ビフォーアフター
グループ人数に応じて客席レイアウトを変更できる2名卓で構成

内観
- Before
- After
ほぼ正方形の客席エリアの両端にあったベンチシートは撤去し、すべてテーブル席に変更。その際、撤去した部分の壁を塗り替えた程度で、壁や天井はほぼ手を加えずコストを抑えた。
カウンター席
- Before
- After
カウンターはそのまま活用。バックバーの収納部分に付いていた鏡を外し、木材を入れスタイリッシュに。日本酒のボトルを並べ、専門店であることをアピールする。
レビュー
JR川崎駅西口より徒歩3分。雑居ビルの2階で、2018年4月2日にオープンしたのが「日本酒専門 のすけ」だ。同店は“100種類の日本酒が3000円で無制限飲み放題”というシステムを採用した一軒。このコンセプトにより、オープン当初からSNSで話題を呼び、予約満席を獲得する人気店となっている。
オーナーの神﨑勇人さんは、元々東京・練馬で焼鳥店を経営。同店が初のオリジナル業態となる。
物件は15~25坪、坪家賃2万円以下を条件に、乗降客数の多い主要駅を中心に探した。
「川崎は土地勘が全くなく、内見時に初めて降り立った駅です。駅前商業施設内で買い物や食事が完結するため、現物件がある場所は近隣住民くらいしか歩かないエリアでした。しかし、日本酒飲み放題というコンセプトが磁力となり、わざわざ足を運んでもらえるだろうと、空中階でも勝算はおおいにありましたね」と神﨑さん。
集客のネックになりがちな立地を、コンセプトでカバー。予想通り、目的来店客で集客数を伸ばしている。
元々同店は、セルフサービススタイルにし、最小人員で回せるモデルとして考案。入口から客席へ抜ける造作は、お客が自由に動ける動線を確保できた。また客席エリアは正方形に近いため、客席レイアウトが組みやすい。そのため、グループ人数に対応できるよう2人用テーブルをメインに置き、都度席を動かして席効率を高めている。
料理も珍味やつまみなど、調理オペレーションの軽いメニューで構成。譲渡された厨房機器はそのまま活用し、フライヤーのみを新規で購入した。また、お客が好みの酒を取り出す日本酒用のショーケースは、新たに2台購入し、入口に近い場所に設置している。
「オープン前のトラブルと言えば、営業許可申請などの書類のやりとりがスムーズにできず、工期が伸びてしまったことです。また、オープン前に資金がショートしてしまい、理想としていた内装にできなかったり、ショーケースのスペックを下げざるを得なかったりということはありましたね」と神﨑さんは振り返る。
結局、予定していた3月末オープンの日程がずれ込み、4月2日となったが無事オープンし、滑り出しも好調。今後も人気が期待される。
日本酒専門 のすけ
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