開業ブログ

【第4話】理想の物件を求めて③

山田 耕路さん

こんにちは。
コージです。

数多ある物件情報の中から、自分の思い描く店舗に近い理想の物件を見つける事は至難の業ですよね。
起業を目指して物件選定初心者のわたしも、絶賛苦労してしております。

他の皆様のブログを拝見すると、簡単に見つかっている方もいらっしゃいますが、こればかりは「ご縁」なので、なんとか良い物件に巡り合いたいものです。

現在、物件探しも3カ月経過して、実際の内見数は7件。「物件申し込み」までに至ったのが1件です。

たった7件ですが思った事を記載してみます。

練馬桜台の元居酒屋

初めての内見は練馬桜台の10坪強の元居酒屋の物件。江古田と繋がる商店街通りの入口先頭の角地で、地下鉄の入り口も隣にあり、大型スーパーも近く人通りもあり、家賃もそこそこでまったく申し分ない。
内見日までに何回か実際に確認しに行き、昼間と夜の人の流れを確認。近隣の競合店も確認していきます。
店内はシャッターで見れないが店の面(つら)はかっこいい!
この時は内見を申し込んだ不動産屋が仲介業者さんで、元請の不動産業者が設定した内見日で時間を合わせて参加。
わたしの内見時間になったのですが、先に案内されている2組(中国人)がまだ店内をうろうろしていて邪魔でゆっくり確認出来ない。
店内の間取りが悪く、什器も古いので壊してスケルトンも視野に入れないと駄目か。。。
排気口が油だらけで引火の可能性があるのでダメもとでオーナーに高圧洗浄をお願いできないか確認。
そして、大通りに面している壁がせっかくの角地なのに視認性0%。なので袖看板を取り付けても良いかを確認しました。
当日夜に電話があり、先に見学していた3組(中国人2組・韓国人1組)が条件無し・言い値で申込みするとの事で、注文の多いわたしは論外でした。

千駄木の物件

次は千駄木の12坪、家賃22万円の居抜物件。
こちらも前日までに何度か通い、近隣をリサーチ。
近所に競合になりそうな尖った業態は無いので勝負出来そう。
同じく仲介業者の担当者と当日お店前で待ち合わせして店内に入ると現オーナーの奥様がお待ちで御年70歳以上か。
挨拶して中を見せて頂くが、40年以上運営されているので何から何まで古い。そして汚い!●●ホイホイがあちこちに。
店内のレイアウトは理想的。しかし、こんな汚いまな板で料理出しているの、お客様に気づかれないのか。。。
そこに知らないご老人がいきなり店内に入ってきたのでオーナーかとご挨拶すると元請の不動産業者さん。
最初から攻撃的な口調で、聞いた事にいちいち噛みついてくる。。。
そして、契約内容について質問すると自分がオーナーかの様に勝手を言い放ち、適当すぎる。
契約しても不動産屋と今後トラブルになりそうなので残念ながら諦めた。

幡ヶ谷の元そば屋

次は幡ヶ谷の物件。元そば屋。
とても長い商店街の中央くらいにある物件で、近隣に競合業態があるものの、そこまで脅威を感じず内見申込み。
店内のレイアウトが微妙で一人営業は厳しそう。
電気が落ちていて夕方の内見だったので店内暗くて携帯のライトで店内を見て回る。。。
若い不動産担当者だったが、いろいろ質問するもこれ以上は申込書を貰ってからじゃないと教えれないと言われる。売る気があるのか無いのか。。。
この担当者のもとでお金かけてまで開業したいと思えなく辞退。

十条の元ラーメン屋

次は十条の8.5坪のラーメン屋。家賃20万。
これから都市開発が行われる地域なので将来性がある。
ちょうどオーナー夫婦が撤退準備をされていて、色々近隣の状況含めてお話を聞かせてもらえてイメージがつき易かった。
同じビル内には大手チェーン店なども入っていて集客的な視認性はありそう。
狭い店内ですが、席配置が絶妙でレイアウトは問題なし。
が、半地下のお店で看板出しても外の植木等でまったく道路から見えない。
若い人が多いので、移動置き看板は過去2回壊されているのでおススメしないとの事。
近隣にはメニュー内容が被る同業も多く、売れるイメージが最後まで湧かなく、辞退。

