街レポート
中央区|勝どきはどんな街?居抜きの物件で飲食店開業するための街情報

- 目次
東京都中央区に位置する勝どきは、下町情緒を残しながらも再開発が進んでいる街です。ビジネス街としてのイメージが強いエリアでもありますが、タワーマンションの建設やショッピング施設の充実により、居住区としても人気です。特にファミリー層には住みやすい街といえます。今回は、勝どきの魅力についてご紹介します。
下町情緒と最先端が混在する街
勝どきは隅田川と朝潮運河、月島川と新月島川に囲まれた島で、東京都中央区に属します。勝どきが誕生したのは1913年で、隅田川河口の砂州を埋め立てて造成されました。勝どきという地名の由来は、築地と勝どきの間に設けられた渡し場「かちどきの渡し」からきています。
この渡し場は、1905年1月18日、日露戦争における旅順陥落祝勝記念として、住民有志が設けたものです。渡し場は東京都に寄付され、「かちどき」という名前がつきました。その後、1940年に国内最大級の可動橋「勝鬨橋」が誕生しました。現在は国の重要文化財にも指定され、勝どきの象徴となっています。
都心へのアクセスがスムーズ
勝どきから銀座には、徒歩約20分で行くことができます。交通機関を利用すれば新宿や渋谷といった都内ターミナル駅へのアクセスも良好です。勝どき駅には2000年に開設された都営地下鉄大江戸線が乗り入れており、新宿には乗り換えすることなく約23分で行けます。また、乗り換えはありますが、渋谷には約28分、池袋には約32分で向かうことができるので、通勤・通学にとても便利です。
さらに横浜へは乗り換えることなく約45分で向かえます。都営バスも通っているので、東京駅周辺や亀戸方面、四谷方面へもアクセスできます。
地元民に愛される勝どきグルメ
勝どきには魅力的な飲食店が豊富にあります。
居酒屋・食堂
屋形船 晴海屋
浮かぶ料亭として知られる「屋台船 晴海屋」は、観光客だけでなく地元の人からも愛されています。夜の東京湾を楽しみながら、旬の食材を使った料理を楽しめ、おいしいお酒が飲めるでしょう。カラオケなどのパーティー設備も充実しており、貸切宴会なども楽しめます。
路地裏 勝どき月島店
韓国料理を中心においしい料理が楽しめる居酒屋です。名物の「韓国風牛すじ煮込み」は、20年以上守られてきた伝統の味です。かなり辛いですが、旨味もしっかりとしていてビールが止まりません。ランチタイムはボリューム満点のビビンバやカルビ鉄板焼き定食なども楽しめます。
ごま料理 蔵馬
その名の通り、ごま料理が自慢のお店です。名物の「胡麻豆腐」は滑らかな舌触りと、ごまの風味が絶妙にマッチしています。築地から直送された新鮮な魚介類も取り扱っており、ランチタイムはおいしいお刺身定食を食べられます。
焼肉
月島焼肉 ブルズ家
新鮮な生肉と銘柄牛の赤身肉が楽しめる、麻布十番発祥の焼肉店です。レアで楽しめる黒毛和牛の握りや生ユッケなど、生肉好きにはたまりません。おすすめはランチタイム限定のローストビーフ丼です。マッシュポテトや卵黄、オニオンソースが絡み合って箸が止まらなくなります。
まんぷく苑
昭和29年創業の老舗焼肉店です。名物の「ねぎタン塩」は絶品で、口に入れた瞬間に甘みと旨味が広がります。ねぎは営業前に包丁で刻み、細かく叩いて仕込むこだわりよう。非常に手間のかかる作業ですが、お客様においしく召し上がってもらうために、時間をかけて仕込みをされています。丁寧な仕事と接客でリピーターも多い名店です。
たから屋
たから屋は厳選したホルモンが食べられる焼肉店です。勝どきではNo.1の呼び声も高く、連日大勢の人で賑わっています。ホルモン専門店だけあって希少部位やめずらしい部位も豊富に取り揃えています。ホルモン好きの人には必ず行ってもらいたいお店です。
カフェ
カフェ カスガ
テレビでも紹介されたことのある、親子で営む小さなカフェです。名物はランチタイムに提供される「もつ煮込み定食」で、味がしっかりと染み込んだもつは、何度食べても飽きません。冬の時期は大納言小豆をたっぷり使った「おしるこ」も提供されています。地元の人から愛される、どこか懐かしいお店です。
ディヴィッツ カフェ&バー
女性スタッフのみで運営しているおしゃれなカフェです。女性向けのメニューが豊富ですが、男性客も満足できる、すき鍋や豚丼などのメニューもあります。家族連れやカップルでも楽しめるでしょう。
セコリ荘
築90年の古民家を改装したコミュニティスペースでおいしい食事やお酒が楽しめます。「衣」「食」「住」にまつわるワークショップなども開催しており、地域の人の憩いの場として活用されています。金土日のみの営業なので、注意してください。
サニーサイドカフェ
毎朝9時から営業している、水色の外観が可愛いカフェです。名物はランチタイムに提供される「チーズカレー」で、フライドオニオンやチーズがたっぷりと入っています。また月曜の夜には英会話教室も開かれており、地域と密着した営業が行われています。
ショッピング施設が身近に
ショッピングタウンとして有名な銀座や日本橋は徒歩圏内ですので、老舗百貨店や大型複合施設での買い物も楽しめます。周辺には築地や月島など、グルメを存分に堪能できるスポットが多いのも魅力のひとつです。
