開業マニュアル
【飲食店のPR方法】SNSの特徴と活用術『Instagram』『Facebook』『Twitter』『LINE』
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いまや、飲食店も「SNS」を使って集客する時代。
開業前からフォロワー(ファン)を増やし、開業後すぐに満席になる、といったお店が多く存在しています。
チラシやホームページの作成、グルメサイトへの掲載など、お店を認知してもらう手段はさまざまありますが、そうした広告・宣伝には大きな費用を要すこととなり、費用をかけたからといって確実な効果が見込まれている訳でもありません。
一方で、SNSによる発信であれば、お金をかけることなく宣伝が可能。さらに、SNS利用者による拡散(共有)が行われれば、自動的に認知を高めることができます。つまり、SNSは集客を左右する一種の戦略であり、上手く活用できるかどうかで売上にも大きく影響します。
しかし、SNSと一つに括っても、「Instagram」や「Twitter」など複数の選択肢が存在し、「どれをどのように使うべきなのか」と悩む方が多いのではないでしょうか?
あるいは、「現在すでに運用はしているけれどなかなか上手く使いこなせていない」という方もいるかもしれません。
飲食店がSNSを活用する場合には、出店業態やコンセプト、ブランディング方法等によって、SNSとお店との相性があります。
そこで今回は、SNSを上手く活用して集客を図れるよう、最適な活用方法について解説していきます。
「何を伝えたいか」を考える
まずは、どのSNSを利用するか選択するにあたって、「お客様に何を一番に伝えたいのか」を考える必要があります。
例えば、
といったように、各SNSによっても利用シーンや伝え方が異なります。
そこで、ここからは各SNSの特徴についてそれぞれご紹介していきます。SNSの活用をご検討している方はぜひ参考にしてみて下さい。
【SNSの活用法➀】Facebook
職業・年齢・性別・学歴・職歴などのプロフィールが充実しており、実名登録が義務化されています。ユーザーとしては、30~40代の社会人が主要層。ビジネス面での活用が多く、社会経済への影響が強いです。また、フォロワー同士が実際に知り合い同士であることも多く「いいね!」やシェアをする場合は、比較的その投稿がユーザー間で有益な情報であったり、仕事がらみの内容であったりすることが多いです。
Facebookの拡散機能を活かして集客につなげたいと考えるのであれば、砕けた内容での投稿よりも、ある程度体裁を整えた内容且つ有益性の高い情報を投稿するのが効果的といえます。また、Facebookクーポンなどの機能を活用して販促を行なうのもいち手段となります。
2018年頃から若い世代のユーザーが減ってしまったと述べるメディアやユーザーも多いですが、比較的高めの年齢層には継続して人気のツールであり、そのような世代に向けたマーケティングでは依然として有効な手段です
【SNSの活用法➁】Instagram
写真と短い動画(ストーリー)で個の日常や情報を共有するSNSで、ユーザーとしては流行に敏感な20~30代が中心となっています。インスタグラムでは、写真の質が重視される傾向にあり、”オシャレ””かわいい”など見栄えするものを投稿することで共感を図る「インスタ映え」というのが一つのキーワードとなります。また、それに共感するフォロワーが大多数で影響力が大きいユーザーは「インスタグラマー」と称されています。インスタグラマーは、特定分野について専門性が高く、発信する情報が周囲へのお手本(参考元)とされることから、SNSマーケティングを行なう上では、ジャンルを問わず多くの企業が注目する存在となっています。
最近では、ショッピング機能やスケジュール告知機能、予約機能などが追加されたことで公式サイトへの誘致が容易となり、EC販売のほか飲食店や美容院等など店舗への集客にも一役買っています。
活用方法として一例を挙げるとするならば、ポスター画像やメニュー表などの形式ばったものを投稿するよりも、顧客の食事シーンが映る店内写真やシズル感のある料理動画などを投稿する方が反響を受けやすく有効的であるといえます。動きのある写真や動画は、閲覧ユーザーに臨場感を与え、「行ってみたい」「○○してみたい」といった感情を刺激し、集客効果を最大化することができます。
