オフィス街と住宅地がほどよく溶け合う街・新宿区曙橋をご紹介します。曙橋周辺には、オフィスビルや超高層マンションも建ち並ぶ一方で、坂の多い住宅地や地元に愛される商店街など、古きよき日本の姿もそこにあります。史料館や博物館なども点在し、いろんな視点から楽しめる要素も見逃せません。今回は、そんなさまざまな表情を持つ新宿区曙橋の魅力に迫ってみます。

オフィス街と閑静な住宅地。ふたつの顔を持つ曙橋

曙橋とは、新宿区都道319号線「市谷仲之町」交差点から南へ下った先にある陸橋で、その界隈を指す地域呼称として「曙橋」が使われています。住所で言えば、新宿区片町と荒木町の境目付近に位置し、東西を走る靖国通り交差点「住吉町」から「合羽坂下」の上を通っています。交通機関は、地下鉄都営新宿線「曙橋」が利用可能です。

住宅地とオフィスビル、商店街が混在する街

新宿から少し離れた郊外とはいえ、多数のオフィスビルや高層マンションが並ぶ地域です。古い建物や家屋も多く、住宅地に入ればどこかレトロな雰囲気も。ちなみに昔の花街で、東京でも有数の隠れ家スポットとして名高い荒木町は、曙橋のすぐ南側に位置します。

新宿には坂が多いことで有名ですが、曙橋エリアも例外ではありません。大通りから小道に入ると住宅地が広がり、坂や石段を上り下りして抜けていく町割りです。大通りは交通量が大変多く、まさに大都会・新宿区が持つイメージ通りの喧噪ですが、ちょっと脇道にそれるだけで閑静な雰囲気の家並みが続くと言うギャップ感。表通りと裏通りでまったく異なる表情を持つところも、曙橋エリアの特徴でしょう。

新宿から4分のアクセス環境

曙橋エリアの交通を支えるのは、都営新宿線「曙橋」駅です。新宿駅から2駅という距離感で、時間にしてわずか4分。新宿への通勤はおろか、プライベートでの移動にも大変便利なアクセス環境です。新宿ほど商業施設や娯楽スポット、飲食店は充実していませんが、住宅街はとても静かで穏やかなだけに、落ち着いた場所で住みたいという方には理想の環境かもしれません。

都営新宿線は新宿から千葉県本八幡までを結ぶ、東京都の東側エリアを走る地下鉄で、中央区や江東区、江戸川区への移動に活用されています。途中駅の連絡線も豊富で、小川町駅で乗り換えれば丸の内方面や御茶ノ水方面、馬喰横山駅で乗り換えれば浅草方面へのアクセスがスムーズです。

また、曙橋陸橋を通る外苑東通り(都道319号線)は、都内の南北を走る幹線道路で、北は池袋方面、南は六本木方面へとつながっています。タクシーも頻繁に走るため、車での移動も不便しません。

地元住民の消費を支える「あけぼの橋通り商店街」

曙橋エリアのメインストリートと言えば、「あけぼの橋通り商店街」です。住吉町交差点から抜け弁天に抜ける通りの脇道にある商店街で、スーパーやコンビニ、美容室、クリニック、薬局、物販店、飲食店などの施設・店舗が軒を連ねています。地元住民の憩いの場である同商店街は、消費を支えるだけでなく、子どもや高齢者の見守りを果たす役割も務めてきました。ひとつのコミュニティ拠点として、長く地元住民たちに愛されてきたのです。

あけぼの橋通り商店街は、1957年(昭和32年)発足ですから、60年以上の歴史を持ちます。この間、フジテレビが河田町に本社スタジオを完成させたことにより、商店街は繁盛します。さらには都営新宿線が開通したことで、都内からの客足も増えて大いににぎわいました。平成9年にフジテレビが今のお台場に移転してからは、客足の減少が見られたものの、フジテレビ跡地に超高層マンション「河田町コンフォートガーデン」が建設されたことによって、新たな客層を確保しています。

曙橋が建設されたのは、震災復興が目的

靖国通りをまたぐ曙橋陸橋の建設計画が持ち上がったのは、1920年代にまでさかのぼります。首都圏を襲った関東大震災の影響で、街は壊滅的なダメージを受け、多くの家屋や道路が被災しました。震災復興事業の一環として、牛込から四谷までを陸橋で結ぶ道路建設計画が浮上したのです。しかし、建設途中で第二次世界大戦がはじまり、建設計画は頓挫しました。

陸橋建設計画が再び浮上したのは、1954年。新宿区の都市計画を考える任意団体の提言がきっかけで、建設着工が再スタートします。名称は一般公募によって集められ、「曙橋」が採用されました。これには、「復興と成長」という、戦後日本人の思いが込められていたのです。1957年に行われた曙橋開通パレードには多くの人々が詰めかけ、完成をみんなで祝ったと言います。

