街レポート

御徒町(台東区)で居抜きで飲食店を開業するための街情報

御徒町(台東区)で居抜きで飲食店を開業するための街情報

御徒町は、観光名所の秋葉原駅と上野駅にはさまれた街です。エリア名だけ耳にすると華やかな印象に欠ける街なのですが、周辺には5つの駅が存在し、上野・浅草の副都心部を形成する拠点の一つになっています。ジュエリーの街として知られており、指輪の加工・販売などを行っているお店も数多くあります。近年ではものづくりの街として再び脚光を浴びはじめ、アメ横近隣エリアの再開発によって商業施設のリニューアルもされています。古き良き情緒を残しながらも、発展を続ける御徒町の地域情報についてご紹介します。

江戸の情緒が色濃く残る下町にして、日本唯一の宝石店街

御徒町の駅前

御徒町という地名は、江戸時代、江戸城や将軍の護衛を行なう下級武士である「御徒(徒士)」が多く住んでいたことに由来しています。現在でも「御徒町」という駅名で親しまれているエリアです。実はこの町名自体は1964年に廃止されています。現在は台東区台東と東上野の一部で、駅名として残されたことはあまり知られていません。
また、御徒町は日本でたった一つの「宝飾品の街」として有名です。約150軒の宝石店があると言われています。

明治時代から浸透し始めた「宝飾品の街」御徒町のイメージ

御徒町の街並み

御徒町の「宝飾品の街」としての起源は江戸時代にまで遡ります。周辺に多くの寺社があり仏具や銀器などの飾り職人が多数集まったことが町の名前に由来しています。
明治中頃からは指輪の制作と加工を行なう業者が増え、宝飾品の街としてのイメージを高めていきました。その後、明治後半から大正にかけて御徒町には寄席や見世物小屋が並ぶ、東京の一大歓楽街となりました。

1964年には時計・宝飾業者同士の交換会が初めて行なわれたことで、宝飾品取引の中心地として知られるようになりました。その後、1987年に街づくりと共同セールの開催を目的に、上野5丁目と3丁目のジュエリー業者159社が集まり「ジュエリータウンおかちまち」を設立。このような流れをくみ、現在、JR御徒町駅東側は宝飾店が並ぶ密集地となっています。近年ではインド人業者の日本進出が顕著になっていて、たくさんのジュエリーショップがしのぎを削っています。

御徒町の街並み2

通勤通学の乗換駅、観光地として“ハブ駅”的な役割を担う交通アクセス

御徒町駅

御徒町はアクセスが良好な街です。JR山手線、京浜東北線の2線が通っているほか、付近には乗換駅として、東京メトロ銀座線の上野広小路駅や日比谷線の仲御徒町駅、都営地下鉄大江戸線の上野御徒町駅があります。また、徒歩10分圏内にJR上野駅、京成上野駅、つくばエクスプレス新御徒町駅があり、都内のさまざまなエリアから通勤通学や観光目的で人が集まってくるハブ駅になっていると言えるかもしれません。

日本国内だけでなく世界中から観光客が集まる「アメ横」

アメ横入口(御徒町駅寄り)

御徒町と言えば、上野方面から続く長い商店街「アメヤ横丁」が有名です。「アメ横」の通称で知られる約500mの通りには、海鮮店や果物店などの生鮮食品問屋をはじめ、鞄や靴、スポーツウエア、海外の軍隊払い下げ品、化粧品や香水などの美容品など、バラエティ豊かな400もの店舗が軒を連ねています。
初代林家三平の「ニキ、ニキ、ニキ、ニキ、ニキの菓子♪」というフレーズのCMで有名になった菓子の卸問屋「二木の菓子」、チョコレートをどんどん買い物袋に詰め込んでいくたたき売りで有名な「志村商店」は、誰もが一度は聞いたことがあるお店でしょう。
東京の台所ともいうべきアメ横では、常に市場のような活気の中、買い物を楽しむ人々で溢れかえっています。特に年末年始は正月の食材を仕入れに訪れる人々で埋め尽くされます。

アメ横の通り2

アメ横は食べ歩きのメッカとしても知られています。トルコ料理のケバブ、色とりどりのカットフルーツ、小籠包などさまざまなファストフードを手に歩く観光客を目にします。海外のガイドブックにも掲載される定番スポットでもあるため、世界各国から外国人観光客が集まってきます。彼らを目当てに、韓国料理や中国料理をメインにした屋台なども人気です。

