街レポート
文京区|根津はどんな街?居抜きの物件で飲食店開業するための街情報
東京都文京区に位置する根津は比較的治安が良く、一人暮らしやファミリーの方に人気のエリアです。
また、下町情緒にあふれ、歴史や伝統を感じることができるスポットも多数あるため、国内外問わず多くの観光客が足を運ぶという特徴も持ち合わせています。
今回は、根津にまつわる歴史や人気の周辺スポットについてご紹介します。
下町情緒を残した住みやすい街
根津は東京都文京区に属しており、千駄木、弥生と接している地域です。根津と千駄木周辺をまとめた愛称「谷根千」の、「根」の部分にあたります。町域の元は、江戸幕府第3代将軍・徳川綱重が1652年に根津を下屋敷に定めたのがはじまりと言われています。
現在の根津は、下町情緒を感じさせる古い民家や建物を残しながらも、新しいマンションが建設されています。
学生、社会人、ファミリー、年配者など、どの世代にもマッチする物件が多数あり、居住地として人気を集めています。買い物環境や娯楽施設は乏しいですが、交通の便はとても良いので生活に不便はありません。
根津には下町ならではの人情に厚い人が多いと言われ、街並みを歩いているだけでもあたたかな雰囲気を感じられるそうです。
また、地域ボランティアの活動により防犯・防災パトロールも徹底されているので、老若男女どんなライフスタイルにもかかわらず、安心して暮らせる環境が整っています。
根津という地名の由来
根津の地名の由来には諸説あります。なかでも有力なのが、神社由来説です。もともと駒込千駄木に位置していた根津神社が、1706年に現在地に遷座されたことをきっかけに、この一帯を根津と呼ぶようになったそうです。
ちなみに、根津神社の根津という言葉の由来にも諸説存在します。「不寝権現」(寝ずに神々の番をする神)、「鼠(ねず)」(祭神のひとつである大国主の神使)から来ている説。ヤマトタケルが根津神社を創建した際に「ここは国の根、国の津たり」と語ったからという説。
ほかにも、大黒天の使者が鼠だったことやこの地が岡の根にあり、湊に船が停まるところ示した説もあるようです。
利便性の高い根津駅
根津の代表的な駅は、東京メトロ千代田線根津駅です。1969年に開業したこの駅を利用すれば、大手町へは約6分、表参道へは約20分で到着できます。乗り換えをうまく活用すれば、都内ターミナル駅へのアクセスは抜群です。
また、千代田線は小田急線や常磐線への直通も走っているので、茨城・千葉方面・神奈川方面へのアクセスも良好。通勤・通学はもちろん、休日のお出掛けにも便利です。
また、都営バスも運行しており、池袋東口、上野公園、亀戸駅前、早稲田などに向かうことができます。
根津のシンボル「根津神社」
根津のシンボルと言っても過言ではないのが「根津神社」です。1900年ほど前に日本武尊が創祀したのがはじまりと言われており、現在東京十社のひとつとなっています。
文面年間に江戸城を築城した武将・太田道灌によって社殿が造られ、江戸時代に五大将軍・徳川綱吉によって社殿が奉建されました。御祭神は素戔嗚尊、大山咋命、誉田別命などそうそうたる神様が祀られています。
神社の敷地はとても広大で、東京の真ん中にいることを忘れてしまいそうになる空間が広がっています。
また、境内には3,000株のつつじが埋められており、4月?5月になると鮮やかな花を咲かせ「つつじ祭り」が開催されます。ほかにも、千本鳥居やかつて周辺に居住していた文豪たちが腰かけたとされる「文豪憩いの石」などがあり、連日多くの観光客でにぎわっています。
食べ歩きの街としての顔も
根津は食べ歩きの街として有名で、多くの甘味やカフェがあります。食べ歩きしながらの根津おすすめスポット散策はとても充実した時間になるでしょう。
・みかどパン
樹齢90余年、高さ20mに及ぶ、ヒマラヤ杉のすぐ隣にある「みかどパン店」。もともとは、「みかどパン店」の前身にあたる甘味処の店主が、戦前に鉢植えで育てたものだったそうです。土地開発による伐採の話が出た際も、地元住民を中心に署名運動を行ったことで留められたのだとか。この木を見にパン屋へ訪れる人も少なくないようです。
なお商品としては、ヒマラヤ杉をモチーフにしたクッキーやラスクが人気です。この付近は、明治の頃から画家や彫刻家、作家などが住んでいたようで現在でも、古くから続くお店や工房、アトリエなどがあります。