数多くのファミリーが暮らすタワーマンションタウン
勝どきにはファミリー層が多く、タワーマンションも数多くあります。
今後さらに発展していく住みよい街
勝どきエリアは、昔ながらの下町情緒を残しつつ、タワーマンションや近代的なオフィスビルが建設されています。再開発には、2020年の世界規模のイベントを視野に入れた開発にも関係しています。勝どきはメイン会場へ向かう通り道のひとつだからです。有明・お台場・夢の島・海の森といった東京湾に面した「東京ベイゾーン」を中心に、2020年に向けて開発が進められています。
引き続き、タワーマンション建設ラッシュ
勝どきでは、タワーマンションの建設ラッシュ真っ只中です。2021年には分譲マンションの「ミッドタワーグランド」が完成予定となっており、地上32階、総戸数503邸にも及びます。単身者用の1LDKの部屋も用意されているので、独身富裕層の入居も見込まれています。
また、2025年には「豊海地区第一種市街地再開発事業」により、189メートルのタワーマンション2棟が建設予定です。低階層には商業施設や公共施設を誘致し、街を活気づける目的もあります。さらに「月島三丁目地区再開発準備組合」が計画する「(仮称)月島三丁目北地区市街地再開発事業」では199mの超高層マンションが建設予定です。
高層マンションが次々と建設されていますが、住民が生活しやすい環境も整えられようとしています。「勝どき東地区第一種市街地再開発事業」により業務、商業、生活支援施設が集まった複合市街地を形成される予定です。合わせて水辺環境を生かした癒し空間の創出も行われます。
東京湾に面したネオ・ベッドタウンの強みが凝縮
勝どきは東京湾に面した、いわゆる湾岸エリアです。新たなベッドタウンとして生まれ変わろうとしていて、その景観や周辺施設など、湾岸エリアならではの魅力が凝縮した街と言えます。
かちどき 橋の資料館
勝鬨橋は、246mの長さがあります。ジョギングやペットの散歩で橋を利用する近隣住民も多いようです。1998年からは夜間ライトアップも行われており、ロマンチックな夜景を収めようとカメラを持って訪れる方もいます。
勝鬨橋は隅田川のもっとも下流にある橋です。日本では数少ない可動橋ですが、現在は開かずの橋となっています。勝どき側から橋を渡った左手にある「かちどき 橋の資料館」では、勝鬨橋が開いている貴重な写真をはじめ、工事写真や関係文献などを閲覧することができます。
勝鬨橋
勝鬨橋は国内最大級の「跳開橋」として重要文化財に指定されています。船の交通が主流だった頃に活用されていましたが、1970年に交通網の発達で橋の開閉は終了しました。今でも橋は現役なので、当時の様子を思い浮かべながら見学してみてください。
月島第二児童公園
晴海通りと清澄通りが交わった交差点のすぐそばにある月島第二児童公園は、一般的な遊具の他にめずらしい遊具も備えられている広い公園です。園内には「勝どき・豊海歴史資料展示館」があり、神輿や山車が展示されています。
毎月第2土曜日と日曜日には、100店舗近くが出店する「太陽のマルシェ」が開催されます。全国から集まった新鮮な野菜やオーガニックアイテムを多くの方々が買い求めます。
ザ・タワー
勝どき駅から徒歩6分の場所にあるタワーマンションです。間取りは1LDK~3LDKで、シングルからファミリー層まで幅広い人が住んでいます。40階には「スカイビューラウンジ」があり、レインボーブリッジや東京湾を望むことができます。ちょっと贅沢な気分を味わいたい人におすすめのマンションです。
勝どきビュータワー
勝どきビュータワーは、勝どき駅地下直結のタワーマンションです。3階には保育園、B1〜2階にはスーパーやレストラン、クリニックなどが入っています。マンションの目の前には月島第二児童公園もあり、マンション内で買い物から遊びまで全て完結することができます。ファミリー層やハイスペックのサラリーマンにおすすめのマンションです。
勝どきマリーナ
勝どきマリーナは、ボートに乗れたりカフェが楽しめたりするレジャー施設です。免許があれば、ボートを借りて河川や運河をスイスイ走ることができます。ボートも免許がない人でも、最短3日で船舶の免許を取得させてもらえます。家族や友人に自慢しながら、ボートに乗せてあげることができますよ。
「東海道中膝栗毛」で有名な十返舎一九の墓
勝どきには「東海道中膝栗毛」で有名な十返舎一九の墓があります。十返舎一九の墓があるのは、東陽院というお寺です。勝どき駅前の交差点から清澄通りを豊洲方面に歩くと、橋の手前左側に東陽院が見えてきます。
十返舎一九は1766年に生まれ江戸で多くの黄表紙・洒落本を出しました。1832年に没し、最初は浅草にあった東陽院に葬られたそうです。東陽院が関東大震災で被災すると現在の場所に移ることになり、その際に十返舎一九の墓も移動することとなりました。
墓石には、「此世をば どりやお暇に 線香の 煙と共に はい左様なら」という辞世が刻まれているそうです。残念ながら墓を見ることはできませんが、門前には碑が建てられており、多くの観光客や参拝客が訪れます。
どんな飲食店がある?
