街レポート

千代田区|麹町はどんな街?居抜きの物件で飲食店開業するための街情報

目次
歴史と品格を感じさせる落ち着きのある街
数多くの観光地がある麹町
どんな飲食店がある?
どんな飲食店が出店チャンス!?
周辺の主なスポット
麹町に似た地域
どんな客層?
人口特性
乗降人数
麹町の賃貸相場
麹町の店舗賃料相場

高級住宅街があり、かつ皇居も近くにあることから“セレブの街”としても知られる麹町。オフィス街でもあるため飲食店も豊富で、和食や居酒屋のような大人が楽しめるグルメなお店もそろっています。今回は、そんな麹町の街情報をお届けします。麹町に住んでみたいと考えている社会人や学生、また飲食店進出を計画しているオーナーは、ぜひ参考までにご一読ください。

歴史と品格を感じさせる落ち着きのある街

麹町は東京都千代田区にあります。千代田区といえば、犯罪発生率が23区の中で18位とかなり低く、環境の整った人気のエリアとして知られています。中でも麹町は落ち着きのある雰囲気が魅力の、暮らしやすい地域です。そんな麹町の歴史は古く、はじまりは中世にまで遡ります。

麹町の名前の由来と歴史

「麹町」の由来には、いくつかの説があります。町内に「小路(こうじ)」が多かったためだという説、米や麦を発酵させて麹を作る家があったためだという説、幕府の麹御用をしていた麹屋三四郎が住んでいたためだという説など、さまざまな理由が候補にあがっています。
中でも有力とされているのは、府中の国府(こくふ)の出入り口であったためという説です。中世の時代、麹町のエリアは国府への道筋である「国府路(こうじ)」となっていました。そのため「国府路」が変化して、「麹町」という名前で呼ばれるようになったと考えられています。
「国府路」が「麹」に代わったのは、江戸時代のことです。江戸の町が発展するに従い、国府路にはお店が増え、麹屋が軒を連ねるようになりました。国府路は次第に「糀」や「麹」と呼ばれるようになり、やがては「麹町」の名前が定着したというわけです。
明治2年になると、東京府が五十番組に区分され、麹町1丁目は第二十三番組に入れられました。さらに明治4年には大区小区に再区分され、麹町は第三大区第二小区の一部となります。そして、明治11年には十五区制となり、「麹町区」となります。最終的には、太平洋戦争後に隣の神田区と統合し、千代田区内の町の1つとなって現在に至ります。

主要駅への交通アクセスが良好

麹町駅には、東京メトロ有楽町線が乗り入れています。「有楽町」へは3駅、「銀座1丁目」には4駅とアクセスしやすい便利な駅です。徒歩圏内にJR四ツ谷駅、市ヶ谷駅、東京メトロ半蔵門駅、永田町駅などがあり、住むエリアによっては、JR・半蔵門線・丸ノ内線・南北線・都営新宿線も利用できるため、都内の主要スポットへの外出がしやすいのも特徴です。また「銀座一丁目」から「新木場」まで行き、りんかい線に乗り換えれば、さらに2駅でお台場の「国際展示場」まで行くことができます。

自然が豊かでクラシックな景観

麹町駅のそばには、「皇居」や「千鳥ヶ淵」といった自然豊かなスポットが数多くあります。
皇居では、二重橋・伏見櫓・高欄・桜田巽櫓などの歴史的な建造物を見られるほか、野生動物や植物にふれて自然を感じることもできます。気分転換をしたいときの散歩スポットとして最適の場所です。皇居周辺は環境が良いため、外周をランニングする人々の姿も多く見受けられます。
千鳥ヶ淵は皇居の北西側にあるお堀です。春には約260本のソメイヨシノやオオシマザクラが咲き、毎年100万人以上の方がお花見に訪れています。さらに、川には水草・魚類・貝類・ヘイケボタルといった、都心には珍しい生き物が生息するなど、都会にいながら豊かな自然も感じることができる街です。

