第五章
飲食店開業に必要な諸手続きとは

消防署への申請

調理で火を扱うことも多い飲食店は、消防署への各種届出も必要になります。
消防署で必要な開業手続きは「防火対象物工事等計画届出書」「防火対象設備使用開始届」「火を使う設備の設置届」「防火管理者選任届」の大きく4つがあります。
 
火災を未然に防いで、お客様や従業員の安全を守るためにも、開業前にしっかりと手続きをしておきましょう。ただし、お店の規模などの条件によって、届け出るべき内容が変わってきますので、内外装工事を開始する前に、まずは図面を持参の上、所管の消防署に事前相談に行くと安心です。そうすれば必要な届出をもれなく提出することができますし、逆に不要な手続きに時間を取られる心配もなくなりますよ。その際は、施工業者さんにもご同行いただければさらに心強いです。

事前相談に行くべきタイミング

物件を取得して内外装の図面ができ次第、なるべく早く。遅くとも着工前に!

 

飲食店の建築、修繕、模様替え、用途変更のための工事を行う場合は、防火面での安全性を確保するために、着工7日前までに、その内容を所管の消防署に届け出る必要があります。自分のお店では届出書の提出が必要か、事前相談の際によく確認しておきましょう。

届出が必要な例

・居抜き物件やスケルトン物件で工事を行い、新たに飲食店を開店する場合
・すでに開いている飲食店の修繕、模様替え、間取り、天井の高さなどの変更を行う場合
・すでに開いている飲食店の客席レイアウトを変更し、避難経路が変わった場合

必要書類

1.防火対象物工事等計画届出書
2.防火対象物の概要表
3.案内図
4.平面図
5.詳細図
6.立面図
7.断面図
8.展開図
9.室内仕上表及び建具表
10.火気使用の場合は火気使用設備等又は火気使用器具等の位置、構造等の状況を示した図書
11.その他、必要な図書

届出のタイミング

店舗の使用を始める7日前までに!できればギリギリではなく、余裕をもって届出を行いましょう。

 

火を使用する設備のうち、火災発生のおそれのあるものを設置しようとする場合は、あらかじめ所管消防署を通して消防庁に届け出る必要があります。飲食店では当てはまる設備も多いので、事前相談の際にしっかり確認しておきましょう。

届出が必要な設備の例

・炉
・温風暖房機
・厨房設備
・ボイラー
・給湯湯沸設備

届出のタイミング

所管の消防署に届出期限を確認し、開店日までに余裕をもって済ませるようにしましょう。

 

消防法により、従業員を含む収容人員が30人以上の飲食店は、防火対象物として、管理権限者(建物の所有者や賃借人など、防火管理の最終責任者)が防火管理者を選任することが義務付けられています。防火管理者は、たくさんの人々が利用する建物の火災被害を防止するために、消防計画を作成し、防火管理に必要な業務を行います。

防火管理者になるための資格を得るには、「甲種」または「乙種」いずれかの防火管理講習の受講が必要です。お店の収容人員(従業員数含む)や面積によってどちらの資格が必要かが変わってくるので、所管の消防署に確認しておきましょう。

甲種防火管理者
    お店の収容人数・面積
    ・収容人数30人以上
    ・延べ面積300㎡以上
    ※甲種防火管理者は乙種にあたるお店の防火管理者になることもできます。
    講習時間
    ・おおむね10時間(2日間)
    講習内容
    ・防火管理の意義及び制度、火気管理、施設・設備の維持管理、防火管理に係る訓練及び教育、防火管理に係る消防計画など。
    再受講の必要性
    ・定められた期限内に再受講が必要

 

乙種防火管理者
    お店の収容人数・面積
    ・収容人数30人以上
    ・延べ面積300㎡未満
    講習内容
    ・甲種の講習事項のうち、基礎的な知識及び技能。
    再受講の必要性
    ・なし

 

防火管理責任者資格を取得するべきタイミング

まずは自分のお店で防火管理者の選任が必要かどうか、消防署に確認を。必要な場合は、開業前、できるだけ早いタイミングで防火管理講習を受講しておきましょう。