街レポート

稲荷町(台東区)で居抜きで飲食店を開業するための街情報

稲荷町(台東区)で居抜きで飲食店を開業するための街情報

上野・浅草の中間にあり、昔ながらの下町風情を残す稲荷町。
小さいエリアながらも「寄席発祥の地」や「日本一の道具街」など、歴史と伝統を感じられるスポットが多数みられます。今回は、90年の歴史を持つ稲荷町駅や地名の由来となった下谷神社などを有する稲荷町をご紹介します。

上野と浅草に挟まれた昔ながらの下町

稲荷町エリアは上野と浅草の中間にあります。稲荷町駅から上野駅へは徒歩10分の近さです。
さまざまな文化施設が集まった上野恩賜公園、安くて多彩な品ぞろえが魅力のアメ横商店街へすぐにアクセスできるのは大きな魅力といえます。

稲荷町駅から浅草駅は徒歩20分の距離です。東京メトロ銀座線を使えば3分で到着します。
屋内外問わず多くの観光客でにぎわう浅草エリアは外食できる場所が充実しています。休日の散策にもぴったりの場所です。

観光・交通アクセス・ショッピングなどさまざまな面ですぐれる上野と浅草。そんな二つの街に挟まれる稲荷町は、ゆったりした時間を楽しめる穴場スポットとして人気です。
かつて門前町として発展した稲荷町には、現在も多くの寺社がひしめいています。お寺や神社をめぐりながら、歴史散策を楽しむ方も多いようです。

稲荷町の由来

稲荷町という名前は、稲荷町駅近くにある「下谷神社」に由来します。
下谷神社はかつて「下谷稲荷社」と呼ばれていました。社殿は元々上野にありましたが、1680年に現在の稲荷町エリアに移ってきました。
そこから下谷稲荷社の周辺一帯を「稲荷町」と呼ぶようになったそうです。下谷稲荷社は1872年に改称して下谷神社となりましたが、稲荷町という街の名前は残り続けました。

その後、明治から昭和初期にかけての合併や編入にともない、地名としての稲荷町は消滅。現在は駅にその名を冠するのみとなりました。

日本でもっとも古い地下鉄駅のひとつ「稲荷町駅」

稲荷町駅は1927年に誕生しました。駅に乗り入れている「銀座線」は、日本初の地下鉄路線として有名です。
2017年には90周年記念事業の一環で銀座線全駅のリニューアルが行われ、稲荷町駅も12月に改装完了しました。

新しい稲荷町駅のホームは、温かみのある木目調のデザインが特徴です。江戸時代の稲荷町に存在した長屋がモチーフとなっています。
また、伝統的な工芸品も駅の各所に展示されています。職人の街でもあった稲荷町エリアの特色を存分に生かした駅づくりです。

寄席発祥の地「下谷神社」

稲荷町駅のすぐそばには、「下谷神社」があります。
江戸で初めて寄席が開催されたのは1798年といわれていますが、そのときの会場が下谷神社でした。落語は元々庶民向けの娯楽ではなく、上流階級のために行われるものでした。
庶民からお金をとって落語を聞かせる寄席の文化は、江戸時代からスタートしたのです。

下谷神社で初めて寄席をしたのは、初代山生亭花楽とされています。元はくし職人でしたが、転身して落語家となりました。初代林家正蔵を育てたほか、落語の形式のひとつである「三題噺」を作り出したことで有名です。
のちに山生亭花楽は「三笑亭可楽」と改名しました。その後も弟子たちが名前を引き継いでいき、当代の可楽は9代目です。

伝統ある下谷神社の拝殿には、日本画の大家である横山大観が描いた龍の絵があります。
黒雲を背負った迫力ある龍の絵が、拝殿の天井を埋め尽くしています。

また、神社の境内には、正岡子規がこの地について詠んだ俳句の句碑が建てられています。
正岡子規はいわずと知れた明治時代の俳人です。晩年を台東区で過ごしており、この神社にも縁がありました。

下谷神社がもっともにぎわうのは、5月に行われる「下谷神社大祭」です。東京の下町でもっとも早い夏祭りといわれています。
みこしをかつぐのは総勢7000人です。通りを埋め尽くす人々によって、稲荷町は大いににぎわいます。

日本一の道具街「かっぱ橋道具街」

稲荷町のある辺りは職人の街としても知られていました。
稲荷町駅周辺は現在も仏壇屋が多く、およそ50店が軒を連ねています。これには稲荷町が門前町であったことも関係しています。

