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マスクを着用しての接客は許容される?現在の世論や飲食店舗でのマスク着用実態を調査!

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新型コロナウイルス感染症の拡大により、国内では感染を予防する意識が著しく高まっています。
そのような状況下で注目を集めているものが「マスク」。
予防だけでなく、自らが病気に罹っていた場合に周囲へ移すことを防止する効果もあることから、新型コロナウイルスの罹患者が増加するにつれてマスクの需要が高騰しています。
最近は職場や外出先でマスクを着用する人々が増加しましたが、ここで話題となっていることが接客におけるマスク着用の是非。
日本国内では、マスクを着用しての接客に関しては賛否両論。衛生に関して細心の注意を払う必要がある飲食店でさえも、マスクを着用しての接客に関しては慎重になってしまう風潮があります。
新型コロナウイルス以前にも度々議論が上がっていた、マスク着用での接客の是非
マスクを着用して接客を行うことについての是非は、新型コロナウイルスの問題が深刻化する以前にも度々議論されてきました。
直近で議論が過熱した時期は2019年12月末。大手スーパーなどを展開する企業グループがマスクを着用しての接客を原則禁止としたことが、SNSでの投稿を発端に話題になりました。
インフルエンザの流行が本格化する時期であったことからも多くの関心が集まり、インターネットに留まらず大手新聞やテレビでも報じられ※世間で大きな関心を集めました。
[※出典]
イオン「マスク禁止」に波紋 突然の通達、接客妨げる?:朝日新聞デジタル
イオン マスクでの接客“原則禁止”に|日テレNEWS24
イオンが従業員の「マスク着用原則禁止」通達で物議 他の接客業ではどうしてる? – FNN.jpプライムオンライン
マスク着用での接客禁止を通達した企業の思惑
J-CASTニュースによると、マスクを着用しての接客を原則禁止とする通達には以下の説明が記載されていた模様。
マスクを着用しての接客を原則禁止とした企業側の思惑としては、マスクを着用することでコミュニケーションの円滑性が損なわれることや、風邪や体調不良のイメージから顧客に不安を持たれることへの懸念が伺えます。
当時インターネット上で拡散された投稿や各メディアの報道からは、病気の予防や拡散防止を目的とすることについて明確に書かれているような情報は確認できず、あくまでも接客における顧客へのイメージを損なわないことが目的であったように見受けられます。
世間の反応
マスク着用を原則禁止とした企業に対するTwitter上での反応には、以下のような意見がありました。
着用禁止肯定派
・風邪などの病気なら接客は辞めて欲しいし、冬場以外にもマスクをされると自分が拒否されているような感覚になる。
・店員がみんなマスクしてる店。俺は嫌だな……。いつの間にこんなにマスクだらけになったんだろう?
・「客を不潔と思ってるようで不快」という言い分ももっともだ。そもそも昔は、健康な人間などマスクをしないものだった。
※原文ママ
着用禁止肯定派
・客側からすると、マスク着用=体調不良!嫌だ!とは思いません。予防や花粉症、喘息など持病があるのかもしれないですし。
・病気を移すのも嫌だし移されるのも嫌だわ…別にマスク付けていたからと言って接客云々言わない。
・時代錯誤だなぁ。飲食業ほどつけて欲しい。
・イオンのマスク原則禁止は、完全に時代錯誤で、危機管理能力が欠如。
※原文ママ
当時のSNSやニュースサイトのコメント欄に掛かれた反応では、否定派の意見が圧倒的に多い状況でした。
時代の変化と共に世間の考えも変わっている
肯定派の意見では、昔はマスクを着用して接客をしていなかったことに関する主張が多数を占めており、そのような意見を述べる人々はマスクを着用しての接客を受けることに不快感を覚えていることが伺えます。
大多数を占めていた否定派の意見では、病気の拡散防止や予防を軽視することへの反発が主。病気の感染防止や予防を重視する人々はマスク着用禁止に反対し、マスクをしていても気にならない傾向にありました。
また、肯定意見への反論に多く見受けられた言葉が「時代錯誤」。社会の発展と共に衛生面での対策や意識が強まったにも関わらず、出来るはずの予防・感染防止策を講じないことに対して「時代遅れ」との声も多数。
利用客視点からの意見では、客側に病気が移されるリスクよりも慣例や印象を重視する考えこそが「不快」「失礼」であるとの意見も見受けられました。
昔はマスクを着用しない接客が当たり前であったことは事実。しかし、現在ではマスク着用禁止を否定する意見が圧倒的に多くなっていることも現実です。
衛生管理や疫病対策が発展した現代だからこそ、マスクを着用しての接客に対しての世間の意識も変化を遂げています。
新型コロナウイルスの拡大により、マスクに関する意識がさらに向上
マスクを着用しての接客禁止が話題となってから程なくして、新型コロナウイルスが日本にも上陸。
感染は次第に広がり、日本各地で罹患者が増加しています。
イベントの自粛や不要不急の外出を控える動きが加速するなど、国内で予防や感染拡大を防止する動きが強まっています。
中でも顕著なことがマスク需要の高騰。2月頃からマスクが店頭から姿を消しはじめ、瞬く間に品薄状態となりました。
インターネットオークションでのマスクの高額転売が社会問題となるほど、多くの人々がマスクを求める状態となっています。
新型コロナウイルスの罹患者が増加するにつれて、街中でマスクを着用する割合も著しく多くなりました。
スーパーや飲食店では「予防、拡大防止の観点からマスクを着用させていただきます」との理解を求める注意書きを目にする機会も多くなり、マスクを着用した接客も増えてきたように見受けられます。
現在の飲食店舗でのマスク着用率は?
日本国内のみならず世界中で新型コロナウイルスが拡大し、2020年3月11日にはWHOがパンデミックを宣言しました。
予防・感染拡大防止への意識がより一層高まる中、飲食店舗のマスク着用に関する実態はどのようになっているのでしょうか。
都心にある複合型商業施設を訪れ、飲食店従業員のマスク着用状況を調査しました。
調査日時・場所
調査日時
2020年3月12日(木) 午後0時
調査場所
東京都23区内 オフィス複合型商業施設
調査結果
調査対象の飲食店
21店舗
従業員全員がマスクを着用していた飲食店
18店舗
従業員全員がマスク未着用であった飲食店
3店舗
一部の従業員が任意でマスクを着用していた飲食店
なし
3月12日(木)時点では、施設内の8割以上における飲食店がマスク着用をしての営業を行っていることが確認できました。
特筆すべき点としては、調査を実施した施設では「一部の従業員が任意でマスクを着用していた飲食店」は存在せず、従業員のマスク着用が確認できた店舗は全員の着用が徹底されていたという事実。
やはり、時代の変化や新型コロナウイルスによる予防・拡散防止への意識の高まりにより、マスクを着用しての接客が浸透していることが確認できました。
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