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新型コロナ対策でデリバリーやテイクアウトを導入した飲食店の効果

新型コロナ対策でデリバリーやテイクアウトを導入した飲食店の効果

新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中、社会ではリモートワークや在宅勤務を推奨する動きが強まり、不要不急の外出を控える風潮となっています。

この影響により、飲食店をはじめとする店舗への客足が激減しはじめています。自粛ムードが続く中、外に足を運ぶのではなく、自宅での【巣ごもり消費】が増えています。しかし、このように巣ごもり消費が増える事態になってしまうと、飲食店への客足はさらに遠のくばかり。飲食店はどのように対応すればよいのでしょうか。

新型コロナウイルス感染症の拡大により、在宅勤務者の巣ごもり消費が増加

こんにちは。ABC店舗の犬木です。(犬木のアメブロ、毎日更新中です)

外食産業の売上は冷え込みがちですが、実際に巣ごもり消費は増えています。
スーパーやコンビニエンスストアでは売り切れとなる商品もあり、買い込みや消費は増えているようです。

では実際に、在宅勤務者はどのような消費の仕方をしているのでしょうか。
在宅勤務中のライター・Aに話を聞きながら考察してみました。

犬木さん
犬木さん
在宅勤務、いかがですか?
ライター・A
ライター・A
何とも言い難い不思議な感じではありますが、業務は滞りなく進んでいますね。
犬木さん
犬木さん
食生活はいかがですか?
ライター・A
ライター・A
そこが難しいですね。外に出られないからといって毎日宅配サービスを利用するわけにはいかないですからね。かといって在宅勤務措置を講じている身でありながら外食に出掛けるわけにはいかないですし、買い出しも頻繁には行けないですから。
犬木さん
犬木さん
確かに、なかなか外出はできないですよね。
ライター・A
ライター・A
さすがに、毎日宅配サービスを利用してしまうと財布の事情的にも厳しいですからね。
犬木さん
犬木さん
配送料もかかりますもんね。
ライター・A
ライター・A
とはいえ、在宅勤務を行いながら3食すべてを自炊で賄うことは難しいです。

在宅勤務における一番のネックは休憩時間の昼食

Aさんは出来る限り自炊を行うようにしているそうです。
しかし、一番のネックは休憩時間の昼食だといいます

ライター・A
ライター・A
もちろん自炊も出来る限り行っていますが、特に昼食は調理や片付けで休憩時間が削られてしまいます。そのような観点からも、すべて自炊は難しいと感じています。
犬木さん
犬木さん
休憩時間に自炊をするとなると、休んだ気にならなそうですね。
ライター・A
ライター・A
作り置きや冷凍食品などの選択肢もありますが、さすがに単身者なのでたくさんストックできるわけでもないですし、やはり美味しい料理を手軽に食べたい―。これが本望です。
犬木さん
犬木さん
昼食の美味しさが午後のやる気に繋がることもありますね。
ライター・A
ライター・A
そうなんです。近所に美味しい飲食店が幾つかあるのですが、希望の時間帯に予約してピックアップ出来ればそれを利用したいですね。宅配もよいですが、どうしても配送料が痛手になってしまうので。

在宅勤務が増えつつある中で飲食店に足を運ぶ人は減っていますが、「本当は〇〇のお店へ食べに行きたい」と思うことも事実。
そこで、飲食店での「テイクアウト(持ち帰り)」や「ピックアップ(受け取り)」に注目が集まります。

実際にLINE公式アカウントでピックアップを始めたお店。神楽坂『BAR & Restaurant 洋食オリホン』

『BAR & Restaurant 洋食オリホン』の店内

新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、すぐにテイクアウトやピックアップを始めたお店があります。
今回はそのお店にご協力いただき、実際の利用状況などを伺いました。

同店は夫婦で経営する小さな洋食店。リーズナブルな価格で本格的な洋食を味わえることから、常に客足が絶えない人気店です。
飲食店の集客が厳しくなる昨今の状況でも、地域に密着して売上を順調に伸ばしています。

本格的な洋食が味わえる

また、同店舗は新型コロナウイルス感染症の影響を速やかに察知し、一足先にピックアップやテイクアウトを導入。
元々は常連のために用意したLINE公式アカウントで直接テイクアウトの予約も可能にしました。
それ以外にもピックアップ専用アプリ『Picks』での販売もスタート。
実際にテイクアウトやピックアップを始めたきっかけや費用について伺いました。

質問①コロナウイルスの影響はありますか?

