インタビュー

ローストビーフ丼が人気メニュー オリジナル和風ソースで勝負!

目次
ランチ激戦区にローストビーフ丼で挑む お肉の量は3種類から選べます
物件探しは苦労したがこの店は一目で即決! 客層は20〜30代の女性が7割
当初ローストビーフはメインではなかった!? 完全禁煙を新たなセールスポイントに!
店舗情報【レッドオックス-RED OX-】

ランチ激戦区にローストビーフ丼で挑む お肉の量は3種類から選べます

創作和食の店「レッドオックス-RED OX-」は馬喰横山駅・東日本橋駅から徒歩1〜2分、清洲橋通りから東日本橋三郵便局の信号を入ってすぐ左側にある。1Fにあるインド料理店の左側にある階段を下りていくと、美味しそうなメニューの写真が出迎えてくれる。

ドアを開けると白と木目調でスッキリした店内。カウンター内の赤い壁にデザインされた大きな雄牛(オックス)のシンボルマークが店名「レッドオックス」を象徴している。

人気メニューはローストビーフ丼。前日から漬け込んだ肉を朝7時頃から焼き、3〜4時間寝かせた絶品のローストビーフは、洋風の味付けではなく醤油ベースのオリジナル和風ソースが特徴。並(100g)、大盛(150g)、てんこ盛り(300g)と3種類あるところがユニークだ。ランチメニューはその他にも手作りハンバーグや日替わりの限定があり、お客様を飽きさせない工夫が凝らされている。

このエリアは古くから卸問屋が集まり商業地として栄えてきた。近年はオフィス街の中に、古い建物をリノベーションしたおしゃれなカフェや雑貨屋も増えている。そんな街に今年オープンした「レッドオックス」は、ランチメニューにローストビーフ丼を掲げ、地下という立地にも関わらず、流行に敏感な女性を中心に支持を集めている。

物件探しは苦労したがこの店は一目で即決! 客層は20〜30代の女性が7割

「レッドオックス」の店主は和食を中心に修業をしてきた人物だ。約10年の修業を経て独立。オープンに至るまで一番苦労したのは物件探しだったという。一番の条件はオフィス街であること。当初からランチメニューにローストビーフ丼を考えており、ターゲットはOLさんだったからだ。最初に考えていたエリアはなかなか条件に合う物件が出ず、エリアを広げて千葉方面まで物件を見に行った。できればカウンターのみで一人で回せるような店舗が希望だったが、広いところから狭いお店までいろいろなお店を見て回った。しかしなかなかピンと来るお店と出会えなかった。

そんな時、ABC店舗から連絡があり、仕事の休憩時間を使って見に行ったのが今の物件だ。一目見て気に入り「ここで決まりだ!」と即決した。前店主が体調不良のためオープンからそんなに経たず急きょお店を閉めることになったため、内装はとてもきれいだった。地下なのが少し気になったが、駅から近いという好立地と、午後2時から3時頃でも人通りが結構あったことでここなら勝負できると直感した。

客層は当初の狙い通り、女性が約7割を占めている。そのほとんどが20〜30代と若めの年齢層だ。ランチのピークタイムは12時から13時だが、周辺は繊維問屋が多くアパレル関係も多いためピークタイムを外して休憩を取れる企業も少なくない。ランチタイムを16時までと遅くまでやっている「レッドオックス」はそういう企業の方や営業で外回りをしている方たちに重宝されている。

オープン当初、駅前や店の前で持参すればランチのローストビーフ丼500円というチラシを配付し、最初はそのチラシを持参するお客様が来てくれた。しかしその期間が終わったらどうなるだろう…と心配していたが、その後も客足がガクッと落ちることはなかった。「たまたまローストビーフ丼の流行と開店の時期が重なったんですね。波に乗れて良かったです」と店主。「でもお客さんに飽きられないようにメニューも工夫しないと…。10月後半から一人鍋も始めました」

当初ローストビーフはメインではなかった!? 完全禁煙を新たなセールスポイントに!

「レッドオックス」は最初からローストビーフが売りの店ではなかった。ランチのイチオシメニューはローストビーフ丼だったが、夜メニューにあったのはこの1種類で今のようにバリエーションはなかったのだ。お店の看板にあるように“創作和食”の店で、夜のおすすめメニューには金平や煮込み、もつ鍋などもあり、以前は魚料理も数多く扱っていた。ところが蓋を開けてみると夜も一番人気はローストビーフ丼。そこでお客様の反応を見ながら徐々にメニューを変えていき、ローストビーフを使ったピザ、ミルフィーユ、にぎり、野菜ロールとバリエーションを増やしていった。お酒のメニューもかなり豊富に取り揃えている。

ディナータイムはオフィス帰りの人たちの立ち寄りを期待していたが、この界隈のサラリーマンは真っ直ぐ駅へ向かってしまい、店の前を素通りされてしまうことは計算外だった。しかし、大通りから2〜3本入った辺りのマンションの住人が家に帰る途中に利用してくれるようになった。それでもまだ初めていらしたお客様に「いつできたんですか?」と聞かれることもある。今後はまたチラシを作って、マンションのポストに投函してもっと多くの方に知ってもらいたいと思っている。また10名から貸し切りも出来るので、気軽に利用してもらえればと考えている。企業の貸し切りは時々あるが、ある時「レッドオックス」に決めた理由が「禁煙だから」というお客様がいらした。ランチタイムに禁煙の店は結構あるが、夜の営業では煙草が吸えないからとお帰りになるお客様もいるため、店主にとってはこれは意外だった。これにヒントを得て、終日完全禁煙であることをもっと打ち出してはどうか…。今は店内だけに禁煙と掲示してあるが1Fの入口にも「完全禁煙」と掲示したら、喫煙者のお客様もわざわざ階段を下りることなく、禁煙に納得して入るか止めるか選ぶことができる。お酒を置いている店は喫煙可が多いため、逆に「禁煙で流行る店にしたい」と新たな目標ができた。

今の店舗は席数が少なく、ランチタイムに入れずお帰りになるお客様もいるため、徒歩圏内の小伝馬町辺りにいい物件があれば2店舗目を構えて人も増やしたいと、次の目標も決まっている。現状では毎月29日の肉の日にイベントをしたくてもできないが、人が増えれば少し手間のかかる料理をその日限定で出すこともできる。やりたいことはたくさんある。お客様の「美味しかった!また来るね」という一番嬉しい言葉を励みに、目標実現へ向けて日々美味しい料理を作り続けている。

(取材日:2016年10月15日)

店舗情報【レッドオックス-RED OX-】

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