街レポート

小川町(千代田区)で居抜きで飲食店を開業するための街情報【2021年改訂版】

小川町(千代田区)で居抜きで飲食店を開業するための街情報【2021年改訂版】

サラリーマンの街として知られる千代田区小川町は、神田の一角にあり、オフィスビルや飲食店のほかスポーツ用品店のメッカともいわれています。

今回は、飲食店のほか、ムラサキスポーツやヴィクトリアなどの有名スポーツ用品店もひしめく小川町の街情報をお届けします。
小川町に住んでみたいと考えている社会人や学生、また飲食店進出を計画しているオーナーは、ぜひ参考までにご一読ください。

ビジネス・文学・スポーツと多彩な表情をもつ街

東京都千代田区の小川町(神田小川町)は、靖国通り周辺に1丁目~3丁目まであり、神田駿河台や神田淡路町、神田美土代町などと接しています。周辺は商業ビルや飲食店が多く建ち並び、前述のとおり靖国通り沿いにはスポーツ用品店が軒を連ねていることで有名です。
また、古書の街として知られる神田神保町から近いこともあり、出版社や古本屋の進出も盛んな地域です。

駅周辺には神田警察署や東京電機大学、正則学園高校、錦城学園高校などがあり、靖国通りや外堀通りといった幹線道路も近くを走っています。ちなみに若者に人気の秋葉原から歩いて行ける距離にあり、アニメ文化を身近に感じられるところも小川町の魅力の一つです。

便利なアクセス情報

小川町1丁目には、都営地下鉄新宿線「小川町駅」があります。路線は異なるものの、東京メトロ丸ノ内線の「淡路町駅」、千代田線の「新御茶の水駅」と連絡しており、スムーズに乗り換えができる環境です。
また、新宿・渋谷・池袋などの副都心からのアクセスが良く、千葉の本八幡へは一本でつながっています。JR神田駅からも近いため、東京駅から新幹線を利用する際も便利な駅です。

教育施設が多く、皇居から近い

小川町は、日本経済の中心地ともいえる丸の内や大手町、日本橋からも徒歩圏内であることからビジネス街という印象が強いですが、それだけではなく自然環境も豊かな街です。小川町から皇居のお濠までは目と鼻の先で、地元に住めば気軽に散歩やジョギングなどを楽むことができます。
また、御茶の水や駿河台からも近く、靖国通りを西に進んで駿河台下交差点を北上すれば、明治大学のキャンパスが見えてきます。大学や高校が多いことから、小川町は学生の街という一面も持っています。

町名の由来

小川町という町名は、江戸時代から使用されてきました。もともと、この地域は鷹狩りに使う鷹を飼育する鷹匠が住んでいた街で、当時は元鷹匠町と呼ばれていました。それが、元禄6年(1693年)、5代将軍徳川綱吉が「生類憐れみの令」を発令し、鷹狩りを禁止したことをきっかけに、町名の変更が行われたといわれています。

なぜ小川町という名に変更されたのか、確かなことは分かっていませんが、一説によると、この地域は「小川の清水」と呼ばれる池があるほど、きれいな水をたたえた小川があったことから、その名が付けられたと言われます。清らかな小川のせせらぎがあったことは、戦国時代の武将・太田道灌の「むさし野の 小川の清水たえずして 岸の根芹を あらひこそすれ」という歌があることからも想像できます。

明治時代のにぎわい

小川町には多くの武家屋敷が建っていましたが、明治に入り武家地が整理されたことで新たな街の装いをみせるようになりました。

明治の世は西洋の文物がたくさん流入した時代として知られます。小川町も例外ではなく、この界隈では西洋料理店やさまざまな洋物店、ビリヤードや大型百貨店が進出し、多くの人出でにぎわいました。江戸時代までは牛肉食の習慣がなかった日本ですが、ここ小川町には牛肉料理の専門店も建ち並び、濃厚な牛のおいしさはまたたく間に小川町民をとりこにしました。

また、簿記を学ぶ教習所や柔術専門の学校などの進出が盛んであったほか、東京物理学校や私立鳥海女学校、さらには英語・漢学・数学を学ぶ研精塾なども設立され、小川町は「学問の街」として独自の発展を遂げていきました。

