第五章
飲食店開業に必要な諸手続きとは

アルバイトの教育・育成方法

飲食店オーナーさんの中には「アルバイトを採用しても、すぐに辞めてしまう」という悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。アルバイトを一人雇い入れるためにも、広告や面接にかかる時間など、予算投資が必要になります。そのため、一度雇い入れたスタッフさんには、できるだけ長く続けてもらいたいものです。そういう意味でも、スタッフの人材育成は、店舗運営において最重要項目の1つともいえます。今回は、そのためにどんなことを注意すればよいのかを、考えていきたいと思います。

 

はじめての仕事は不安なことも多いはずです。たとえ、経験のあるスタッフであっても、その店のルールは、教えてもらわなければわかりません。また、初めてバイトをするという学生さんもいるかもしれないので、必ず、どんな方にも簡単に理解できる、わかりやすいマニュアルを用意しましょう。そうすることで、業務の伝え漏れを防ぐことができ、また、スタッフさんが何か困ったときなどに、基本に立ち返り自分で確認することができるようになります。マニュアルを作るのは確かに大変かもしれませんが、一度作ってしまえば教える側の手間も省け、一石二鳥といえるのではないでしょうか。そしてマニュアルをただ渡すだけではなく、自ら手本を見せ、その後に実践してもらうという基本的な指導方法も忘れないでください。

 

してはいけないこと、するべきことをただ単に箇条書きにしたようなマニュアルでは、適切に伝えることができないため、できれば、写真や図、イラストなども組み込み、日々の業務の流れ、注意点が視覚的に頭に入ってくるようなマニュアルづくりを心がけましょう。飲食店の日々の運営には、電源の位置や看板の位置、調理機器の使用方法など、写真や図解がなければ伝わらないルールも多いのではないでしょうか。

 

どんな人にも向き不向きがあり、人それぞれの長所や短所があることを、まず理解することが大切です。そのうえで一人一人のスタッフと向き合えば、それぞれの個性をのばすことができるのではないでしょうか。例えば接客が苦手なスタッフが、調理補助で力を発揮することがあるかもしれません。そのような適材適所を見極めるのもオーナーの仕事の1つです。

またどんな人でもやる気さえあれば、伸びしろは必ずあつはずです。逆にそのやる気、モチベーションを管理するのが、雇う側の責任と言えるでしょう。スタッフのよい点は正当に評価し、待遇をあげるなど長所を伸ばしていきましょう。スタッフに長く続けたいと思ってもらえるような店舗運営が、結果的にはコスト削減にもつながるのです。