また、外国人観光客向けではありませんが、上野駅寄りにある「アメ横センタービル」の地下には、アジアを中心とした現地の調味料や食材が手に入る、日本でも有数の食品街があり、知る人ぞ知る人気スポットになっています。高級スーパーでも扱っていないハーブやスパイス、業務用のスーパーでも見たことがない“豚の鼻”の肉など、冷やかし気分で通うつもりがいろいろ買い込んでしまうくらい、ディープな地下街です。

ものづくりの街で地域活性を狙う「2k540」ストリート

ものづくりストリート1

かつて江戸の文化を伝える伝統工芸職人の街だったことから、御徒町には職人やクリエイターが多く移り住み、現在も多数拠点を構えています。御徒町では、そんな地域の特性を活かして、2010年にものづくりストリート「2k540AKI-OKA ARTISAN(ニーケーゴーヨンマル アキオカ アルチザン)」をオープンさせました。

ものづくりストリート2

秋葉原方面へ続くJRの高架下を活用したこのエリアには、革小物やアクセサリー、インテリア雑貨など、少量生産でこだわりのものばかりを扱う専門店が48店も軒を連ねています。その多くはアトリエ兼ショップとなっています。カフェもあり、“ものづくりの今”をリアルタイムに発信するコミュニケーションの場としても活用されています。名称の「2k540」は東京駅から2.450km付近にあることを示しているそうで、続く「AKI-OKA」は秋葉原と御徒町の中間地点であること、「ARTISAN」はフランス語で「職人」を意味しています。

この、ものづくりストリートで全国区になったショップの一つは、国産ハンドメイドスニーカー「スピングルムーヴ」(SPINGLE MOVE)です。広島県の備後地区発、メイドインジャパンにこだわった職人が作るスニーカーを製造販売しています。「SPINGLE MOVE 2K540店」は「2k540」オープン当初から入っているショップですが、今ではファッションブランドの一等地と言える銀座店をはじめ関東近辺に多くの店舗を構えています。

◇2k540 公式サイト
 http://www.jrtk.jp/2k540/

再開発によって、さらに活気立つ「御徒町」

フロンティアタワー外観

パルコ

近年になり急に活発化した御徒町の再開発により街はさらなる活気で沸き立っています。松坂屋南館の建て替え事業として、2017年に「上野フロンティアタワー」が完成したことも記憶に新しいです。タワーには地下に「松坂屋」、1階から6階に「パルコ」、7階から10階に「TOHOシネマズ」、12階から22階にオフィスが入っています。中でも、御徒町界隈では初となるシネコンや若者に人気のパルコが参入したことが大きな話題を生みました。

今回の再開発より先行して2014年には、御徒町駅すぐにある「スーパー吉池」が「御徒町吉池本店ビル」としてリニューアルオープンしています。鮮魚や日用雑貨を扱っていた昔ながらの大型スーパーがリニューアルしたビルには、ファストファッションで人気の「ユニクロ」と「GU」、人気手芸専門店「ユザワヤ」がテナントに入ったり、有名レストランが入ったグルメフロアもあって当時も話題となりました。
このようにこれまでの客層に加え若年層へアプローチできる強みができ、周辺エリアは新たな客層の獲得に勢いづいています。

ラーメン、焼肉、おしゃれバルと幅広い御徒町グルメ

ラーメン横丁看板

「2k540 AKI-OKA ARTISAN」と同じ高架下には、「御徒町ラーメン横丁」があります。
「蒙古タンメン中本」「つけめんTETSU」「中華そば 中野 青葉」「なんつッ亭」「チラナイサクラ」といった有名ラーメン店が立ち並んでいるのです。ラーメン以外にもとんかつ屋「とろ豚 本店」、ファミレス「ジョナサン」などが入居しており、毎日行っても飽きないそんな横丁になっています。特に休日のラーメン店では昼過ぎまで行列が絶えず、ラーメンフリークの注目を集めています。

御徒町は、明治から大正にかけ天ぷらやおでんなど多数の屋台で賑わったという歴史を持ちます。その名残で、現在でも周辺には飲食店が多く存在しています。その中でも特に多いのが焼肉店です。
昭和通り東側には第二次世界大戦後に韓国人が形成した「キムチ通り」という路地が存在したため、現在でも焼肉店をはじめとした韓国料理店が多く営業しています。特に韓国仕込みの和牛焼肉「焼肉 陽山道 上野本店」、日本人の味覚にあわせた韓国焼肉を提供する「上野太昌園 上野本店」、良質なA5黒毛和牛を気軽に楽しめる価格で提供する「焼肉もとやま」は御徒町に訪れたらぜひとも味わいたいお店です。

