日々多忙なビジネスマンにとって五反田といえば、聖地新橋と並ぶ都会のオアシスではないだろうか。渋谷、新宿、池袋といったターミナル駅の喧騒から離れたささやかな歓楽街。夕暮れを待たずして地元・五反田のみならず、品川や大崎からの仕事帰りのビジネスパーソンが途中下車して、馴染みの居酒屋に吸い込まれてゆく。
普通に見えて普通じゃない。ネパール人店主が考え出したおつまみメニュー
来日5年目のネパール人、キサン マハトさんはそんな五反田に狙いを定め店をオープンさせた。店名は「鶏料理酒場 半分半分」。ネパール人店主が鶏料理? カレー店じゃないの?という声も聞こえてきそうだが、ここは完全なる居酒屋スタイルの店。赤提灯がぶら下がり、店内にはお馴染みのビールやチュウハイのポスターが貼りめぐらされている。メニューを開けば、枝豆にししゃも、鰹のタタキ、タンドリーチキンにネパールカレーピッツァと日本とネパールの愛されメニューが並ぶ。そう、この店のメニューは2ヵ国が「半分半分」。「半分は日本の居酒屋おつまみ、もう半分はボクの国・ネパール料理のフュージョンです」