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飲食店はキャッシュレス化に対応すべき?今後必要になる理由や導入のメリットを解説

飲食店はキャッシュレス化に対応すべき?今後必要になる理由や導入のメリットを解説

近年、さまざまな業態でキャッシュレス化が進んでいます。
そのため、飲食店へのキャッシュレス決済の導入を検討している人も多いのではないでしょうか。
しかし、キャッシュレスの種類やメリット・デメリットを正確に把握していなければ、有効活用できません。
ここでは、キャッシュレスの種類やメリット・デメリット、具体的な導入方法について解説します。

飲食店にキャッシュレス化は必要か

日本では、少子高齢化による人口減少が原因で労働者不足や生産性の低下が問題視されており、現金の受け渡しによるコストを削減するといった意味で、飲食店でのキャッシュレスに注目が集まっています。
日本銀行決済機構局が行った生活意識アンケートによると、サービスや商品に対する支払いに現金以外を使用しないと回答した人の割合は、2012年ではおよそ9%なのに対し、2018年ではおよそ5%と減少しています。
さらに、キャッシュレス決済の方法は多様化しており、利用者も増加傾向にあります。

キャッシュレス化の取り組みが重要である理由

キャッシュレス決済が拡大することにより、不透明な現金の支出が把握できるようになり、流動性の向上やマネーロンダリングの防止にもつながることがメリットだといえます。
加えて、支払いデータを活用することによって利便性が良くなる、消費が活性化するなどといったこともポイントです。

インバウンド需要

2020年東京オリンピック・パラリンピックで日本を訪れる外国人観光客は増えることが予想され、2020年3月までには、クレジットカードのIC対応必須化を目指すといった動きもあります。

さらに、経済産業省は2018年4月にキャッシュレスビジョンを発表し、2025年までにはキャッシュレス決済を4割にするという流れを目指しています。
つまり、国がキャッシュレス決済を進めている状態なのです。

マネーロンダリングや脱税などの抑制につながる

キャッシュレス決済が流通すると、資金洗浄や脱税といった犯罪行為も抑制されることが見込めます。
さらに、現金を店舗に置く、持ち歩くといったこともなくなるので、盗難や強盗などの犯罪抑制にもつながるでしょう。

キャッシュレスの種類

キャッシュレスにはいくつかの種類があるため、それぞれの詳細を紹介します。

クレジットカード

クレジットカード専用の機械に通して会計を済ませ、後日、クレジットカード会社が定めた日時に口座から引き落とされるシステムです。
実際に現金を支払うタイミングが遅くなることが特徴です。
飲食店の他にもスーパーやコンビニ、インターネット通販や海外でも使用できるうえに、いくつかのブランドから選択できます。

デビットカード

近年、キャッシュレス決済のなかでも特に注目を集めているのがデビットカードです。支払いをする際に、支払った金額が銀行口座から引き落とされるシステムです。
一般的に銀行が発行しているカードであり、連動している銀行口座に現金が入金されていなければ使用できません。
キャッシュレス決済で使った金額を管理するのに不安がある人に最適であり、基本的にクレジットカードが使える店舗であれば、デビットカードも使用できます。
基本的に年会費がかかりますが、20代限定で年会費無料としているカードもあります。クレジットカードの審査に通過できないときなどに持つのも良いでしょう。

電子マネー

電子マネーは、前払い、後払いのほか、即時払いなどいくつかの種類に分けられます。近年、電子マネーの種類も増加しており、使用できる飲食店も増えている状況です。

前払いのチャージ式はプリペイド型と呼ばれているものであり、自分で事前にチャージしておいた分のみを利用できるものです。
残高が不足した際には、再度チャージしなければなりません。
しかし、クレジットカード付きやオートチャージタイプは、追加で入金することなく限度額まで使用できるものもあります。

後払い方式は、ポストペイと呼ばれるものであり、後払いで一括引き落としとなるので、使用する際に口座に現金を入金していなくても利用できることが特徴です。

QRコード決済

スマートフォンで使用できるアプリやQR コード決済も主流となっており、スマートフォンを持っていればスピーディーにお会計できます。
アプリをインストールしてキャッシュレス決済を行うことで、ポイント還元率が高くなるなど、お得な場合も多くなっています。

キャッシュレス化のメリット・デメリット

キャッシュレス化にはメリット・デメリットの両面があるため、それぞれ詳しく解説します。

キャッシュレス化のメリット

まずは、キャッシュレス化をした場合に得られるメリットについて紹介します。
キャッシュレス化のメリットは主に、会計の簡略化とミスの予防、現金管理の管理作業の手間を削減することや、お客さんの来店機会を増やすこと、防犯対策や衛生管理上のメリットなどが挙げられます。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。

会計の簡略化とミスの防止

キャッシュレス決済を導入すると、現金受け渡しの機会がなくなり、受け取るお金やおつりを渡す際のミスがなくなることがメリットです。
決済端末とレジを連携させることによりレジで打つ作業がなくなるので、会計時のミスを予防でき、お客さんからの信頼の損失やお店の売上の損失なども予防できます。