中野坂上の物件

次は中野坂上の8坪くらいの物件。
家賃が10万以下で、近隣に飲食店も殆どなく、ランチは特に一人勝ち状態だそうだ。
業績好調で2店舗目を建設中に、予定していた店長候補に辞退され、泣く泣く2件はひとりで運営出来ないので手放すとの事。
入口の扉を最近大家さんが費用かけて交換したらしく、ファサードを大規模改修NG。
扉を閉めると店内が見えなく入りづらい雰囲気なのと、厨房が小さく検討中のメニューが作れそうもないので、辞退。

神田の2階店舗

次は神田の2階店舗。
初めて2階店舗の内見でとってもワクワクする。
外付けの急勾配で狭い螺旋階段で2階入り口へ。入口はこれしか無いそうだ。酔っぱらって足踏み外したら。。。
転貸物件で土地柄もあり家賃が高く、ぎりぎり支払い可能な範囲。
壁に看板は出せるが1階に置くのはNG。
担当者がこちらから話さないと何も情報をくれない。。。
コミュニケーションが取れないとか、会話不成立の不動産担当者への遭遇率、高くない?。。。
翌日に物件のお申込みどうですかと連絡がきたが、あなたと今後進めるのは無理でしょ。。。

東長崎の物件

次は東長崎の7坪の物件。元請と仲介(転貸)の不動産業者がそれぞれ入口に募集を張り出している謎な物件。
当然、元請に内見申込み。転貸業者だと5万円くらい家賃が高かった。
ビルテナントが端からチケット販売屋、半年前にオープンしたラーメン屋、パチンコ景品交換所、募集店舗で、2階は美容室。
店内は厨房機器も揃い、席数も13席あり椅子が低いので子供にも優しい設計。やりたい事が一通り何でも出来そう。
裏口を出たところに物置型の倉庫が3つあり、2つは交渉次第で専用使用大丈夫との事。
和式便所がポイントマイナス。
スケルトンに戻すか戻さないかぎりぎりの時期だったらしく、先方も急いでいるので造作も本当は200万円欲しかったそうだが無償で良いとの事。
また家賃も公示価格より安くなりそうな雰囲気。
看板も正面と袖と設置可能。人通りも定点観測し、問題なく認知されそう。
自宅から自転車で15分かからない位なのも良い。
会計事務所へも事前相談し、勝負出来ると判断し、いざ物件申込み!!
大雑把に業態コンセプトの説明とラフイメージ案のファサード図と店内レイアウト図、そしてランチとディナーの(仮)メニューの一覧表を提出。
あとはビルオーナーの確認のみ。

決まれば年明けからオープン出来そうだなぁと考えていたら、不動産担当者から連絡があり、ランチメニュー内容がラーメンで既存テナントと被り、ビルオーナーが難色を示しているとの事。ラーメン屋に事情説明してから再度返事しますと説明が返ってくる。
出すスープの味の系統が違うからそこまで競合しないし、お互いに切磋琢磨して相乗効果でこのビルに顧客を集めましょうと提案をしてみる。

その夜、連絡が来て、ラーメン屋が現在売上げ厳しくて同業種は遠慮してほしいと言われたのでお断りしたいと。。。
こんな事ならお伺いしなければ良かったとビルオーナーが言っていたと聞く。
今更言うか!と、若干怒りを感じたが、結局「ご縁」が無かったと諦める。

これは馬鹿正直に細かいメニューまで出さなければ通っていたと反省。
やはりメニュー内容が近いテナントが入っている場合は多少の駆け引きは必要でしたね。

これらの他に物凄い良い物件が2件あったが、問い合わせしたら前日に申込みがあったので一足遅かった。
毎日の物件チェックとスピード感も重要。

このあと、商売の神様に物件の「ご縁」があるようにお参りに行ったのは内緒です。。。

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記事を書いた人
山田 耕路さん

高校卒業1週間後、地元の北海道より役者になる為に上京。 大手劇団に所属するも、自分の目指す芝居と方向性が違う為、1年後に自分で小劇団を立ち上げ、約9年運営。 劇団運営中、知り合った別の劇団の嫁と結婚を機に飲食業の世界に就職。 自分の接客・料理でお客様が喜ばれる事が肌で感じられ、舞台のスポットライトとはまた違うやりがいを感じ、天職と思い20年以上勤務。 外食・中食・給食と様々な経験をして、残りの人生を「社会に飲食業で貢献する」仕事をしたいと独立を決意。 夢は「毎日オープンしているこども食堂」を開く事! 中板橋駅前にて、2020年4月20日に『焼鳥酒場 鶏のから騒ぎ』をオープン! もっと読む

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