新宿区の郷土資料を収めた「新宿歴史博物館」

曙橋駅から徒歩圏内、新宿区三栄町津の守坂通り沿いに「新宿歴史博物館」があります。旧石器時代から昭和初期までの郷土資料が収蔵されており、新宿の歴史が豊富な資料を通して分かる施設。地下一階の常設コーナーには、内藤新宿の復元模型や江戸時代の商人が使っていたい屋敷、昭和初期に建てられた文化住宅の復元などが展示されています。

また、都電11系統や12系統などの車両レプリカを展示するコーナーもあり、休憩所には小田急ロマンスカーのシートや運転席に使用された部品が保存されています。シートに座ることも許されており、鉄道っ子にはたまらない憩いの場所です。他にも、新宿ゆかりの文豪たちの書簡や草稿なども収蔵されており、新宿の歴史を幅広い視点から網羅。よりたくさんの人々が楽しめる娯楽スポットという一面も併せ持っています。

 

どんな飲食店がある?(1km圏内)

曙橋エリアには、たくさんの飲食店が出店しています。その中でもダントツに多いのが、和食・居酒屋です。和食店は433件、居酒屋は390件の出店が確認されています。3位のイタリアン・フレンチとは200件以上の差があり、この2業態の人気の高さがうかがえるでしょう。

どんな業態が出店チャンス?

曙町エリアに出店する飲食店の状況を見れば、和食・居酒屋系統のお店が強いことが分かります。「繁盛店の近くには繁盛店がある」という法則に照らせば、曙橋で出店するならまず選択肢としてこのふたつを検討してみるのがよいでしょう。

業態別 募集中の居抜き物件一覧

居酒屋の居抜き
和食の居抜き

周辺の主なスポット

・津の守坂弁財天
・JICA地球ひろば
・中央大学
・金丸稲荷神社
・新宿歴史博物館
・消防博物館
・釣り文化資料館
・東京おもちゃ美術館
・四谷須賀神社
・大星湯
・キムチ博物館
・防衛省
・帝国データバンク史料館

曙橋に似た地域

赤羽

赤羽駅はJRや地下鉄など複数路線が乗り入れるターミナル駅で、都内主要地域とアクセスがよい点が曙橋と共通しています
赤羽(北区)で居抜きで飲食店を開業するための街情報

中目黒

中目黒は、都内でも比較的治安がよく、住みよい町として知られます。昔ながらの商店街を持ち、見守り機能のある曙橋エリアも、安心して暮らせる街として共通しています。
中目黒(目黒区)で居抜きで飲食店を開業するための街情報

御成門

オフィスと住宅が混在し、周辺に公園や文化的施設が集まるなど共通点があるエリア。賃貸相場も概ね似た傾向にあります。

類似地域 周辺の募集物件一覧

赤羽・中目黒・御成門の居抜き物件一覧

 

どんな客層?

【平日/昼】
曙橋エリアのランチ単価は1,000円程度です。新宿区の昼間人口は約77万人で、ランチ客層は地元住民や当地で勤める会社員、または大学生などが予想されます。

【平日/夜】【土日】
曙橋エリアのディナー平均単価は、3,000円~4,000円程度。新宿区の夜間人口は、約30万5,000人です。曙橋は新宿からほど近いため、客層はそちらに流れる傾向が高く、ディナー客層も地元住民が中心と考えられます。

人口特性

新宿区住民基本台帳によると、曙橋周辺(舟町・片町・住吉町・市谷台町)の人口は、約5,800人(外国人居住者含む)。男女にほとんど差は見られません。四つの町の中でも、特に人口が多いのが住吉町で、ここにはあけぼの橋通り商店街や高層マンション地域があることと関連があるかもしれません。

乗降人数

都営新宿線曙橋駅の1日平均乗降客数は、36,790人です(2016年)。2015年と比べると微増。ここ10年間の推移を見てみると、平均約35,000人が1日に利用していることが分かります。その中でもっとも多かったのは、2008年の37,314人です。

曙橋の賃貸相場

曙橋駅から徒歩10分内の賃料相場は、ワンルームで約7万円、1Kで約10万円、1DKで約11万円、1LDKで約18万5,000円、2Kで約7万円です。2017年の年末以降は、都営新宿線の他の駅周辺の賃料相場と比べると若干高めで推移しています。

曙橋の店舗賃料相場

曙橋駅近くの店舗賃料相場は、10坪程度で約20万円です。曙橋駅からほど近い若松河田町駅周辺の賃料相場と大差ありません。四谷と比べても大きな差はなく、新宿に近づくほど相場は高めとなります。1階か上階かでも、相場に違いが見られます。

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