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ワインを扱う飲食店の開業に役立つオススメの資格「ソムリエ(ソムリエール)」のメリットと取得方法を解説!

ワインを扱う飲食店の経営を検討中の際「ソムリエ資格を取得するべきなのか」「それともソムリエを雇った方がいいのか」と思う方もいるかと思います。
そもそもソムリエというものは、ワインを扱うにあたって必要不可欠な資格や存在なのでしょうか?
今回はソムリエ資格のメリットをはじめ、日本でソムリエ資格を取得する際の方法や流れを説明していきます。
ワイン人気が止まらない
可処分所得の減少や飲食店の商品価格の上昇やアルコールハラスメントの問題等を理由に、ここ20年間で日本人の一人当たりの酒類消費量はゆるやかな減少傾向にあります。
会社の飲み会の開催頻度が減るなど、そういった実感がある人も多いのではないでしょうか?
しかし以下の調査結果を見てわかるように、そんな中でもワインの消費量や輸入量はここ数年増加傾向にあり市場が安定的な成長を遂げています。
ソムリエ資格の需要
ワインを扱う店を経営するにあたって気になるのが、「ソムリエ資格は必要なのか」という点ではないでしょうか?
ソムリエ資格は必ずしも必須のものではありませんが、ワインを売りにしているお店には必ずといってもいいほどワインの専門家であるソムリエがいます。
ソムリエがいるお店といないお店では、客として訪れる際の安心感や期待度にも大きな差があります。
ワインを扱うお店の経営を考えている場合、まずはソムリエ資格を取得することを目指しましょう。
ソムリエとは
そもそもソムリエとは一体何なのでしょうか。
ただワインの知識が豊富な人のことを指す言葉ではありません。
ワインに関する豊富な知識を持つワインのプロでもあり、お客様をもてなす接客のプロでもあります。
ソムリエ資格のメリット
ソムリエ資格を取得するメリットは主に、
・新規客の確保
・常連客の増加
の2点にあります。
ワインは産地や年代、種類によって味も値段も様々です。
そのため、お客様のその場・その時の気分や、そこで提供される料理に合うワインを提案するには、ソムリエとしての知識やスキルが必要不可欠です。
ソムリエとしてお客様と真摯に向き合うことで、新規客が確保や常連客の増加につながっていきます。
また、ソムリエ資格を有した人を雇うよりオーナーが資格を取った方が早いです。
ここからはソムリエ資格の取得方法について説明していきます。
ワインソムリエ資格の取得方法
海外ではソムリエは国家資格であるため、世界で通用するソムリエ資格を得たい場合は海外で受験する必要があります。
しかし日本では国家資格ではなく民間資格のため基本的には誰でも受験可能な資格です。
日本においてソムリエ認定をする民間団体は、下記の二つの団体があります。
<ソムリエ認定をする民間団体>
・日本ソムリエ協会(JSA)
・全日本ソムリエ連盟(ANSA)
両者の大きな違いは受験資格にあり、日本ソムリエ協会は二年以上日本ソムリエ協会の会員であることが受験資格となりますが、全日本ソムリエ連盟では誰でも受験可能です。
日本ソムリエ協会(JSA)の資格
日本ソムリエ協会(JSA)の資格を取得するためには以下の3つのコースが用意されています。
<日本ソムリエ協会の資格取得コース>
☑ ・通信プログラム
☑ ・受験プログラム
☑ ・2日間集中プログラム
また、日本ソムリエ協会(JSA)で取得できる種類も以下の4種類あります。
<日本ソムリエ協会(JSA)の資格>
・ソムリエ
・シニアソムリエ
・ワインエキスパート
・シニアワインエキスパート
日本ソムリエ協会(JSA)で取得できるぞれぞれの資格について次の項目で詳しく説明をしていきます。
ソムリエ資格の取得方法
ソムリエ資格とは、一定期間以上アルコールを扱う業種や職種で働いた経験がある人が受けられる資格です。
<ソムリエ資格の試験概要>
■ 受験に必要な資格・経験■
・アルコールなどの飲料を提供する飲食サービス
・ワインやお酒、飲料の仕入や管理、販売、生産
・アルコール飲料を扱うコンサルタント業務
のいずれかの職務を通算3年以上経験していて、受験日においても従事している人
■ 受験料:一次試験1回受験の場合■
会員:17,210円、一般:25,440円
一次試験2回受験の場合
会員:21,530円、一般:29,760円
■ 試験の流れ:WEB出願・受験申込■
→第一次試験日時・会場予約
→第一次試験
→第二次試験
→第三次試験
→認定登録
■ 2019年の試験日程■
第一次試験:7月20日(土)~8月30日(金)
第二次試験:10月9日(水)
第三次試験:11月25日(月)
シニアソムリエ資格の取得方法
シニアソムリエ資格とは、ソムリエ資格を取得した後に受験、取得できる資格です。
<シニアソムリエ資格の試験概要>
