再開発で現代的ウォーターフロントとなった田町
沖縄和食×ワインをテーマに掲げた人気のダイニング
JR田町駅芝浦口(東口)から海方面に広がる芝浦エリア。慶応義塾大学、大使館、寺社、有名企業の事業所など歴史を感じる街並みをもつ三田口(西口)とは対照的に、かつて工場や倉庫の集積地として著名であったこの地は、1990年代より再開発が進み、芝浦アイランドの高層マンション群、港区の複合施設「みなとパーク」、愛育病院などの大型建造物が並ぶ現代的なウォーターフロントとして変化を遂げてきた。2015年10月には東口駅前に東京ガス・三井不動産・三菱地所による再開発計画「(仮称)TGMM芝浦プロジェクト」が着工し、オフィス・商業施設・ホテル等で構成される複合ビジネス拠点の建設が進んでいる。
これからますますオフィス需要が高まりそうなこの街で、2015年6月1日のオープン以来、会社員や住民達に人気を博しているのが、今回訪れた『沖縄ワインダイニング』である。芝浦口からTGMMプロジェクト建設地を左に見て、メインストリートのなぎさ通りを歩いて3分、芝浦三丁目交差点角のビル2階にあるこの店のコンセプトは、沖縄食材を取り入れた本格和食料理と厳選ワインのマリア―ジュ。北海道産真昆布と沖縄産鰹節から丁寧に煮出した出汁を贅沢に使い、昼は自家製麺ソーキそばやタコライスなどの定食(780~950円)を、夜は特製シークァーサーソースの厚切り鴨ステーキ(1500円)、石垣牛サーロインステーキ(1800円)、厚切りゴーヤちゃんぷる(780円)などのオリジナルメニューを提供している。
「たとえばゴーヤちゃんぷるならピノ・ノワールなどの薄めであっさりしたワインがおすすめ。沖縄とワインの組み合わせは皆さん驚かれますが、和食とワインはとても合う。美味しくヘルシーな長寿食・沖縄料理のエッセンスとの組み合わせを楽しんでいただければ」と語るのは店主の谷内宏隆さん。沖縄食には素晴らしいアンチエイジング効果もあるんです、と教えてくれたが、谷内さんの若々しい笑顔を見るとそれも納得である。オーナーとして店の運営を担うとともに、自身も主にホール担当として毎日店に立っている。ワインのチョイスはかねてより交流のある日本ワインアカデミー校長に依頼し、普通のダイニングとは一線を画す高水準なサービスに力を入れている。