文豪にも愛された街

小川町は古本の街として有名な神保町からほど近い場所にあり、文学の香りを感じさせる街です。歴史がそのことを証明するかのように、かつてこの地は、明治の文豪たちとも縁の深い街だったのです。

小川町1丁目にはかつて、正岡子規も勤めた日本新聞社がありました。その正岡の同級生である夏目漱石は名作・『坊っちゃん』の作者として知られていますが、その主人公の出身校は小川町2丁目の東京物理学校(現・東京理科大学)です。
また、文藝春秋社で雑誌編集長を務め、後に文化勲章を受賞した昭和期の作家・永井龍男は、小川町3丁目に住居を構えていました。そうした文豪たちを引きつける独特の魅力が、小川町にはあったのかもしれません。

スポーツ店の数は国内でもダントツ

近代以降の小川町発展の歴史は、スポーツとともにありました。靖国通りに沿って小川町を散策すると、実に多くのスポーツ用品店が並んでいるのが分かります。その規模は、半径500m圏内に50店舗近くを数えるほど。このことから、小川町は日本でも有数のスポーツの街として認知されています。

明治以降、小川町周辺では多くの高校・大学が設立され、この地は若者たちでにぎわっていました。昭和30年代に入ると、東京オリンピック開催の影響と、スポーツ好きな若者たちの趣味も反映されて大小さまざまなスポーツ用品店の出店が目立つようになります。
そして、ミズノやヴィクトリアなど大手スポーツ用品メーカーも続々進出を果たし、小川町は、名実ともに「スポーツ店のメッカ」となったのです。

現在は小川町をスポーツの街として定着させるべく、町も積極的にPRしています。毎年開催される「神田スポーツ祭り」では、スポーツ好きが楽しめるイベントが盛りだくさんですが、同時に神田古本祭りや神保町ブックフェスティバル、神田カレーグランプリなどとも連携し、今ではスポーツ・グルメ・古本を満喫できる千代田区のお祭りとして有名になりました。

小川町の再開発

現在小川町周辺では、小川町駅から徒歩5分ほどの小川町三丁目エリアで再開発事業が進行中です。明治大学などがある学生街エリアや、スポーツ用品店エリア、神田神保町の古書店エリア、そして飲食店の多いグルメエリアの中間に位置する三角形のエリアに、地上22階建ての住居・事業所・店舗からなる再開発ビルの建設されるとのことです。
この計画は、令和3年4月の時点で千代田区が決定し、同月に既存ビルの解体がおこなわれました。そして令和4年5月には、新築ビルの工事に着手する計画で、完成は令和7年を予定しているとのこと。この再開発ビルの完成によって、小川町周辺は、さらに賑やかな街へと進化することが期待されています。

小川町のグルメ

オフィスワーカーをはじめ多くの人々が行き交う小川町周辺は、訪れる人のニーズにあわせた、多種多様な飲食店がバリエーション豊かにそろっています。さっそく小川町のグルメをみていきましょう。

ランチ時にいくならココがオススメ!

ランチはサクッとすませたいという忙しいオフィスワーカーなら、2種類の担々麺が味わえる「成都正宗担々麺 つじ田」や、「九州豊前 うどん武膳」で麺類をすするのもオススメ。いずれもカウンター席があり、仕事の合間のお一人様ランチにもぴったりです。
また、東京にいながら山形の名物 肉そばがいただける「河北や」もコスパのよい人気店です。そして、肉厚のジューシーな牛カツをいただくなら、京都先斗町が本店の「京都勝牛」がオススメです。

ディナータイムも充実の小川町

古民家風の建物で、厳選した各地の日本酒と創作和食をいただける「Kokori」や、モツ鍋や水炊きといった九州の鍋料理を堪能できる「九州鍋家 KATETE」など、BARでかき氷という異色の組み合わせも楽しめるイタリアンビストロ&バーの「オーチャードナイト」など、ディナータイムに気軽に訪れて、満足できるお店も多いです。
のんびりすごしたいなら「ジャズ オリンパス!」の落ち着いた空間で、JAZZを聴きながら赤いカレーをいただくのもオススメです。

接待や会食にもぴったりなお店

ビジネス街でもある小川町には、商談や会食にも便利なお店が充実しています。食べログ百名店にも選ばれた中華料理店「神田 雲林」では、フカヒレの姿煮や上海蟹など、アラカルトはもちろんコースメニューも揃い、ランチ時はリーズナブルに高級店の味を堪能できるのも魅力です。
また、明治よりつづく名店「ぼたん」では、歴史を感じさせる和の空間で、ガスを使わず備長炭と鉄鍋でいただく鳥すき焼きを味わうことができます。
ほかにも落ち着いた和の空間で揚げたての天ぷらをいただける「天ぷら なかざわ」や、四季折々の食材をこだわりの和食器とともにいただける割烹「面(おもて)」など、ビジネスにも使える大人の隠れ家がそろっています。

どんな飲食店がある?

