飲食開業マニュアル

飲食店の在庫管理と棚卸

STEP5
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近年、増加傾向にある飲食店による食中毒などのトラブル。それらを未然に防ぐためには徹底した衛生管理理を行うことが大切です。そして実は、適切な衛生管理には適切な在庫管理が必要なのです。今回は飲食店の在庫管理について考えてみたいと思います。

在庫管理とは、食材などの製品を必要な時に供給できるよう保有しておくことを言いますが、飲食店では在庫管理をうまくおこなうことで品切れを防ぎ、販売機会の損失を減らすことができます。ただし在庫を保有しすぎたり、適切な在庫管理を怠ってしまうと、かえって損失を増やしたり、期限切れの食材が食中毒を招いてしまったりという最悪の事態も考えられます。

ここでは、飲食店における適切な在庫管理の仕方について、そのポイントをみていきたいと思います。

在庫管理のポイント

食中毒の原因は接触による感染がほとんどです。それぞれの食材ごとに分類し、バットやビニールなどに保存することで、食材同士の接触を防止しましょう。

分類した食材には、わかりやすい位置に納品日、開封日、賞味期限、消費期限を書いておきます。それらを目安に品質の低下が予想されるものは速やかに廃棄するよう心がけましょう。

在庫管理をするうえで重要なのが棚卸です。棚卸とは、週末や月末などの決まった日に在庫状況を確認し在庫数を記録する作業のことを言います。数の確認と同時に、食材の正しい保管がされているか、衛生状況に問題がないかなども併せて確認します。ちなみにこの棚卸結果をもとにお店の利益や原価率も算出できるため、棚卸は店舗経営の観点からも大切な作業といわれています。

これらの管理をスムーズに行うため、在庫管理表や棚卸表を作成しておくと便利です。自分で作成してもよいですが、テンプレートをインターネットでダウンロードすることができるので、そちらを活用するのが手っ取り早いでしょう。

また、アプリケーションやクラウドなどインターネット上で在庫管理ができる在庫管理システムも便利です。飲食店に適したサービスも複数あるので、そちらを試してみるのもよいかもしれません。
 

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