図るためには、競合店とどのように差別化を図って勝負していくか、お店を特徴付ける工夫が求められます。
従って、競合店を調査する際にも、ただ単にどのようなメニューがあるかを調べるのではなく、メニュー数や種類、単価、提供方法まで、くまなく調査することが必要。地域住民の取り込みを目指すにあたっては、そのエリアで暮らす住民の経済事情や注文傾向を把握しておくことも大切なポイントになります。

注目ポイント
競合店のメニュー、種類、品数、価格から地域住民の経済状況を割り出す。

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物件だけでなく地域についての調査も重要!

丹野さんは人通り、小村さんは競合店のメニュー・価格帯と、物件の情報以外にも「地域に関する情報」を調査していたことがわかりました。

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【現地調査(商圏分析)】に関しては、
こちらの記事もぜひご参照ください。


Written by 飲食店の居抜き物件なら!居抜き店舗ABC
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