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わざわざ行きたい!並んでも入りたい!と思わせる飲食店って?

連日のように行列が絶えない人気の飲食店があります。待ち時間が長いにもかかわらず、お店の前には多くの方が並んでおり、中には遠方から足を運ぶ人の姿もみられます。このような飲食店には、どうして人が集まってくるのでしょうか?
今回は、全国にお住まいの方へのアンケート調査を通して、「わざわざ行きたい!」「並んでも入りたい!」と思わせる飲食店の特徴をご紹介します。今後、飲食店を出店する予定のある方は、ぜひ参考にしてみてください。c
遠くても並んでも絶対行きたい!お店とは?
1位:話題のスイーツや料理が食べられるお店

よそでは食べられない珍しいものが食べられるというのは、それだけでも値打ちがあります。(「話題のスイーツや料理が食べられるお店」男性・50歳以上)
テレビや雑誌で取り上げられていたり、話題性があると、他府県でも足を運んでみたいと思います。(「話題のスイーツや料理が食べられるお店」女性・32歳)
わざわざ遠方まで足を運んだり、時間をかけて並んだりしても行きたいお店には、やはりそれに見合うだけの価値が求められています。そんな中で、話題の食べ物があるお店に行くことは体験としても価値があると考えられ、その後も話の種になるため魅力を感じている方が多くいらっしゃるようです。
2位:内装やメニューが凝っているコンセプトがあるお店

そこでしか体験できないものや見られないものがないと、遠くからでも行きたいとはならないかなと思います。そういう意味では見どころがわかりやすいコンセプトのある店が一番目につくし、行ってみたい気になりやすいです。(「内装やメニューが凝っているコンセプトがあるお店」男性・32歳)
そのお店特有の世界観があると、とても興味を引かれるので行ってみたくなります。(「内装やメニューが凝っているコンセプトがあるお店」女性・24歳)
明確なコンセプトがあり訪れた人が世界観を楽しめるお店は、その空間へ足を運ぶことに大きな価値が生まれます。珍しい体験ができるのであれば、遠方でも行きたいと考えている方が多いようです。
3位:マニア向けの●●専門店
「好きな人にはたまらない」「ごく限られた人にだけ需要がある」、そういったお店で自分のストライクゾーンのジャンルだったら遠くても行きます。(「マニア向けの●●専門店」女性・44歳)
まず身近にたくさんあるお店ではないですし、同じ趣味の人と深い話が出来る場所は貴重なので。(「マニア向けの●●専門店」女性・38歳)
マニア向けの専門店には、希少価値があるだけでなく、共通の趣味を持つ人同士で集まれるという魅力もあります。あえてニッチな題材を取り扱うからこそ、却って多くの人を集めているといえるでしょう。
実際にこんなお店が人気!
それでは、実際にアンケート上位にランクインしたお店の形態としては、一体どのようなものがあるのでしょうか? 人気のお店の特徴をご紹介します。
1位⇒大流行スイーツや日本初上陸スイーツの飲食店
若い女性を中心として人気のスイーツ店ですが、その流行は数年おきに変化しています。大流行中のスイーツを取り扱う飲食店は、話題になりやすく連日行列ができるほどの盛況ぶりを見せています。たとえば、現在人気のあるパンケーキやタピオカミルクティーを取り扱うお店はその一例です。同様に、海外で一大ブームを巻き起こした、日本初上陸のスイーツにも話題が集まります。
2位⇒テーマ性が強く独特の世界観がある飲食店
独特の世界観をテーマに作り込まれた飲食店は、複数人で楽しい思い出づくりに訪れる方が多くなります。たとえば、「監獄」をテーマに刺激的な内装やメニューを楽しめるレストランや、「理系」をテーマに試験管やビーカーが食器として使われる居酒屋はその一例です。写真映えもしやすく、サプライズで人に紹介したくなるような魅力があります。
3位⇒ニッチな需要のある食べ物が主役の専門店
一般的にはメニューの主役にならないような食べ物であっても、実はファンが多くニッチな需要がある場合があります。そんなニッチな需要のある食べ物の専門店は、一部のマニアにはたまらない魅力があることから、リピーターが多くなるようです。たとえば、卵かけご飯の専門店やパクチーの専門店はその一例でしょう。意外性から話題になりやすいという強みもあります。
人気のお店を作る!飲食店のアイデア
人気の飲食店を作るためには、初めに明確なコンセプトを定めておくことが大切です。ターゲットとなる顧客にとって魅力的なコンセプトがなければ、飲食店をヒットさせるのは非常に難しいといえます。このコンセプトにしたがってアイデアを集め、メニューや内装に統一感を生み出すことで、しっかりと顧客の印象に残るようなお店作りができるようになります。
ただし、ここで注意しておきたいのは、一過性のブームに乗ることができても、その後にお店を長続きさせるのは難しいという点です。たしかに話題の商品があれば一時的に集客がしやすくなりますが、ブームが去ってしまった後には集客ができなくなる可能性も考えられます。長期的に経営を続けるのであれば、長い目で見て流行り廃りのないコンセプトであるかどうかを吟味しましょう。
話題だけで終わらないお店づくりを
今回は、多くの方が遠方から足を運んだり並んだりする飲食店の特徴について、アンケート調査の結果を通してご紹介しました。もっとも多くの方が、話題性のある飲食店に興味をお持ちでしたが、流行には移り変わりがあるため、一時的に人気が出てもその後が続かなくなるおそれがあります。
一過性の話題だけで終わらない、息の長いお店を作るためには、単に話題性を追求するだけでなくコンセプトの選び方にも工夫が必要です。長期的に経営を続けるために、必要な知識を身につけて、サステナビリティのある飲食店を作り上げていきましょう。
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