用語集

損益分岐点

損益分岐点は、ミクロ経済学で分析される用語で、利益と費用が同じ金額となり供給量をそれ以上増やすと赤字となってしまうものです。この分岐点については、価格と平均費用と限界費用が同じとなります。経済学の公式では、P=MC=ACと表されます。

供給量を増やすと収益が出ないため、創業に影響を及ぼすかという議論がありますが、損益分岐点では創業は継続することが基本です。

ミクロ経済学の分析においては、費用の概念に固定費用と可変費用という概念があります。前者は稼働しなくてもかかる費用であり、後者は稼働をすればかかる費用です。前者の例としては、家賃・電気代・水道代などです。

稼働しなくても固定費用分がマイナスとなるため、少しでも固定費用分を稼ぐことができるのであれば、合理的な企業は稼働する選択肢をとるとされています。そのため、損益分岐点は健全に経営ができるか否かの判断にあたり、重要な指標となる点です。経営される方は意識する必要うがある分岐点です。
 

経営における損益分岐点は、それぞれの費用を固定費用と可変費用に棲み分けて分析する必要があります。工場などの例では、損益分岐点を計算により算出できれば、それに基づいて供給量を決定します。需要者側にとっても、ものを余らせずに整理するに辺り、必要となる指標です。

損益分岐点については、完全な自由主義における市場が想定されていますので、ある製品に関して市場を独占していたり、いくつかの企業しか販売できていない寡占市場においては参考になりにくいです。

ライバル企業の多い市場の中で、生き残るためには、生産数の分析調整や在庫調整などで整理する必要があります。また、消費者側の信頼を損なわないように一定の品質を確保した生産に努める必要があります。

このように、損益分岐点の計算はミクロ経済学の机上の理論ではありますが、現実の経営と擦り合わせても、在庫管理システムや販売管理に関する現実の運営と同じです。計算式で表されるほどに、価格や供給量を調整できれば黒字の継続の可能性が高まります。ぜひ参考にしてください。

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