開業マニュアル
日本政策金融公庫の「新創業融資制度」を利用した飲食店開業資金調達
飲食店の開業資金調達方法として最もポピュラーなのが、日本政策金融公庫の融資制度です。
そしてその中でも、「新創業融資制度」と「中小企業経営力強化資金」の2つは、これから飲食店を開業したいと思っている方に、是非知っておいていただきたい、重要な融資制度になります。
今回は「新創業融資制度」に焦点を絞って、その内容を掘り下げてみたいと思います。
「中小企業経営力強化資金」については次項で紹介していますので、そちらもあわせてご確認ください。
新創業融資制度とは
政府系の金融機関である日本政策金融公庫は、新しい産業を産み育てることを目的に、起業家たちの融資に取り組んでいます。新創業融資制度とはそのうちの一つで、無担保・無保証人で最大3,000万まで借り入れることができるものです。
融資限度額 | 3,000万(うち運転資金1,500万) |
対象 | 新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を2期終えていない方。
以下のいずれかに当てはまる方 ・大学等で修得した技能等と密接に関連した職種に継続して2年以上お勤めの方で、その職種と密接に関連した業種の事業を始める方 |
返済期間 | 格融資制度が定める返済期間以内 |
保証人・担保 | 不要 |
利率 | 約2% ※市場動向で変化するため必ず公庫のHP(※リンク https://www.jfc.go.jp/n/rate/index.html)でご確認ください。 |
新創業融資制度のメリット
・決算書をださなくても融資を利用できる
・無担保・無保証人で融資を利用することができる
※無保証人のため、オーナー自身が保証人になる必要もありません。そのため、万が一閉店となってしまったときも、オーナーが個人的に返済をする必要がありません。
・自己資金割合の要件が緩い
※自己資金割合要件とは:融資を受ける際はある程度の自己資金を求められます。その割合のことを指します。新創業融資制度は他の制度と比べその割合が低く設定されているため、自己資金が少ない人にもチャンスがありるといえます。
・融資実行までのスピードが速い(申し込みから融資まで約1ヶ月)
・返済期間が長い
・銀行などの制度融資に比べて金利が安い
・返済期間を20年までのばすことができる
新創業融資制度のデメリット
・若干金利が高め
※一般的な金融機関からの金利に比べると充分に低い金利ではありますが、例えば自治体が利子の一部を負担する利子補給などといった、各種優遇措置のある自治体の制度融資に比べると実質金利が高くなってしまう場合があります。
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