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売上アップ戦術の五段階の順序 #専門家コラム

売上アップ戦術の五段階の順序 #専門家コラム

これまでのコラムで単価UPと価格帯について話してきましたが、売上をアップさせるには順序があります。今回から数回に分けて順序について説明します。

わたしが考える順序は5段階に分けられます。
第一段階  従業員のモチベーションアップ
第二段階  1.接客シーンにおける心構え(ポリシー)とマニュアルを作る
      2.USP(特化した他店にない商品・サービス)がなければ作る
      3.客単価アップの6つの法則をメニューに組み込む
第三段階  広告宣伝する。
第四段階  経費節減する(売上はアップしたがムダが多い場合が多い)
第五段階  徐々に事業を拡大していく。

 

第一段階:モチベーションアップ

従業員のチベーションアップの施策を打ちます。そうしないとせっかくの戦略が効果を発揮しなくなります。ただし圧倒的にモチベーションが高い場合には行いません。
参考までに申し上げておくと「何のために働くか?」を明確にします。
大きく分類すると、9つの理由があります。これは状況によって違うこともあります。

1,お金のため
2,自己の能力・技術の成長のため
3,自己の心の成長のため
4,世の中のため(社会貢献)
5,会社のため
6,自分の好きなことをするため
7,家族との絆を保つため
8,仲間との友情を育むため
9,健康のため

働くことで得られるメリットというのはたくさんあります。意識しないところ(潜在意識)では気付いているのに、言葉にできない、文字に出来ないから確信できないでいるだけです。
そこを、知っているものから教えてあげて、「なるほど、働くことは楽しいと思っていたけど、やっぱりこれだけのメリットがあったのだ」と思ってもらうことが大切です。

 
私は「幸せのレシピ」という本を書いてますが、その中で幸せの定義があります。
幸せには12個の要素があって、それぞれに目標を作り、行動することが幸せという理論です。
その幸せの12項目をお伝えすると

1,生きている
2,必要なお金
3,自由
4,健康
5,仲間との友情
6,家族の絆
7,世の中のため
8,他人(会社)のため
9,自分のため
10,自己の能力の成長
11,自己の心の成長
12,セカンドマネー(大きなお金)

これが幸せの要素としています。
もうお気づきと思いますが働くことで、幸せの要素の多くが得られます。それに気付くと働くことの意味が大きく違ってきます。
これを腹に落として働くのとそうでないのとは大きな違いがあります。

 

第二段階の1:心構え(ポリシー)

「心構え(ポリシー)」とは、例えばお客さまがいらっしゃった時に「いらっしゃ
いませ」とご挨拶するのは当たりまえですが、その時にどう言う心構えで言うか?
ということです。
ご来店の場合の心構えとは「感謝の気持ちを込めて」「ねぎらいの気持ちを込めて」
という事になります。
マニュアルでは「いらしゃいませ」ですが、その手前の「心構え」という点では、
「感謝の気持ちを込めて」ということになります。

以下、各シーンにおいての心構えの例を挙げておきます。

■ ご来店時 
「感謝の気持ち」「ねぎらいの気持ち」を込めて、「どの方がホストで誰がゲストか?」

■ ご案内
「どの席が一番適当か?」「他のお客さまとの兼ね合いは大丈夫か?」
「お客さまのお好みに合うか?」

■ おしぼり出し、お水出し
「おすすめする商品の価値はどのようにしたら伝わるか}
「最初に伝えなければいけない、時間のかかる商品など伝え漏れはないか?」  

■ オーダー取り
「お客様の頼まれたオーダーでご満足いただけるかどうか?」
「多すぎはしないか、逆に少なすぎはしないか?」  
「聞き漏れはないか?」「オーダーの確認することはないか?」

■ 料理待ち
「退屈していないか?」「予想以上にお待たせしていないか?」
「お待たせしている場合にはなにかやることはないか?」

■ 配膳
「オーダーされた料理がすべて揃っているか?」
「何か足らないものはないか?」
「熱々過ぎて触ると危険なもの、すぐに食べると危険なものはないか?」

■ 中間
「何か不満足はないか?」
「テーブル上が整理されているか?ゴミなどないか?」 
「少しだけ残されていて遠慮のかたまりなどないか?」あれば別皿に盛り代える
「飲物などのグラスが空いていれば追加をおすすめする」

■ お会計
「間違えの無いよう、落ち着いて作業する」
「言い方を間違っていないか?」
NGワード「おつりを○○円いただきます」「○○円からお預かり」等

■ お見送り
「本日のご来店、またご来店いただけるように感謝の気持ちを込めて」
「忘れ物はないか?」

などが「心構え(ポリシー)」の例です。

その後に「いらしゃいませ」とか「お待たせしました」「ありがとうございました。」
などの定形マニュアルがあります。マニュアルを使う前に、ベースとしての心構えが必要です。
そうでないと、心のこもっていない「いらっしゃいませ」になったり、明らかに異常と思われるオーダーを平気で取って来たりという事故が起きます。
この心構え、オーナーであれば当然に備えてあるものなのですが、アルバイトなどは抜けがちです。雇い入れた後、間もないころに伝えておくと良いです。

次回は店の看板商品・サービスを意味する「USP」についてご説明します。

 

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記事を書いた人

松本 和彦氏

関西学院大学法学部卒業後、父の経営する松本司法書士事務所に勤務し法律の知識を得る。
1995年広島県福山市にて13席のイタリアンバル「タヴェルナヴェルデ」開業 オーナーシェフとしてディナーだけで一日4回転の繁盛店を運営。
その後OGMコンサルティングを経て飲食店コンサルタントとして独立、現在株式会社プリムス代表。
主に商品開発、開業計画書、Webを含むプロモーションとモチベーション開発を指導。

東京大学白熱講義、非常勤講師として服部栄養専門学校、東京モード学園、産業能率大学、国際フード製菓専門学校、東京すしアカデミー、山野美容芸術短期大学等の非常勤講師、大田区いちおしグルメ審査委員長、フードアナリスト協会学術委員を務める。

主な著書

『飲食店「メニューと集客」の黄金ルール』(日本実業出版社)
『夢を斬れ!希望を捨てろ!だから目標は実現できる』(ハート出版)
『五感を使った売れる商品づくりのアイデア発想法』(セルバ出版)
『ハートトゥハートマーケティングを使った開業計画書』
『メニュー作りに失敗する14の落とし穴』

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