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地獄を見る飲食店経営者の特徴10個|デキる経営者との違いとは

飲食店に向いている人といえば、どういった人が思い浮かびますか?
ゴリゴリの豪腕経営者?
センスのある天才肌?
売上や経費を細かくチェックする商売人気質?
では逆に、向いていない人といったらどんな人を思い浮かべるでしょうか。
今回の記事では、飲食店経営で失敗するダメ経営者の特徴や、デキる経営者は何が違うのかといった点を解説していきたいと思います。
「脱サラして飲食店を経営したいけど、自分に向いているのか不安」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
地獄を見る飲食経営者の特徴10個
ダメな飲食店経営者の特徴は、大きく分けて次の10個が挙げられます。
<ダメな飲食店経営者の特徴>
・売上至上主義
・スケジュール管理ができない
・どんぶり勘定
・根拠がないのにポジティブ
・無計画にスタッフの数を増やす
・ワンマンオーナーで役割分担をしない
・行動力がない
・決断力がない
・他人のせいにする
・他人の目を気にする
こうしたダメ経営者の特徴について、それぞれ詳しく解説していきます。
売上至上主義
売上至上主義とは、目先の売上のみに囚われてしまい、長期的な目で見た場合の利益や経費をないがしろにしてしまうタイプの経営者のことです。
広告宣伝や原価の高い食材などでお客様を呼び込むといったやり方で、短期的な売上を確保しようとし、利益率がどんどん下がっていく、という悪循環を繰り返してしまうタイプです。
将来的には「客数や売上が伸びているのに利益率が低い」、「急激な客数の増加により人員の確保が間に合わない」といった問題を引き起こしてしまいます。
スケジュール管理ができない
スケジュール管理ができない経営者の例を挙げると、待ち合わせで毎回遅刻をしてくるような人のことです。そういった自分の管理を行うことができない人は、当然ながら他人の仕事や、スケジュール管理といったこともできません。
また、友人関係での遅刻であれば、遅刻をしても許されますが、経営者という立場では、仕事の締め切りや支払期限など遅れてはいけないものが数多くあります。慌てて対応したり、滞納してしまったりというケースが増えてしまいます。
これでは、信用を失ってしまいかねません。
どんぶり勘定
キャッシュフローを全く把握していない、どんぶり勘定をしている経営者もだいたい失敗してしまいます。毎月利益がどれくらい出ているのか、また、売掛金と買掛金についてわかっていないというタイプの経営者のことですね。
仮に売上があっても、売掛金の入金がない、または売掛金の入金の時差がある際に、買掛金の支払期限が来た場合には手元にお金が無いといった状態になり、借金へとつながるリスクがあります。
借金が増えることで、借金そのものの支払いや利息が増えることで、利益が減ってしまう、といった問題も考えられます。
根拠が無いのにポジティブ
根拠が無いのにポジティブな経営者の特徴は、経営が苦しい時や、利益の上がる目処が立たなくても「なんとかなる」、「友達の来店を頼みにすればいい」といったように根拠がないのにポジティブな考え方を続ける点にあります。
いくら友人といっても、毎日来てくれるわけではありません。利益を出すためには、大勢の来店やリピーターとなるお客様が必要になるため、理想だけでなく、現実的な集客計画を立てていくことが大切です。
ポジティブなのは必ずしも悪いことではありませんが、根拠がないポジティブは危険です。
無計画にスタッフの数を増やす
店の集客率が上がり来店数が増えたときに「忙しいから従業員を採用しなくては」と、無計画にスタッフ数を増やす経営者の特徴について説明していきます。
人を雇うには人件費や交通費、雇用保険がかかることや、飲食店には繁忙期や閑散期があることも念頭に置き、計画的にスタッフを増強していく必要があります。
また、オペレーションの効率化を行うことで、人材不足が解消することもあるため、忙しくなった際には、オペレーションの見直しをしてみることも大切です。今後も見据えた人材の管理も経営者の必須の能力です。
ワンマンオーナーで役割分担をしない
なんでもかんでも自分でやってしまうといった、ワンマンタイプの経営者も問題です。従業員を信用することができず、すべての作業を自分で抱えてしまうため、時間や心理的に余裕を持つことができなくなり、店全体のコントロールが行き届かなくなってしまうリスクがあります。
こうしたタイプの経営者は、従業員の成長の機会を奪ってしまうため、仮に自分が行ったほうが効率的に作業を行うことができても、中長期的に見るとかえって非効率的になってしまいます。
