インタビュー

~感謝を土台に~ 連日行列ができる港区芝大門の人気店『鶏ポタラーメン THANK』

目次
開業からこれまでの7年間を振り返って
店員さんの雰囲気がよく、細かな気配りが行き届いているTHANK。気持ちの良い接客を生み出す理念とは
こだわりの詰まったTHANKのメニュー
これからの展望について
鶏ポタラーメン THANK 店舗情報

東京都港区の浜松町・大門エリアは言わずと知れたラーメン激戦区。その中でもランチタイムは特に行列が途絶えず、根強い人気を誇るお店が『鶏ポタラーメン THANK』。
2012年1月5日のオープンから絶えず多くの人々を魅了し続けているTHANKのオーナーである田邉雄二さんに、ABC店舗では開業時以来7年ぶりとなるインタビューを敢行。開業からこれまでの経営に関することをはじめ、こだわりの詰まったメニューについても伺った。

開業からこれまでの7年間を振り返って

開業からの7年間について伺ったところ、真っ先に「いろんな人に支えられてきた」と田邉さんは語る。『THANK』という店名にも表れているように、感謝の気持ちを土台に真心が込められた経営が続けられている。

2019年の時点で、THANKの開業から7年が経ちました。開業してからの7年間はいかがでしたか?

本当にいろんな人に支えられてきたと思っています。感謝を土台にしています。

今では大人気のラーメン店となりましたが、田邉さんがラーメン店をやりたいと思ったきっかけは何だったのですか?

アメリカに留学していて、大学で国際ビジネスを専攻していたのですが、日本の文化をアメリカに紹介したいという想いがありました。そこで「僕ができることは何だろう」と考えたときに好きなものや出来ることをリストアップしていって、最終的に残ったのがラーメンでした。
本当はそのままアメリカでやりたいとも思ったのですが、ビザなどの関係もあったので、一度日本に帰ってしっかりとビジネスの基盤を作ってから飛び立っても遅くはないかなということで、東京で開店するに至りました。

「鶏ポタ」という珍しいジャンルのラーメンですが、どのような想いで開発したのですか?

開業当時の2012年頃は、鶏と野菜を使った「鶏ポタラーメン」というものはあまり世に出ていませんでした。鶏ポタを新しいスタンダードとして、ラーメンの可能性を広げていこうと思って始めました。

『THANK』という店名の由来は?

やはり感謝を土台にしているというものがあるのですが、ラーメン1杯もあらゆる人の手を借りないとできないという想いがあります。鶏を育ててくださる方、野菜を作ってくださる方、その野菜を運ぶ方、問屋さん…そういったいろんな人たちによって作られたものがここに集結して、それを僕たちが形にしてお出ししています。
これを全て一から一人でやることは不可能だと思っていますし、支え合っているからこそ可能になるものだと思っています。「人間って一人では生きていけないんだな」というところが原点ですね。その感謝の気持ちを込めて『THANK』にしました。
あともう一つ、僕はラッキーナンバーが「5」なんです。昭和55年生まれで、サッカーをやっていた時は背番号5番で、うちの奥さんの名前にも「五」という漢字が入っているのですが、サンクはフランス語(cinq)では「5」という意味なんです。そういう意味でも縁があるなと思って、音的にも良いので『THANK』にしました。

店員さんの雰囲気がよく、細かな気配りが行き届いているTHANK。気持ちの良い接客を生み出す理念とは

THANKといえばラーメンの味だけでなく、細かな気配りが行き届いた気持ちの良い接客も特徴の一つ。
その根底には、人と人の繋がりを大切にした理念があった。

店員さんたちは皆さん明るくて優しくて、雰囲気もすごく良いですね!

雰囲気もすごく良いですね。
僕たちはチームなので、ひとつのチームとしてお互い励ましあったりとか、困ったことがあったら手を差し伸べたりとか、そういった思いやりのあるチームを常に心がけています。

THANKの店員さんは気持ちの良い接客が印象的です。従業員の方々の教育にも力を入れているのですか?