駅前の様子

その一方で現在のトレンドを抑えた飲食店の出店も人気があります。おしゃれに飲みたい女性が落ち着いて飲める店が増えており、男女問わず楽しめる地域になっているのです。自社輸入するといった徹底したこだわりをみせる「御徒町 ワインバル 八十郎」、ラムチョップやパエリアで人気を集める「下町バル ながおか屋」などワインに力を入れたおしゃれなお店が続々と展開しています。

御徒町の街並み

どんな飲食店がある?(1km圏内)

御徒町で最も多い飲食店の業態は居酒屋で612件です。その次に多かったのは和食で608件でした。次いで多いのはBARで306件になっています。同じ居酒屋でも観光客向けのアメ横らしい海鮮系のお店、ビジネスマン向けの高架下にある赤ちょうちんのお店、若者向けのコスパの良いお店などバラエティに富んでいます。

どんな業態が出店チャンス?

老舗の多い御徒町ですが前述のように近ごろはカジュアルなバルなども増え、飲食店のバリエーションはさらに豊富になってきています。外国人観光客が圧倒的に多い街でもあるため、和食系は安定した需要があるのではないでしょうか。中でもオススメなのが「中高年向けの和定食」です。落ち着いた世代のビジネスマンが多いため、魚メインの和定食や肉じゃがやホウレン草のおひたしなどを揃えた小鉢定食など、健康を意識した和定食は喜ばれるでしょう。ビジネスマン以外にも日本食を食べにきた観光客の集客も見込めます。

周辺の主なスポット

・上野駅
・上野広小路駅
・上野御徒町駅
・仲御徒町
・末広町駅
・アメ横
・宝石問屋街
・吉池本店
・2k540 AKI-OKA ARTISAN
・上野公園
・不忍池
・松坂屋
・多慶屋

御徒町に似た地域

上野
隣駅ということで、エリアとしては御徒町と街の特徴は被る部分が多いです
→上野駅周辺で居抜きで飲食店を開業するための街情報
中野
外国人観光客にも人気の“中野ブロードウェイ”があるほか、駅前には充実の商店街が広がっています。近年は大規模開発によって街に訪れる客層もドラスティックな変化を遂げました。御徒町に比べて観光要素は少ないですが、開発による今後の成長が楽しみな街の一つです。
桜木町
ショッピングやデートなどに最適な観光地としても有名ですが、一方で野毛といった飲み屋街も充実しており、御徒町同様に観光地と飲み屋街という2つの性格を併せ持っている街です。

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どんな客層?

【平日/昼】
平成27年国勢調査によると、御徒町駅のある台東区上野5丁目の昼間人口は約7千人、台東区全体の昼間人口は約30万4千人です。周辺に勤めるビジネスパーソンや観光客の需要が特に高いといえます。ランチは1000円以下の比較的安価な店から、観光客に焦点をあてた和食店などでは2000円~5000円の店まで幅広く存在しています。ビジネスパーソンに嬉しい蕎麦やラーメンなども充実し、繁華街にあるためチェーン店も多くみられます。

【平日/夜】【土日】
平成27年国勢調査によると、御徒町のある台東区の夜間人口は約19万8千人で、昼間にくらべて半数近くに減少します。ディナータイムは2,000円~3,000円の店が多いですが、せんべろ酒場から高級店まで幅広く存在しバリエーション豊かなグルメを楽しむ人で賑わっています。

人口特性

御徒町が位置する台東区の人口は、平成31年3月の時点で199,742人と昨年と比較すると増加しています。その中でも御徒町駅を中心に半径1km以内には約44,620人が住んでおり、若干男性の方が多く、年齢層はやや高めです。

乗降人数

2016年度、JR東日本御徒町駅の1日の平均乗車人数は68,750人です。JR山手線内では、駒込に次いで16位となっています。なお東京メトロ日比谷線の仲御徒町駅は42,267人、銀座線上野広小路駅は24,495人となっています。

御徒町の賃貸相場

御徒町の家賃相場はワンルームでも10万円ほど、1LDKで15万円前後と比較的高めな印象があります。実際、お隣の上野駅と比べると、御徒町のほうが若干高い傾向にあるようです。

御徒町の店舗賃料相場

御徒町の店舗賃料相場は、平均坪単価が23,000円ほどです。2015年から比べると坪単価は下がり傾向にありますが、2017年と2018年を比べると22,377円から24,051円に上がり傾向にあります。開発などに伴い、若干賃料相場が上昇傾向にあることが予想されます。

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