数多くの観光地がある麹町

麹町周辺にはたくさんの観光スポットがあります。特に有名なのは「靖国神社」です。靖国神社には、過去の戦争で使われた戦車や戦闘機、武器が展示してあります。参拝したい方だけでなく、戦争について学びたい方も多く見学に訪れる場所です。また、毎年7月に行われる「みたままつり」には、毎年15万人ほどの人が訪れています。
そして、麹町にあるもう1つの神社「日枝神社」も人気です。日枝神社は「大山咋神」という神様を祀っている神社です。6月に行われる山王祭にはたくさんの方が訪れます。
また、「ホテルニューオータニ日本庭園」も観光客がよく訪れる場所です。庭園には、清泉池・大滝・太鼓橋・赤玉石・枯山水・佐渡の化石といったように、見どころがたくさんあります。さらに、夜にはライトアップも行われます。充実した施設にもかかわらず、入場料は無料となっています。
ほかにも、国会議事堂・国立劇場・国立演芸場といったように、有名なスポットが多く、いずれもこの街の落ち着きのある雰囲気を楽しむことができます。

オフィス街・住宅地・学校が混在する街

麹町は都心に位置するオフィス街ですが、もともと高級住宅街であったため、現在でも多くの住宅があります。皇居や国会議事堂が傍にあることから、オフィス街とはいえ洗練された雰囲気を感じられるのが特徴です。また、麹町は学校の多い地域です。名門学校も多く、子どもを小学校に入れるために引っ越してくる方もいるほどです。以前は、番町小学校から麹町中学校に入学し、日比谷高校へ進学し、最終的には東京大学へ進学することが “エリートコース”と呼ばれていました。もちろん現在も、番町小学校や麹町中学校には強いブランドイメージがあります。このようにオフィス街というだけでなく、セレブな雰囲気があるのが麹町の特徴です。

麹町の再開発

オフィス街でありながら自然も身近に感じることができ、閑静な住宅街があり、学校や文化施設が充実した文教エリアでもある麹町周辺。これだけの条件がそろったバランスのとれた街はなかなかありません。そんな麹町エリアでは、2020年1月に、麹町駅からは徒歩10分ほどの四谷駅西側にオフィス・商業施設・住宅・教育施設・公益施設等からなる複合施設「CO・MO・RE YOTSUYA(コモレ四谷)」が完成しました。また、同年7月には麹町駅徒歩3分のエリアに、5駅6路線利用可のマルチアクセスの1フロア500坪超えの高層タワー「住友不動産麹町ガーデンタワー」が竣工しています。このように麹町周辺は、近隣地域との相乗効果も合わせて、さらなる活性化が期待されています。

麹町のグルメ

麹町は昼と夜との人口差が激しく、客層も異なります。そのため麹町には、オフィスワーカーに人気のリーズナブルなランチが味わえるお店から、富裕層をターゲットとした落ち着きのある高級店まで幅広い飲食店がそろっています。

オフィス需要で激戦区のランチタイム

オフィスワーカーの多い麹町のランチタイムは大勢の人で賑わう激戦区です。岩手の南部鶏を使用した栄養バランスのよい定食をいただける「肉菜(ニクサラダ)麹町店」や、行列必死のラーメン店「めん徳二代目つじ田 麹町店」、お洒落な外観で女性も入りやすい立ち食いそば屋「そばうさ」など、リーズナブルでおなかにもたまる人気店がたくさんあります。

接待や会食にも最適な高級店

場所柄、接待や会食需要も高い麹町周辺には、高級店も少なくありません。皇居を見下ろす空間で目にも美しい料理の数々をいただけるガストロノミー「レストラン ARGO」や、各国の星付きレストランで約6年にわたり腕を磨いてきたシェフによる本格フレンチが楽しめる「セ シュエット」、ホテルの最上階の眺望とシェフこだわりの一品を味わえる「オアシスダイニング」など、ラグジュアリーな雰囲気の店にも事欠きません。

ほかにも人気店が多数

そのほかにも、駅徒歩一分の沖縄料理店「黒うさぎ」や、お昼時は行列も必至のイタリアン「イタリアン麹町MAR」、パンケーキがおいしいと評判の「PARK SIDE TABLES」など、バリエーション豊かな人気店が目白押しです。

どんな飲食店がある?