・根津のたいやき
根津で人気の、常に行列の絶えない人気店。早い時には、お昼ごろに売り切れてしまうほど多くの人が押しかけます。こちらのたいやきは型に入れて複数を同時に焼くのではなく、職人の手で1個ずつ丁寧に焼き上げるのが特徴。皮は薄くパリパリの食感で、頭からしっぽまで餡がぎっしり入っています。
・ビストア
下町情緒を感じることのできる根津ですが、新感覚フードを売り出すお店が登場し巷で話題となっています。
それは、見た目がジェラート風のピザです。グラスシェフとパティシエが運営しているビストロでは、ジェラートに見立てたピザを販売しており若者を中心に話題を集めています。おしゃれでかわいく味も抜群な新感覚フードを片手に根津を散策してもいいかもしれません。
どんな飲食店がある?(1km圏内)
根津でもっとも多い飲食店は和食店で173件、その次はカフェで151件が営業しています。居酒屋は100件、BARは77件ありますが、イタリアン・フレンチ(46件)や洋食(30件)、中華(37件)はあまり多くないようです。もっとも少ないのは韓国料理で6件しかありません。
どんな業態が出店チャンス?
根津エリアで新規店舗をオープンするなら地域の人も観光客も利用しやすく人気の高い和食店やカフェがおすすめです。繁盛しているお店の近くには同じように客足の途絶えない人気店が多くなる傾向があります。人気店の近くに新規店舗を構えることで、集客が期待できるでしょう。
周辺の主なスポット
・根津神社
・乙女稲荷
・根津松本
・東京聖テモテ協会
・根津教会
・根津のたいやき
・Gallery花影抄
・ヒダマリ
・お化け階段
・丁子屋
・大名時計博物館
・下町風俗資料館付設展示場
・スカイ・ザ・バスハウス
・へび道
・谷中霊園
・ヒマラヤ杉
根津に似た地域
田端
田端は、治安が良いため、女性の一人暮らしやファミリーの方には人気の地域です。閑静な住宅街で落ち着いた街といえるでしょう。
目白
目白は、緑豊かでありながら都心の池袋へ山手線で1駅と、良アクセスとなっています。
調布
調布は、京王線と京王相模原線の2駅が乗り入れており、ターミナル駅である新宿に乗り換えなしで行くことが可能です。他の都内主要駅へ出掛ける際も交通の便が良い場所です。
どんな客層?
【平日/昼】
根津が属する文京区の昼間人口は345,423人、夜間人口は206,626人です。観光地として人気の高い根津は昼間人口の方が高くなる傾向があります。そのためランチの平均価格は気軽には入れやすいように1000円以内でリーズナブルな価格帯の店が中心となっています。
【平日/夜】【土日】
文京区のディナーの平均単価は1,000円となっています。昼間いた観光客が帰ったことで夜間人口が少ない根津ではみんなでワイワイ楽しむ食事よりも少人数でサクッと食事をする人が多いようです。
人口特性
根津が属している文京区の総人口は平成30年7月時点で219,656となっています。男性が104,376人、女性が115,280人と男女の数には大きな差はありませんでした。やや女性の方が多いのは、文京区は比較的治安の良い地域であることが関係していると考えられます。総世帯数は219,656世帯となっているので、根津周辺はファミリーの層も多いようです。
乗降人数
2017年の根津駅における1日平均乗降人員は28,598人です。東京メトロ全駅で見ると全130駅中114位と少なめです。開業当時の1日の平均乗降者人員は7,026人でしたが、観光地として人気を集めたこともあり、毎年人数は上昇しています。
根津の賃貸相場
根津の家賃相場はワンルーム約7万円、1DK約9万円、2DK約12万円となっています。東京23区内のなかでは高めの相場となっているエリアですが、主要都市へのアクセスも良く治安もいいことからこのような家賃設定になっていると考えられます。
根津の店舗賃料相場
根津エリアの店舗賃料相場でもっとも多いのは20万円~40万円です。20万円未満の店舗賃料も多く、高くても60万円~80万円になります。最低坪単価は8,333円、最高坪単価は20,664円となっています。選択の幅は広いと考えられます。
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