現金管理の作業の削減

キャッシュレス決済にすれば、金銭のやりとりは自動的にデータ化されることがポイントです。手元の現金も減少することにより、集計作業にかかる時間も節約できます。
閉店後、レジの締め作業に要する時間を短縮することにつながり、人件費を含めたコスト削減にも効果的です。

来店機会の増加

2016年に一般社団法人クレジット協会が発表した数値によると、クレジットカード発行枚数はおよそ26,000万枚であり、前年比2.7%増加、そのうち家族カードがおよそ1,800万枚、法人カードがおよそ900万枚であり、どちらも前年と比較して増加していることが分かりました。

つまり、個人だけではなく、企業もカード決済を導入しているケースが多いのです。
さらに、日常的にクレジットカードを使用する人は、お店を選ぶ際の判断基準として「カード決済が可能かどうか」を重視しているケースが少なくありません。
カードを使用できないお店や、使用できるか分からないお店は選択する際に対象から外されてしまうことが多いです。

防犯対策

キャッシュレス決済を導入すると、お店で管理しなければならない現金も大幅に減少することがメリットです。
現金払いの場合、売上は銀行へ入金しなければならず、多くの現金をお店の中で管理したり持ち出したりすることにはリスクも伴います。
キャッシュレス決済を導入することは、防犯上でもメリットが大きいといえるでしょう。

衛生管理の向上

硬貨や紙幣にはさまざまな雑菌がついており、汚い物であるという認識は一般的だといえます。
現金に触れた手でそのまま食品に触っているところをお客さんが見た場合、衛生上問題があると判断され、集客の大幅な減少につながる可能性もあるでしょう。
食中毒が発生する危険性もあるので、現金は触った後は必ず手を洗ったり、アルコール消毒をしたりする必要があります。

しかし、手を洗う、アルコール消毒をする作業は手間がかかるうえに、頻繁に手を洗ったりアルコールを使用したりすることで手荒れを起こし、スタッフが退職せざるを得なくなるという可能性も非常に高く、実際に問題視されているのです。
そのため、現金を触る回数を減らせるキャッシュレス決済は、人員不足を食い止めるためにもメリットが大きいといえるでしょう。

キャッシュレス化のデメリット

キャッシュレス化のデメリットとしては主に「導入費用がかかる」「手元の現金が減る」「決済手数料がかかる」の3つが挙げられます。

導入費用がかかる

クレジットカード、電子マネーなどのキャッシュレス決済をする際には、専用の端末を用意しなければなりません。
読み取りタイプの場合、非接触タイプと電気タイプ、バーコードタイプなどさまざまな端末があり、いくつかの端末を用意しなければならないケースも多いです。
購入コストを削減するために、1台でいくつかの機能が搭載されているマルチ決算端末や、レジと連動できるタイプなど機能性を重視して選びましょう。

手元の現金が減る

クレジットカードや電子マネーの支払いであれば現金の受け渡しがないので、現金は手元に残らないことが特徴です。
クレジットカード会社や電子マネーを扱う業者によって入金のタイミングには違いがあるものの、月に2~3度の振込日が設定されているケースが多いです。
導入する際には、振込のスケジュールも確認する必要があります。

決済手数料がかかる

キャッシュレス決済は、使用の度に平均3~5%の決済手数料を支払う必要があります。
月額費用を支払うケースや、振込手数料が別途請求されるケースもあるため、利用する決済方法や業者選びもポイントになるでしょう。

個人店におすすめのキャッシュレス導入方法

個人店でキャッシュレス決済を導入したい場合におすすめの方法を紹介します。
おすすめの理由としては、コストを抑えられることが挙げられます。

QRコード決済はコストを最小限に抑えられる

QR コード決済の場合は、タブレットやスマートフォンなどの端末にアプリをダウンロードすれば、その場ですぐに利用を開始できます。
カード決済とは異なり、加盟店への手数料といった初期費用がかからず、これまでと比較して導入しやすいことが魅力です。

決済代行サービスを利用する

いくつかの決済方法をそれぞれ導入すると入金スケジュールは統一されませんが、決済代行サービスを利用することによって入金のタイミングをまとめられるため、事務作業の手間を軽減できます。
さらに、導入している全決済方法を一括管理できるサービスも利用できることが一般的であり、決済処理も効率的に行えるでしょう。

まとめ

2020年には多くの外国人観光客も訪れるので、スムーズに会計を行えるシステムの導入を検討する必要があります。
また、国内の需要としてもクレジットカードや電子マネーの利用率が増加傾向にあり、今後キャッシュレス化の有無によって集客率にも差が開く可能性が高いです。
決済代行サービスも視野に入れ、キャッシュレス決済の導入を検討しましょう。


Written by 飲食店の居抜き物件なら!居抜き店舗ABC
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