また自分が詳しくないことでも安易に自分でやろうとして失敗するケースもあります。周りに仕事を任せるというのも、経営者の資質の一つです。
行動力がない
行動力がない経営者は、例えば、様々なセミナーに行っても聞くだけで終わってしまったり、ライバル店や同業者の存在を気にしつつも特に調査を行ったり、何か自分から行動を起こしたりしない、といったタイプの人のことです。
行動力のある経営者は、週に一回は話題の店で食事をする、農家のもとを直接訪れ、直接食材を買い付けるなど、常に様々な方向にアンテナを張って、自分の店にとってプラスになることを探し、実践しています。
自分から動くことができない経営者は、たいていの場合失敗してしまいます。
決断力がない
決断力のない経営者の特徴は、自分自身の行動や考えに自信がなく、慎重になりすぎてしまい、決断が遅くなってしまうことです。
経営者にはターゲットは適正であるか、価格はどうか、時流に乗り遅れてはいないかといった判断力が必要になります。
慎重な姿勢も重要ではありますが、新商品やイベントなどのタイミングを逃してしまったり、お客様の対応に遅れてしまったりすると、お店のイメージの悪化や信用を傷つけてしまうことがあります。
ときには大胆に決断をすることも飲食店経営には必要です。
他人のせいにする
「バイトリーダーの指導が悪い」、「ベテランがもっと若手を教育しないといけない」、「従業員の意識やサービスが低い」など、責任の所在を他人にすり替えるタイプの経営者も成功を納めることはないでしょう。
他人のミスに厳しく、万一失敗したときの責任を他人になすりつけるようでは、人はついてきません。従業員がすぐに辞めてしまい、熟練した従業員が確保できなくなってしまうだけではありません。
さらに、店自体のクオリティの低下や、従業員の募集のための宣伝費などの不必要な経費もかかってしまいます。すぐに他人のせいにしてしまうような人は、経営者には向いていないでしょう。
他人の目を気にする
他人の目を気にして、お客様や取引先などの態度や発言にいちいち右往左往し、一度決めたことがコロコロ変わる経営者も少なくありません。
主体性がないために高額な経営者セミナーに走り、そこで知り得た知識や他人のものさしで自分の店の将来を決めてしまうといった傾向があります。
お客様や取引先の意見に耳を傾けることや、セミナーで知識を蓄えることは大切です。けれども、自分のものさしを持たずにそれらに従ってしまうことは、自分の店を保つ意味がなくなってしまいます。
デキる飲食店経営者との違い
デキる飲食店経営者は、将来のビジョンが明確に決まっていて、そのビジョンに向かうための行動力が高い傾向にあります。
デキない経営者は、とりあえずセミナーに行くなどして知識を得ることができても、実行まで移すことができないことが多いようです。
実行しなくては、学んだ知識が宝の持ち腐れに終わってしまいます。せっかく知識を得ても、それで満足してしまってはもったいないですよね。
こうしたところに、デキる経営者とデキない経営者の違いがあるようです。
計画的に時間を使う
ダメな経営者は、常に時間に追われている一方で、デキる経営者は時間を有効活用することができます。
セミナーやコンサルティングなどの自己投資を惜しまず、必要であればさらなる情報や場を求めることで、中長期的なビジョンを確立していくことが重要です。
しかし、「決断や行動のスピードが早ければ良い」ということではありません。目先のものに安易に飛びついて結論を出すことはせず、「自分に本当に必要なのか」、「将来的に役に立つのか」などをきちんと考えていくことが大切です。
冷静に計画的に時間を使う人こそ、デキる経営者なのです。
お店の価値を正しく見出す
自分のお店の個性や価値を正しく見出すことで、自信を持ってお客様に食事を提供することが大切です。
自分のお店の価値を高く見すぎることは、値段不相応なサービスやクオリティになってしまうことがあり、逆に低く見すぎることは利益率が下がってしまうことや、お客様があらぬ不安を持ってしまうこともあります。
ブレない情熱を持ち、真摯に続けていくことでお客様や仕入れ先にも熱意や価値が伝わり、リピート客の増加や口コミを通じた集客率の増加などの良い循環が生み出されることもあります。
まとめ
さて、今回はダメな飲食店経営者の10個の特徴を紹介しました。自分自身を顧みて、当てはまる点はありませんでしたか?1つも当てはまらないという方は、飲食店経営に向いています。自身を持って臨んでください。
いくつか当てはまってしまったという方も、まだ大丈夫です。自分の弱い部分を自覚して、改善すれば良いのです。デキる経営者目指して頑張ってくださいね。
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