麹町にある飲食店は和食が383件と、もっとも多くなっています。居酒屋は289件で、和食に次いで件数が多いです。そのほかには、洋食が35件、BARが150件となっています。全体的に、賑やかな雰囲気よりもゆったりと落ち着ける雰囲気の業態が多い傾向にあります。

どんな飲食店が出店チャンス!?

近隣に人気店があると競争意識が働くため、相乗効果により周囲に良い店舗が増えていきます。また、開業予定地ですでに同じ業態の店舗が繁盛しているなら、そのエリアの客層と合っている可能性が高くなります。麹町には『和食店』や『居酒屋』が多くあることから、これらの業態が出店チャンスだと言えるでしょう。

周辺の主なスポット

・靖国神社
・千鳥ヶ淵公園
・皇居
・国会議事堂
・明治神宮外苑
・国立劇場
・ホテルニューオータニ日本庭園
・サムライスタジオ
・赤坂見附跡
・日枝神社
・平河天満宮
・迎賓館赤坂離宮
・国立演芸場
・聖イグナチオ教会
・国立国会図書館
・住友不動産麹町ガーデンタワー

麹町に似た地域

笹塚

笹塚は麹町同様アクセスの良い街として知られています。京王線に乗れば、主要駅である新宿まで1駅です。また、都営新宿線の始発駅のため、座って通勤したい方にも適しています。

両国

両国は麹町と同じく、江戸文化が残る街です。両国国技館・江戸東京博物館・すみだ北斎美術館といったように、江戸の歴史を感じさせる施設がたくさんあります。両国は麹町と同じく、江戸文化が残る街です。両国国技館・江戸東京博物館・すみだ北斎美術館といったように、江戸の歴史を感じさせる施設がたくさんあります。

飯田橋

飯田橋はオフィス街という点で麹町と似ています。古くから出版関連や教育関連の企業が多かった飯田橋ですが、最近はITや建設など、さまざまな企業が入ってきています。

どんな客層?

【平日/昼】

麹町のある千代田区の昼間人口は約85万人ほどです。オフィス街である麹町駅周辺には通勤してくる方が多いため、夜間に比べて昼間の人口は大幅に増えます。ランチタイムは、オフィスワーカーが客層の中心になり、ランチの価格は1,000円以内のところが多いです。

【平日/夜】【土日】

麹町のある千代田区の夜間人口は約5万8千人ほどになります。平日の夜や休日の客層は、地元の方が中心です。麹町は高級住宅が多いエリアのため店によって幅はあるものの、ディナーの価格は3,000~4,000円のお店が多いようです。

人口特性

麹町のある千代田区の人口は、2021年8月現在で、男性が33,585人女性が33,590人とほぼ同数となっています。街によっては男女比が大きく偏るエリアもあるようですが、麹町はほとんど偏りのない地域と言えます。

乗降人数

東京メトロ麹町駅の2019年の1日の平均乗降人数は、65,607人です。これは、全130駅の中で62位と、中間くらいの人数となります。とはいえ、有楽町線の単独駅の中ではもっとも多くの方が利用している駅です。乗降客数は小さく増減しながらも、徐々に増えつつあります。
※2020年〜21年は新型コロナウィルスの影響で正確なデータが得られないため、ここでは2019年のデータを参照しています。

麹町の賃貸相場

麹町の賃貸相場は、ワンルームなら13万円前後、1Kなら12万円前後、1DKなら17万円前後になります。ただ、2LDKになると一気に39万円前後と相場がはねあがります。交通アクセスの良い人気エリアであるため、平均賃貸相場は比較的高めです。

麹町の店舗賃料相場

麹町がある千代田区に出店するときの賃料相場は、2021年現在で平均坪単価21,806円となっています。2020年の相場は24,344円だったため、相場が下がり傾向であることがわかります。また、飯田橋や銀座一丁目といった周辺駅よりも相場は高めとなっています。 

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