■受験に必要な資格・経験■
ソムリエ資格を取ってから3年以上経過したソムリエで
・アルコールなどの飲料を提供する飲食サービス
・ワインやお酒、飲料の仕入や管理、販売、生産
・アルコール飲料を扱うコンサルタント業務
のいずれかの職務を通算10年以上経験していて、受験日においても従事している人
■受験料■
第一日程:筆記から受験する場合 会員:14,840円、一般:21,360円
第二日程:テイスティングから受験する場合 会員:6,520円、一般:12,690円
実技/小論文から受験の場合:会員:3,260円、一般:6,340円
■試験の流れ:WEB出願・受験申込■
第一日程:筆記試験受験
第二日程:テイスティング、実技/小論文
→認定登録
■2019年の試験日程■
第一日程:10月9日(水)
第二日程:11月25日(月)
ワインエキスパート資格の取得方法
ワインエキスパート資格とは、ソムリエ資格の受験に必要な3年以上の経験年数を満たさない人が受けられる資格です。
<ワインエキスパート資格の試験概要>
☑ ■受験に必要な資格・経験■
・ワインを中心とする酒類や食全般に関する専門知識を有するもの
・テイスティングの能力を有するもの
であれば職種、経験は問われない。
☑ ■受験料■
【一次試験1回受験の場合】
会員:17,210円、一般:25,440円
【一次試験2回受験の場合】
会員:21,530円、一般:29,760円
■試験の流れ■
WEB出願・受験申込
→第一次試験日時・会場予約
→第一次試験
→第二次試験
→認定登録
※ワインエキスパート資格には第三次試験はありません。
■2019年の試験日程■
第一次試験:7月20日(土)~8月30日(金)
第二次試験:10月9日(水)
シニアワインエキスパート資格の取得
シニアワインエキスパート資格とは、ワインエキスパート資格を取得した後に受験・取得できる資格です。
このシニアワインエキスパート資格のみ、他の資格にはない受験時の年齢制限があります。
<シニアワインエキスパート資格の試験概要>
■受験に必要な資格・経験■
ワインエキスパート資格を取ってから5年以上経過した30歳以上のもの。
■受験料■
第一日程 筆記から受験する場合 会員:14,840円、一般:21,360円
第二日程 テイスティングから受験する場合 会員:6,520円、一般:12,690円
実技/小論文から受験の場合 会員:3,260円、一般:6,340円
☑
■試験の流れ■
WEB出願・受験申込
→第一日程:筆記試験受験
→第二日程:テイスティング、実技/小論文
→認定登録
☑ ■2019年の試験日程■
第一日程:10月9日(水)
第二日程:11月25日(月)
全日本ソムリエ連盟(ANSA)の資格
全日本ソムリエ連盟(ANSA)の資格は日本ソムリエ協会(JSA)の資格とは違い、飲食店やアルコールを扱う業種や職種での実務経験が要求されない資格です。
認定業務は、日本ソムリエ連盟の上部団体である料飲専門家団体連合会が行っていて、認定会員に入会の上で講習を受ければ誰でも受験することが可能です。
また、資格の種類もワインコーディネーター/ソムリエ資格の1種類。
取得方法や受験の流れについては、次の項目で説明していきます。
ワインコーディネーター/ソムリエ資格の取得方法
ワインコーディネーター/ソムリエ資格とは所定の講習を受講の上で、認定試験に合格した人が取得できる資格です。
<ワインコーディネーター/ソムリエ資格の試験概要>
☑ ■受験に必要な資格・経験■
・料飲専門家団体連合会(FBO)認定会員に入会し、講習を受講したもの。
☑ ■受験料■
・通信プログラムの場合 FBO認定会員:38,200円、一般76,400円
・受験プログラムの場合 FBO認定会員:23,600円、一般47,200円
・2日間集中プログラムの場合 FBO会員51,100円、一般137,100円
☑ ■試験の流れ■
・通信プログラムの場合 全三回の課題を一ヶ月毎に行い提出する
・受験プログラムの場合 期限の中で自由なペースで勉強を行う
・2日間集中プログラムの場合 指定の会場で2日間の講習を受講する。
☑ ■2019年の試験日程■
・通信プログラム/受験プログラム スタートより1年間のうちに合格ラインに達すればいつでも
・2日間集中プログラム:7月6日(土)~7月7日(日)
まとめ
ソムリエ資格の大切さや、日本で取得できる各種ソムリエ資格の違いについてわかりやすくご紹介しました。
日本でソムリエ資格を取る場合は、アルコールを扱う業種や職種での実務経験の有無やその期間、年齢などによって受験できる資格が異なります。
ソムリエ資格を取得する場合は、自分の条件に合った資格の取得を目指しましょう。
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