第二章
こうすればうまくいく!資金調達と店舗賃貸契約

融資審査をプラスにする貯金法

融資を受ける場合、自己資金がいくらあるかは重要なポイントになります。融資制度によって、自己資金額割合の要件が低いものから高いものまでありますが、いずれにしても自己資金は多いに越したことはありません。

また融資では、その自己資金がどのように貯められたものなのかどうかも重要視されます。例えば、同じ貯金通帳でも、数年間にわたってコツコツと積み立てられたものなのか、ある日突然多額の金額が振り込まれたものなのか、それによって審査員が受ける印象は違ってきます。

ここでは、融資審査でプラスの印象を与えるためには、どんな貯金法が望ましいかを、詳しく見ていきたいと思います。

 

融資を受ける際には、直近半年分の通帳コピーを提出しなくてはいけません。審査員はそれをみて、応募者の経済状況を判断します。そして前述のとおり、同じ額が貯金されている通帳でも、どのようなプロセスで貯金されたものなのかによって、審査員の印象には違いがあります。

半年前の時点ですでに資金が蓄えられており、それ以降も徐々に増えているような通帳であれば、審査員は「この人は開業資金を貯めるためにコツコツ貯金をしてきた人なのだな」と認識します。反対に、半年前の時点では貯金がほぼない状態で、直近にまとまった額が入金されているような通帳では、「計画性のない人」と判断されてしまうのです。

 

ちなみに結婚されている方であれば、配偶者の貯金通帳も審査の対象にすることができます。もちろん、必ず提出しなければいけないわけではありませんが、もしも配偶者の方がコツコツ貯金を貯めてきた方であれば、絶対にその通帳を提出した方が良いでしょう。審査の上で加点される可能性があります。

 

飲食店を開業したいと思いたったら、まずは、積立貯金から始めてみましょう。毎月決められた金額を自動的に貯めていくことができる積立預金口座を開設することで、手間なく自己資金を増やすことができ、融資の審査の際も有利に働きます。

 

ちなみに、コツコツと貯金を貯めている人の中には、金融機関に預けず、自宅でタンス貯金をしているという方もいらっしゃるかもしれません。その場合、融資を受ける段になって一気に入金することになります。つまり、貯めていく過程が通帳に残らないため、自分のお金であることの証明ができず、一時的に借金をした“見せ金”と疑われてしまう可能性もあるというわけです。やはり融資獲得のためには、通帳に記録が残る形で貯金をするのが望ましいと言えます。