街レポート

新宿(新宿区)で居抜きで飲食店を開業するための街情報【2021年改訂版】

新宿(新宿区)で居抜きで飲食店を開業するための街情報【2021年改訂版】

新宿区の居抜き物件

日本一の乗降者数を誇り、23区の中央に位置する新宿は、ビジネス・観光・ショッピングなどさまざまな目的をもった人たちが行き交う賑やかな繁華街です。今回はそんな新宿の街情報をお届けします。新宿に住んでみたいと考えている社会人や学生、また飲食店進出を計画しているオーナーは、ぜひ参考までにご一読ください。

個性豊かな5つのエリアから成る新宿区

夜の街並み
高層ビル

新宿駅がある新宿区には、様々なエリアがあります。みなさんが新宿と聞いて連想するのは、繁華街の中に高層ビルが立ち並ぶ一大ショッピングエリア「新宿駅周辺エリア」ではないでしょうか。そのほかにも新宿には、歴史的建造物や老舗の名店が残る「四谷エリア」や、多くの文化人のゆかりの地であり、在りし日の風情が今も残る「神楽坂エリア」、大学や各種学校の所在地であることから新しい文化と歴史を感じられる「高田馬場・早稲田・大久保エリア」、住宅地として開発され高級住宅地もある「落合エリア」といった、5つの個性的なエリアがあります。今回ご紹介する新宿は、そんな5つのエリアのうちの一つであり、日本最大の繁華街でもある「新宿駅周辺エリア」です。

アクセス抜群のターミナル駅

駅の出入り口

JR
新宿には「新宿駅」「西部新宿駅」「新宿西口駅」があり、JR各線をはじめとして、東京メトロ丸の内線・副都心線、都営新宿線・都営大江戸線、京王線の計17路線からアクセスすることができます。新幹線が通る東京駅までは、JR中央線で4駅。羽田空港や成田空港へも直行バスが出ているため、国内外へのアクセスも良好で、観光やビジネスで訪れるのにも便利です。幹線道路は国道20号線(甲州街道)が新宿駅沿いに通っているため、車でのアクセスもしやすいのが特徴です。

ビジネス街・商業エリア・緑ゆたかな公園がそろう新宿

新宿駅西側には、東京都庁をはじめ多くの超高層オフィスビルが立ち並んでいます。これらは「副都心高層ビル街」と呼ばれ、平日はビジネス街として活気づいています。洗練されたオフィス街の街並みも、新宿らしい風景のひとつです。
新宿駅周辺は、大手百貨店や家電量販店などの商業施設も豊富で、ショッピングにも最適なエリアです。一方、新宿駅の北側一帯(新宿2丁目)には、新宿歌舞伎町や新宿ゴールデン街といった世界有数の大繁華街が広がり、多くの観光客が集まります。老舗デパートや専門店、飲食店なども多く、多様な店舗がひしめいている様子は、日本随一の繁華街ならではといった風景です。
その一方で、周辺には新宿御苑といった大きな公園もあり、都会の中心でありながら豊かな自然を感じられるスポットも充実しています。

日本を代表するグルメの聖地・新宿の飲食店トレンド

都内屈指の飲食店数を誇り、グルメの聖地ともいえる新宿の飲食店トレンドを、ひとことで表すのはとても難しいことです。新宿には、居酒屋からイタリアン、フレンチ、和食、スイーツなどあらゆる業態の店が多数存在していますが、今回こちらでは、その中でもいくつかの代表的なエリアと必ず訪れたい有名店をご紹介したいと思います。

外国人観光客も多い“新宿ゴールデン街”

歌舞伎町エリアを代表する飲食店街としては「新宿ゴールデン街」があります。細い通りに、戦後闇市の名残を感じさせる長屋風の建物が連なり、3坪ほどの小さな飲食店が約300店ほどひしめく飲食店密集地帯です。観光スポットとしても人気で、ゴールデン街では、よく欧米からの観光客がお酒を楽しんでいる姿をみかけます。どの店も小さいため、大人数の飲み会などには不向きですが、ふらっと立ち寄って店主や常連客との会話を楽しみつつ、いろいろな店をはしごするのがゴールデン街の楽しみ方ともいえます。
ゴールデン街には、メニューのない店や一見さんお断りの店など、独特のマナーもあり初心者は戸惑ってしまうこともあるかもしれませんが、その分オーナーの個性が光る多種多様な店の宝庫でもあります。
また、最近では若いオーナーが増えたことで入りやすいお店も増えてきました。かつてゴールデン街に集まる文化人の一人であった直木賞作家の田中小実昌氏の蔵書が店内に並ぶレモンサワー専門店「OPEN BOOK(オープンブック)」もその一つで、氏のお孫さんが2015年にオープンし話題を呼びました。