飲食業界は厳しい状態が続いていると感じています。
去年から良いことなしだな…なんて言葉も同業ではちらほら。昨年から導入されたキャッシュレス推進に関しては、必要となる対応や入金サイクルの変化など、不慣れなことに戸惑う店舗も多いのではないでしょうか。そして増税による消費者の買い控えが強まり、年が明けてからは新型コロナウイルスの騒動。
初めはすぐに終息するだろうと甘く見ていましたが、ここまで長引くとかなりのダメージを受けています。
具体的な影響としては、複数人での来店・会食などの予約のキャンセル、お一人で来店する方が外出を控えるようになったことが挙げられ、影響は如実に現れていると感じています。

質問②LINE公式アカウントを始めた時期やきっかけ

実はLINE@の頃から検討し、アカウントは取得していました。
今回『LINE@』から『LINE公式アカウント』へシステムが移行したことにより、使いやすくなっていると判断し運用を決めました。

【きっかけ】
・SNSは飽和しており逆に不便だと考え、必要な情報をこちらから届けられるようにシフトしたいと考えていた。

・グルメサイトなど他社のプラットフォームを活用することが好みではなかったことから、自店舗で予約受付や問い合わせが簡略化できるシステムを求めていた。

質問③テイクアウトや・ピックアップを始めたきっかけ

新型コロナウイルス感染症の影響で増えているテイクアウト需要

実際の「お弁当」

コロナウィルスの脅威により消費者の生活が日々変化している中、『飲食』という生活に身近な分野にある私たちが、変化せずに売り上げが下がっている様をただ眺めている場合ではないという思いから。

みんなが外に出られなくなってしまっているのなら、私たちはご自宅で少しでも楽しい時間を過ごす手伝いが出来ればとの想いもあります。
食事の宅配は、『てんやもの』という昔からあった概念であるはず。
某大手通販サイトが普及している現代の流れから見ると、家の中に居ながらにしてオーダー・決済をする様子が、『なんだか今っぽく変身したものだな』と感じます。

質問④テイクアウト・ピックアップの反響

やはり少しずつ出てきています。
今までご来店の経験がなかった方も、通りすがりの方も店頭告知を熱心にご覧になっている様子も伺えます。
実際のオーダーも、電話とLINEアカウントからと、両方ご利用いただいている状況です。

質問⑤メリット

お子様がいらっしゃるご家庭など、外食が難しい時にもご利用いただける点。

質問⑥デメリット

そもそも店内飲食メニューと持ち帰り用メニューとでは、料理のジャンルによっては勝手が違うことも多く、特に『洋食』という温かい状態でお出しすることが前提の料理は、導入に際して厨房で苦戦しているシーンもありました。こちらが思ったタイミングで食べてもらえないかもしれないことを加味してお出しできるメニュー、ということで悩むところがあったようです。

質問⑦テイクアウト・ピックアップに別途かかった費用はありますか?

包材。お弁当箱など、お店のカラーと合うものを探し、導入しました。

質問⑧今後の施策などがあれば教えて下さい

ピックアップ・テイクアウトに関しては、継続の要否は今のところ不明です。
私たちの目指すところは、『日常とは切り離された空間でおもてなしをし、リラックスした時間を過ごしてもらうこと』だと思っています。そういった意味では、テイクアウトの形態は少し違うものとなります。

やはり本来は、ご来店頂いたお客さまだからこそ感じて頂ける感動をお届けしたいということが、我々の思うところです。
新型コロナウィルス拡散防止による『外出控え』から一体いつになったら解放されるのかはまだ誰にも分かりませんが、今は待つだけではなく出来ることをしつつ、同時に『外出控えから解放された時に、どうお客さまに足を運んで頂けるか』を考えることが重要だと思います。

これだけ抑圧されているものが解放された時、いかに消費を促せるか、選んで頂けるかがこの数ヶ月を取り戻す鍵ではないかと思っています。

具体的には
・周辺企業様への簡潔なご挨拶のみの営業回り
・その際に社員証提示特典、宴会プランの提案などの簡潔に案内ができるものを持参
・地域住民へポスティング
などを計画中です。

どれも当たり前で初歩的なものですが、まずはしっかりと企業様相手にご案内・ご提案ができるレベルへの店舗コンセプトの見直し、及び、ゴーストカスタマーを設定したご利用シーンの想定などをきちんと見つめ直し、備えたいと思っています。

とはいえ、まずは何より、はやく落ち着いて安心してお出かけが出来る世に戻ってほしいと、被害拡大が極力少なくすみますようにと、願うばかりです。

まとめ

懸念材料の一つでもある「初期費用」に関しても、テイクアウトやピックアップは「包材費」だけで済むようです。もちろん、テイクアウトやピックアップのサービスを使う場合に関しては、その手数料がかかる場合もありますが、始めるための費用としては決して高額とは言い切れません。同店は、LINE公式アカウントで「テイクアウトの予約→出来上がり連絡→取りに行く」というスタイルをとり、LINEで簡単に予約から出来上がり連絡まで完結できるようになっています。消費者にとって、この手軽さは嬉しいものです。また、近所の美味しいお店の味を楽しめるので、外出が出来ない在宅勤務の人にとっても嬉しいサービスとなっています。

飲食店にとって、今は辛抱の時です。
辛い時期でも時流やニーズに合わせて形式を変えながら売上をキープすることは可能といえます。アイディアと行動力で乗り越えて行きましょう。

取材協力店:BAR & Restaurant 洋食オリホン(神楽坂)

住所

東京都新宿区中里町26 熊木ビル 1F

電話番号

03-6280-8821

営業時間

【ランチタイム】…水〜金
11:30~14:30
【ディナータイム】…火〜金
18:30~22:30(FOOD L.O.)
23:00(BAR L.O.)
※平日(月曜を除く)営業のみ
※土日はホットケーキ店として営業中

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Written by 飲食店の居抜き物件なら!居抜き店舗ABC
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