また、稲荷町駅から浅草方面に向かうとみえてくるのが「かっぱ橋道具街」です。日本でもっとも栄えている道具街で、800mの通りに約170の専門店が並んでいます。
イメージキャラクターはもちろん「河童」です。かっぱ橋道具街の歴史は古く、明治から大正にかけて誕生したと伝えられています。

取り扱っている品物は食器や調理器具のほか、家具や包装用品などバリエーション豊かです。プロ・アマチュア問わず多くの方々がかっぱ橋へ訪れて道具を買い求めます。
その評判は海外まで広まり、刃物を仕入れに外国から訪れる料理人もいるそうです。

近年、かっぱ橋道具街は精巧な食品サンプルの取り扱いでも有名になりました。
国外向けの観光ガイドで紹介された影響もあり、外国人観光客が激増したそうです。多くの人々が集うかっぱ橋道具街ですが、基本的には問屋街です。土日は閉店しているところが多いので、出かける際は目当ての店が開いているか確認しましょう。

 

どんな飲食店がある?(1km圏内)

稲荷町でもっとも多い飲食店の業態は和食店で893件、その次が居酒屋で815件です。3番目に多い業態のカフェが286件、4番目のBARが234件であることから、稲荷町では和食店と居酒屋が突出して人気なのがわかります。

どんな業態が出店チャンス?

稲荷町は特に和食店と居酒屋の需要が高いエリアとなっています。そのため、出店するなら和食店か居酒屋がおすすめです。繁盛している店のそばに新規出店すれば人目にも止まりやすく、最初から多くの客入りが期待できます。

業態別 募集中の居抜き物件一覧

居酒屋の居抜き
和食の居抜き

周辺の主なスポット

・かっぱ橋本通り
・かっぱ橋道具街
・浅草ROX
・下谷神社
・永昌寺
・昭和通り
・清洲橋通り
・葛飾北斎の墓
・上野公園
・国立西洋美術館
・国立科学博物館
・下町風俗資料館
・アメ横商店街
・浅草寺 ・浅草 東本願寺
・西郷隆盛像
・寛永寺 清水観音堂

稲荷町に似た地域

亀戸

同じ下町の亀戸は、スーパーの多さが稲荷町と似ています。自炊を楽しみたい方が住むにはうってつけです。
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浅草橋

浅草橋は秋葉原や日本橋・浅草・錦糸町など都心の主要スポットの近くにあります。上野・御徒町・浅草などへ徒歩圏内の稲荷町と同じです。
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大崎

再開発が進むビジネス街の大崎。飲食店が多く外食に困らない点が稲荷町と一緒です。
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どんな客層?

【平日/昼】
稲荷町エリアがある台東区の2007年の昼間人口は294,756人です。ランチ平均単価は1,000円以下となっており、稲荷町に通う会社員がメインの客層とみられます。

【平日/夜】【土日】
稲荷町エリアがある台東区の2007年の昼間人口は294,756人です。ランチ平均単価は1,000円以下となっており、稲荷町に通う会社員がメインの客層とみられます。

人口特性

稲荷町エリアのある東上野一丁目から六丁目の総人口は8,974人です。昔から住む方が多いためか、高齢者人口の割合がほかの区よりも高くなっています。ただし子どもの数も多く、子育て世代のファミリーにも人気のようです。

乗降人数

稲荷町駅には東京メトロ銀座線が乗り入れています。2017年の1日平均乗降人員は17,294人でした。集計がはじまった2003年から約10年は14,000人前後で推移していましたが、2014年に15,000人を突破。その後増加を続けて現在にいたります。

稲荷町の賃貸相場

稲荷町は、地下鉄銀座線の各駅の中で家賃相場が安いほうになります。ワンルーム賃貸の家賃相場は7~8万円、1LDKになると14万円ほどかかります。主要ターミナル駅である上野駅が徒歩圏内なことを考えると、お値打ち物件が多いといえるでしょう。

稲荷町の店舗賃料相場

稲荷町のある台東区の店舗は坪数が小さく、賃料も低いものが多くなっています。安いところだと8万~15万円で借りられるようです。40万円以下の価格帯がほとんどで、100万円をこえる物件はほとんどありません。

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Written by 飲食店の居抜き物件なら!居抜き店舗ABC
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