勝どきでもっとも多い飲食店は和食店で476件、その次は居酒屋で223件が営業しています。カフェは80件、バーは79件と同じくらいの店舗数となっています。韓国料理店がもっとも少なく14件しかありません。その他の業態は30件~40件ほどの店舗数になっています。
どんな飲食店に出店チャンス?
勝どきエリアで新規店舗をオープンするなら、人気の高い和食店や居酒屋がおすすめです。繁盛しているお店の近くには同じように客足の途絶えない人気店が多くなる傾向があります。人気店の近くにジャンルの近しい新規店舗を構えることで、店のクオリティーも高まっていくでしょう。
ファミリー層も多いので、子供連れでも入りやすく、価格帯が抑えられたお店が重宝されます。ビジネス街でもあるため、必然的にサラリーマンが多くなるので、ラーメンや居酒屋の需要も高いでしょう。
周辺の主なスポット
・勝どき橋
・Y&Y サイクリングツアーズ東京
・月島第二児童公園
・大震火災横死追悼之塔
・十返舎一九の墓
・築地市場
・フードツアーズ東京
・月島もんじゃストリート
・かちどき橋の資料館
・第一生命ホール
・住吉神社
・晴海トリトン
・勝どき湯
似た地域
武蔵小山
武蔵小山には東急目黒線が乗り入れていて、都内主要駅の近くでもあるためアクセスが良好です。
亀有
亀有駅周辺には大型商業施設や商店街があるので買い物の環境が充実している点が共通しています。
関内
関内はオフィス街でありながら、町並みがきれいで住みやすい環境である点が共通しています。
客層
【平日/昼】
勝どきの昼間人口は60万8,603人、夜間人口は14万1,183人です。ビジネス街・観光地として人気の勝どきは、昼間人口の方が高くなる傾向があります。ランチの平均価格は1,000円以内で、リーズナブルな価格帯の店が中心となっています。
【平日/夜】【土日】
勝どきの平均単価は2,000~3,000円となっています。夜間人口が少ない勝どきでは、みんなでワイワイ楽しむ食事よりも、少人数で落ち着いた雰囲気で食事をする方が多いようです。
人口特性
勝どきの総人口は平成30年6月時点で2万6,830人となっています。男性が1万2,956人、女性が1万3,874人と男女の数には大きな差はありませんでした。総世帯数は1万3,776世帯となっているので、勝どきエリアは単身者よりもファミリーの層が多いと考えられます。
乗降人数
勝どき駅は都営地下鉄大江戸線の駅になります。2016年の1日平均乗降人員は9万9,517人です。都営地下鉄大江戸線では、新宿・大門・六本木駅に次ぐ第4位の乗降人員となっており、開業当初に想定していた乗降人員2万8,000人を大幅に上回っています。
賃貸相場
勝どきの家賃相場はワンルーム約7万円、1DK約13万円、2LDK約27万円となっています。東京23区内の中では高めの相場となっているエリアですが、主要都市へのアクセスも良く再開発が進み発展していることからこのような家賃設定になっていると考えられます。
店舗賃料相場
勝どきエリアの賃料相場はさまざまで、20万円未満、20万円~40万円、80万円~100万円、100万円以上の店舗賃料のところがそれぞれ22%になります。最低坪単価は1万4,483円、最高坪単価は3万8,885円となっています。そのため選択の幅は広いと考えられます。
- 注目のキーワード
- おすすめの記事