感度の高い人が集まる新宿三丁目

おしゃれな人たちがこぞって訪れる「新宿伊勢丹」のある新宿三丁目エリアでは、ニューヨークをイメージしたセンス溢れる店内でアメリカンなハンバーガーなどが食べられる「ブルックリンパーラー」や、フランスの下町を思わせるこじんまりとした内装で、コスパのよいカジュアルフレンチがいただける「クレッソニエール」、豚肉をまるめて揚げたとんかつとカレー丼のミクスチャーが斬新な“とん丼”の店「王ろじ」など、多数の有名店があります。

西新宿で異彩を放つ 昭和レトロな“思い出横丁”

超高層ビルのイメージが強い西新宿エリアですが、その中でも、昭和の雰囲気漂う細い路地に小規模な店舗がひしめき合う「思い出横丁」は、このエリアでは異彩を放つ存在です。活気・コスパともに抜群の町中華「岐阜屋」で蒸し鶏や餃子にビールを楽しむもよし、昔ながらの大衆食堂「つるかめ食堂」でレバカツやソイ丼を楽しむもよし、「もつ焼きウッチャン」で新鮮なもつ焼きや煮込みを楽しむもよしと、昭和の雰囲気に浸りながらのはしご酒も楽しいエリアです。

新宿の成り立ち

新宿の成り立ちは、江戸時代にまで遡ります。甲州街道と鎌倉街道が交差する、現在の新宿2丁目付近は、江戸時代に陣が敷かれた場所です。ここに人が集まり住居が建ったことから、寛永2年(1625)には宿駅として「内藤宿」と呼ばれるようになりました。これが、新宿の名称の起こりです。明治維新後には鉄道駅が作られ、徐々にターミナル駅としての姿を見せ始めます。なお、当時「内藤宿」と呼ばれた土地は大蔵省によって買い取られ、現在の新宿御苑となりました。
さらに変化があったのは関東大震災後です。新宿は地盤が強く、比較的震災の被害を受けなかったため、郊外の人口急増化に伴い、駅周辺に大きな繁華街が作られました。この頃に、商業や文化の街としての原型が作られたといわれています。

戦後の闇市からはじまった

新宿は、東京大空襲によって大きな被害を受けましたが、下町と比べると被害は少なく、戦後まもなく闇市が建ち始めました。これこそが、新宿の商業の先駆けとなります。1950年には闇市が撲滅され、駅の北側にある新宿東口には巨大な商店街が作られ、活気あふれる街になりました。

昭和30年代(1950年代)には老舗のデパートが建ち始め、現在にも見られる高層商業ビルの原型が作られました。そして、商業の急激な発展とともに、娯楽・演劇の拠点としても盛り上がり始めます。その中心が新宿歌舞伎町です。歌舞伎町を中心に映画館や劇場が建てられたことで、サブカルチャーの発信地として次第に若者たちで賑わいはじめます。

そして昭和40年代(1960年代)には「新宿副都心計画」の開発が始まり、ビジネス街として超高層ビルが林立し始め、新宿サブナードや新宿西口地下広場といった巨大な地下街が造られたのです。しかしその開発の一方では、博物館・美術館・能楽堂・神社など、日本の歴史文化を感じられるスポットも数多く残され現在に至ります。
このように新宿は、多様な人と文化が集まる都内屈指の繁華街として発展してきたのです。

南口の再開発

2016年には「バスタ新宿」「NEWoman新宿」がオープンした新宿駅南口エリア。その3年後の2019年には、老朽化がすすむ(旧)新宿パークビル・(旧)日本製粉本社ビル・(旧)日本ブランズウィックビルが、オフィス、商業施設、地域貢献施設等からなる地上 16 階建ての建物「リンクスクエア新宿」に姿を変えグランドオープンしました。ショッピングゾーンとなる1階~3階には、7店舗の飲食店とクリニック、ヘアサロン、コンビニなどが出店しています。近隣の「タカシマヤタイムズスクエア」や「アグリスクエア新宿」とも繋がり、このエリアの回遊性はさらに高まりました。