多くの飲食店が軒を連ねる小川町では、特に和食と居酒屋の進出が盛んです。もっとも多いのが和食で1,070軒、次いで居酒屋が917店舗となっています。このふたつは他の業態を大きく引き離し、全体で占める割合が多くなっています。そのほか中華料理店が241軒、ラーメン店が181軒と比較的多い割合を占めています。

どんな飲食店が出店チャンス!?

小川町で繁盛している飲食店は、居酒屋系統のお店が多いようです。オフィス街ということもあるからか、小川町には居酒屋の需要が高く、街と業態の相性も良いようです。小川町という立地環境を考える場合、居酒屋・和食は狙い目と言えるかもしれません。

業態別 募集中の居抜き物件一覧

居酒屋の居抜き
和食の居抜き
中華料理の居抜き

周辺の主なスポット

・靖国神社
・東京ドーム
・東京大神宮
・湯島天満宮
・神楽坂
・神田神社
・神田古書街
・お茶の水ホテルジュラク 百彩健美あけびの実
・すずらん通り
・ニコライ堂
・神田警察署
・ヴィクトリア本店
・明治大学
・明治大学博物館

小川町に似た地域

高円寺

新宿から一本とアクセスのよい高円寺は、若者に人気の街としても知られています。交通の便が良く、学生を中心とする若者が多い点が小川町と似ています。

中野

学生の街でもあり、バラエティに富んだ飲食店も多く出店する中野は、小川町同様に、中野ブロードウェイなどの施設をはじめ多彩な文化が根付いています。

新橋

新橋は、サラリーマンの街ともいわれています。官公庁がある霞ヶ関と近く、超高層ビルも多数建ち並び、多くのオフィスワーカーがいる点が小川町と共通しています。

類似地域 周辺の募集物件一覧

高円寺・中野・新橋の居抜き物件一覧

どんな客層?

【平日/昼】
小川町におけるランチ平均単価は、1,000円以下となっています。小川町のある御茶ノ水エリアは昼間人口が夜間に比べて3倍近くあるため、ランチ時には多くの人が行き交います。客層は周辺のオフィスワーカーが主です。
【平日/夜】
小川町におけるディナーの平均単価は1,000円以下です。御茶の水の夜間人口は昼間と比べ大きく減り、客層はビジネスマンより地元民が中心になることが予想されます。

人口特性

小川町1丁目~3丁目を合わせた人口は、1,202人。(2020年4月現在)そのうち男性が622人、女性が603人となっています。
男女の人口比率はバランスがとれているものの、オフィス街でもある小川町は昼になるとビジネスマンの流入が激しくなるため、人口の男女比は昼と夜とで違うものと見られます。

乗降人数

小川町駅の1日の平均乗降人員は、2019年で74,725人です。小川町の条項人数は2011年から2019年まで年々上昇傾向にあり、8年間で1万人以上も増加しています。
※2020年〜21年は新型コロナウィルスの影響で正確なデータが得られないためここでは2019年のデータを参照しています。

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小川町の賃貸相場

小川町の家賃相場は、ワンルーム、1Kで10万円台、1DKで14万円台、1LDKで18万円台となっています。千代田区は東京都内でも一等地が並ぶ土地事情で、神田エリアも平均より高めの家賃相場で推移しています。

小川町の店舗賃料相場

小川町駅周辺の店舗賃料相場は、20万円~40万円の賃料がもっとも多く全体の46.3%を占めています。次に多いのが、60万円~80万円で、全体の23.2%を占めています。20万円未満は全体の1%に過ぎず、地価の高い千代田区だけに他のエリアの相場より高い印象です。平均坪単価がは26,813円です。

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Written by 飲食店の居抜き物件なら!居抜き店舗ABC
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