また、アカウント全体を一つのアルバムのように見立て、投稿する写真の毛色を統一化することで、お店のコンセプトや世界観を表現することも可能です。
【SNSの活用法➂】Twitter
Twitterは、ツイート(つぶやき)と呼ばれる短文(140文字以内)で投稿するスタイルとなっており、気軽に情報発信や感情の発散、コミュニティ形成が行なえるサービスです。
利用方法としては、自分から発信するほか、自分以外の呟きをコピーしてコメントを投稿したり、リツイート(複製)したりすることが可能で、一つの事象に対して複数のユーザーの投稿が重なると瞬く間に拡散されていきます。最近では、その拡散が大規模なものになると「バズる」といったワードで一躍話題となり、メディアなどにも多く取り上げられる傾向にあります。
Twitterは体裁を気にすることなく砕けた文章ですぐに投稿できるため、お店の利用メリットとしては、営業状況や予約状況など日別のリアルタイムな情報を届けるだけでなく、急な変更のお知らせにも活用できることにあります。
しかし、この拡散型SNSにおいては、気軽に投稿できる反面、内容によって炎上、誹謗中傷の対象とされることもあり得るので注意が必要となります。
理由としてはFacebookと異なり、匿名で利用することが可能であること、実世界でつながりのないユーザー同士が関わる機会が多いことから、顔の見えない会話の中で他に気を張らず個の発言が過度になることがあるからです。
基本的には、イベントやキャンペーン、特別メニューの提供など限定的に話題性を狙う発信が有効的であるといえます。
【SNSの活用法➃】LINE
LINEは、主に10~60代の幅広い世代が連絡手段として利用する(メールの代用)サービスです。コミュニケーションツールとしては、現在日本で最大規模を誇り、利用頻度も高いためプラットフォームとしては最大級です。
しかしながら、情報発信を目的としてユーザーを獲得する為には顧客側に一度友達登録をしてもらう必要があるため、店舗での掲示や宣伝、または他のSNSを駆使して誘致する必要があります。したがって、プラットフォーム自体はとても大きいですが、不特定多数の人に情報配信できるものではないという点は注意が必要です。
企業や店舗の公式アカウントでは、顧客とのメッセージにおいてAI機能を利用しているケースが多く、予約や問い合わせなど迅速に対応ができるよう設定されています。
また、店舗側からの情報発信ももちろん可能で、メッセージが届いたことを伝えるプッシュ通知機能により従来のメルマガに比べて開封率が60%以上高くなったという効果も表れています。
店舗での活用方法としては、クーポンの配信やキャンペーンのお知らせなど、顧客にとってメリットが高い情報を発信することで販売促進を図ることが有効的といえます。
【SNSの活用法➄】YouTube
写真だけでなく動画配信でのマーケティングも盛んな昨今。「テレビよりも、Youtubeの時代」と言われるくらいに、Youtubeは若い世代を中心として視聴者数が増加しており、動画の配信需要は今後さらに伸びるといわれています。
Youtubeでは、一般の個人・企業・団体・政党など、幅広いユーザーの動画が公開され、配信内容はグルメから美容、ファッション、旅行、ビジネスといったように多種多様な動画配信されています。最近では、Youtubeでの動画配信を職として生計を立てる「YouTuber(ユーチューバー)」と呼ばれる動画クリエイターも増えており、モデルや芸能人さながらに人気を誇る人も出てきています。そして、その人気YouTuberの影響力は大きく、一度紹介された商品やお店については即完売や行列のできる人気店になることも多々あります。
Youtubeでは、撮影した動画内で必要な部分のみを切り取り、異なるシーンを自由に組み合わせることができるので、店舗での活用方法としては、駅からの道順案内やお店のPR動画として活用するのがピッタリといえます。
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