お店通信簿
飲食店専門コンサルタント原島純一さんが、店舗の訪問診断に伺います。

≪ 今回の訪問先 ≫

店舗名
横浜中華街フカヒレ専門店 廣翔記 本館
所在地
横浜市中区山下町186-9 憑ビル1F
電 話
045-680-5858
業 態
中華料理(フカヒレ)
公式サイト
http://koushouki.jp/

今回お伺いしたのは横浜中華街でフカヒレ専門店として有名な「廣翔記(こうしょうき)」の1号店で2007年5月にオープンした「本館」にお伺いしました。

現在、廣翔記さんは本館の他に、新館という高級路線の大型店舗を運営している。一時は中華街・周辺を中華街に4店舗までを広げたが、経営面などを見直した結果、数年かけ現在の2店舗に絞ったそうだ。

 

 

今回お話を伺ったのは、株式会社廣田商事の代表取締役 廣田さんと事務所の大谷さん。店舗を運営する上で出てくる問題や悩みなどを伺いながら、「店頭」「店内」「メニュー」「販促」「マネジメント」の側面から分析し、飲食コンサルタント・中小企業診断士の原島純一が分析結果を“お店通信簿”という形でお渡しします。

 店 頭

店舗の場所は中華街大通りから一本入った、上海路という通り。中華街の中でも人気のある店舗が数店並ぶ通りではあるが、老舗店の裏口があったり、コインパーキングがあったり喫茶店やイタリアン、寿司屋など他業種がパラパラとあるだけで、中華街の通りとしてはどちらかというと地味なため、平日は目的の店に行くための人がほとんどで、人通りは少ない。観光地だけあって土日は賑わうが、通り過ぎるだけの人が多い。そのような立地で廣翔記 本館の魅力をどうアピールするか、まずは店頭からチェックしていきます。

店舗のオープンは2007年5月。今年で10年目を迎えるこの店舗は当時スケルトンにしてから作り直し、その後は改装などしていない為、外装も10年目を迎えている。

全体:全体的に茶色をベースカラーとしている為、地味な印象を受ける。お店のコンセプトカラーということだが、人通りが少ないこの場所で目立たないというのは大きなマイナスである。また、排気ガスなどで全体的に薄汚れており、印象が悪い。さらに入り口に段差があり汚れも目立ち、ユーザーが入りづらい。

≪対策≫まずは、外装を塗りなおすべきです。中華であれば、赤または黒の赤などの目を引く色にし、入り口部分は赤などの目立つ色のマットを敷き入り口への導線を作りたい。

看板:様々なメニューを並べているが、極端に安いメニューや安い宴会コースとともに、高級ふかひれコースが混在しターゲットが絞れていない。そのため、安っぽい店で高いコースを頼もうとは考えないゆえに、結果、どこでもいいから安く食べたいというような「なんとなく層」が多くなり、本当に味わっていただきたい、自慢のふかひれ姿煮やふかひれコースを提供できずリピートにもつながらない。

≪対策≫後記のメニューでも触れるが、ふかひれ姿煮やふかひれコースを料理のメインにするのであれば高級路線に統一し、なんとなく食べられればいいという層をではなく「この店に来たいという」リピート層を獲得していきたい。観光地の為、お客さんはある程度のお金は出すが、失敗はしたくない。その方たちが安い料理を看板に出している店で高級料理を食べないはず。お店の方向性を決めてアピールをしましょう。

 

 店 内

オープンから10年たっているにも関わらず、よく掃除されており清潔な店内だ。店内におすすめが多数貼ってあるのはとても良いが、こちらも店頭と同じくコンセプトが統一されておらず何を売りたいのかわからない。

≪対策≫店頭と同じく売りたいものを統一したアピールをしたほうが良い。

 

 メニュー

いろんなお客様が楽しめるように、価格の幅が広いがコースメニューが多すぎて、どれがおすすめなのかが分かりづらい。

≪対策≫狙っているターゲットと客単価を想定し、メニューを絞ったほうが良い。

 

 販 促

販促費について、常に検証を重ねており、適切に使用している。定期的なDMやポイントカードなどひと通り行われている。ただし、店舗のグループ全体での販促のため、個別店舗で考えた時に、お客様は本館ではなく店がきれいな新館に流れてしまうことが多い。

≪対策≫高級店の新館が歩いて数分の場所にあるため、どうしてもお客様がバッティングしてしまう。そのため、本館にしかない独自のもので勝負していくしかない。例えば、本館でしか食べれないものや、旅行会社と契約して貸切専用店舗にするなど。

 

ま と め

高級店として認知されている新館があるために、売上が伸びない本館の補填ができていることや、観光地であるがゆえ土日祝になれば、それなりの売上が上がるなど、大きなテコ入れに踏み切らなくてもすんでいた。しかしながら、年々落ちる中華街への客足とともに売り上げも下降してしまう。観光客に左右されないように本館独自のサービスなどで近隣のリピーターをつかむか、または旅行会社などと契約して貸切り店舗として使用するかなどの判断が必要ではないか。

 

 

 


 

診断から1ヶ月後・・・

 

お店通信簿の診断から1ヶ月後に、廣翔記 本館さんに伺いました。

外装は原島先生のアドバイスどおりに、くすんだ茶色から赤に塗りなおされていました!

両サイドの装飾も新しい物に変更され、自動ドアの両脇には中へ誘導させるべく

入り口の装飾の追加、マットも赤い物に変更されていました。

これだけでお店のランクがひとつアップしたような印象さえ受けます!

お店がきれいになり、また入りやすくなったことで、客足も少しづつ伸びているそうです。

これ以外には、旅行会社へのアピールとして本館での企画を提案・DM等を行い上々な反響があったそうです。

相談回答者
名 前
株式会社STAYDREAM
代表 原島 純一(はらしま じゅんいち)
所 在
新宿区西新宿7-2-6 K-ビル3階
連絡先
TEL. 03-6890-1313 FAX. 03-6890-1158
H P
http://www.c-staydream.com/