「すべて人から」という理念を作って、その理念に基づいてビジネスをやっています。
自分たちの使命を見つけて、それに向かって生きていくことで、やりがいを持って仕事ができるのではないかということはみんなに対して常にシェアしています。

冬場に来店すると率先してコートを掛けていただいたり、普段も細かいところに気付いて即座に声をかけていただいたりと、普段から利用している者としては、細かな気配りが本当に嬉しく感じています。

やはり、自分たちがやってもらって嬉しいことはお客様も嬉しく、自分たちが望むことはお客様も望んでいることなので、そういったことは徹底していますね。
例えば、幼少期に「人が嫌がることはしたらダメだよ!」とか「挨拶は大切だよ!」「嘘をついたらいけないよ!」と教えられますが、それこそが本当の原点なんだと思います。そこをしっかりとやれば地域に愛されるお店になるし、地域に愛されるということは必要とされていることですから、それが僕たちの社会的な存在意義になってきます。THANKに関わる人や来てくれる人が少しでも心が満たされて帰ってもらえたら嬉しいよね、という話し合いはいつもしています。

こだわりの詰まったTHANKのメニュー

鶏ポタラーメン・つけめんをはじめ、変わり種の逸品や限定麺など様々なメニューを有するTHANK。
人気のメニューやこだわりについて伺った。

多くの方に愛されているTHANKですが、一番人気のメニューは?

鶏ポタラーメンは「さらり」「とろり」「ぽてり」と3段階の濃度があるのですが、その真ん中でスタンダードな「とろり」が一番人気ですね。
まずは「とろり」を食べてスタンダードを知ってもらって、もうちょっと濃度がほしいなと思ったら「ぽてり」にする、というようにしていただけたらと思います。

人気の鶏ポタラーメン
鶏ポタに使用している鶏にこだわりはありますか?

鶏は鳥取の大山どりを使用していて、築地にある鳥藤さんから卸していただいています。

トッピングの手羽先は骨がなくて食べやすく、とても美味しいですね!

鳥藤さんに骨を取っていただいているので、食べやすくなっています。
ちなみにその取ってもらった骨は煮込むと美味しい出汁が取れるので、スープに使っています。

鶏ポタンタン麺やトリポターナといったメニューも人気ですよね!

左:鶏ポタンタン麺
右:トリポターナ(パルメザンチーズとライスを追加)

はじめはラーメンとつけ麺しかなかったのですが、鶏ポタンタン麺とトリポターナはあとからできた商品なんです。
もともとはご当地ラーメンのイベントや限定麺の企画で出していたものがレギュラーメニューになりました。サラリーマンやOLさんは1週間のうちのローテーションで利用してくれていることから「いろんなものを食べていただいて、毎日でも飽きないように」というコンセプトもあり、レギュラーメニューに残しました。

限定麺は月替わりで新しくなっていますよね。限定メニューを毎月考えることは大変ではないですか?

毎月変わるメニューはテーマを決めるリーダーが1人いて、そのリーダーが主になって展開していっています。スタッフはみんな作る技術を持っていて、それぞれの強みや特技があるのですが、みんなで試食会をして意見を出し合って、課題を持ち帰って…ということを何回か重ねて限定麺を開発しています。
みんな、すごく良い雰囲気で案を出し合っていますよ。

夏季限定メニュー「冷やしタンタン麺」

これからの展望について

連日行列ができる人気店となり、2015年にはお茶の水に2号店をオープンしたTHANK。
2012年の開業当初に行ったインタビューでは、世界進出をしたいと語っていた田邉さん。現在もその思いは?

2015年には2号店をオープンされましたが、増店は早い段階からお考えだったのでしょうか?

人もお店も成長していたので、早い段階から2号店を出そうとは思っていました。
物件は1年ぐらい探していたのですが、縁あって1店舗目と同様にABC店舗さんでお茶の水の物件を契約しました。

今後も増店などはお考えですか?

実は、今年・来年で3店舗目、4店舗目と出していきたいと思っています。鶏ポタとは違う、他のジャンルで出していきたいという想いもありますね。

2012年の開業当初にインタビューした際に「世界進出をしたい」という野望を語っていただきました。その野望は今も抱いていますか?

もちろん、今も野望はあります!
実を結ぶかはわからないですが、海外進出は今も考えていますね。

インタビューの機会をいただき、ありがとうございました!
ABC店舗のスタッフも足げく通うTHANK。これからもより一層多くの人々に愛され、世界中の人々を虜にするお店となることを願ってやみません!

鶏ポタラーメン THANK 店舗情報

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