南口の再開発

再開発の様子

新宿西口・東口エリアは、1960年の「新宿副都心計画」に基づく都市整備以降、大規模な再編整備はおこなわれていませんでしたが、2016年に、20年後の新宿を想定した「新宿駅周辺地域まちづくりガイドライン」が、2017年には「新宿の新たなまちづくり〜2040年代の新宿の拠点づくり〜」が策定され、20年後の新たな未来にむけての一歩を踏み出しました。具体的なプランはまだ発表されていませんが、現在の新宿の魅力をさらに充実させるための様々な施策や、ユニバーサルデザインによる街の再編、歩行者中心の広場の整備などが計画されているようです。

世界中から観光客が訪れる大歓楽街

新宿は駅の乗降客数世界1位で、日本人だけでなく世界中から観光客が集まる大都市です。駅の周辺には観光スポットも点在しており、1日中楽しめる街として人気があります。

新宿ピカデリー

新宿ピカデリー
新宿ピカデリーとは靖国通り沿いにある映画館です。再開発により2008年に正式オープン。地下2階地上12階建ての館内には数万円するプラチナルームもあります。

新宿御苑

新宿御苑
新宿と渋谷に跨がる新宿御苑は、日本庭園やイギリス式庭園、フランス式庭園などが楽しめる巨大庭園です。お花見の季節には桜目当てに多くの人が訪れます。都会の真ん中にある緑のオアシスとして愛されるスポットです。

新宿バルト9

新宿バルト9
新宿バルト9は2007年にオープンしたシネコンです。レディースデイだけでなく平日割引や夕方割引など、キャンペーンも豊富に行っています。同ビルに入った丸井でショッピングも楽しめるため、デートにもおすすめです。

新宿伊勢丹

新宿伊勢丹
新宿伊勢丹はファッション系に強い百貨店として「世界最高のファッションミュージアム」を目指しています。若い女性向けの商品が多く、センスのある商品を数多く取り揃えています。

新宿高島屋

新宿高島屋
新宿高島屋は、日本のレトロな雰囲気を味わいたい人におすすめの百貨店です。日本各地からこだわりの商品を取り寄せており、お土産選びにも最適な場所と言えるでしょう。

新宿ルミネ

新宿ルミネ
新宿ルミネは、1976年に新宿駅の駅ビルとして誕生したショッピングセンターです。セレクトショップなど女性向けのファッションビルになります。ルミネ2には「ルミネtheよしもと」があり、お笑いを楽しみに来る人も多いです。

新宿区役所

新宿区役所
新宿を支える新宿区役所。普段は行かない人も多いですが、地下にある職員食堂は一般の人でも利用可能です。価格も安くボリューム満点なので、気になる方は行ってみてください。

新宿マルイ

新宿マルイ
新宿マルイは、若者に人気のファッションブランドショップが集まる百貨店です。ファッションだけでなく、グルメや雑貨のお店も多く、連日賑わいを見せています。

新宿ミロード

新宿ミロード
新宿ミロードとは小田急電鉄の商業施設になります。開放感があるモザイク通りは、おしゃれなショップが立ち並んでいます。レストランフロアは23時まで開いており、食事をするのにも最適です。

新宿武蔵野館

新宿武蔵野館
新宿駅東口から徒歩2分の場所にある新宿武蔵野館。老舗の映画館ですが、最新作の映画など幅広いジャンルの映画を観ることができます。

どんな飲食店がある?

新宿駅から約1km圏内には、約5200店の飲食店があります。そのうち和食と居酒屋だけで2800店舗を上回り、全体の半数以上を占めています。次いで多いのはBARで、約950店舗です。待ち合わせやショッピングの合間に少し足を休めることができるカフェの需要も高く、590店舗ほどあります。一方意外なことにラーメン・中華・焼肉など、他の街では上位を占めることの多い業態は、200~250軒ほどと全体の約1割にとどまっています。

どんな飲食店が出店チャンス?

新宿の飲食店は、現在和食や居酒屋が最も多い業態です。観光で人気の高い大きな繁華街であるだけに、誰もが訪れやすい居酒屋やBAR、また日本の味が楽しめる和食店が好まれているのかもしれません。すでに成功している店が多いこれらの業態であれば、街の人に受け入れてもらいやすいというメリットがあります。反対に他の街には多いラーメンや中華、焼肉などの業態は、競合が少ないという意味で、ビジネスチャンスがあるのかもしれません。いずれにしても、飲食店の宝庫ともいえる新宿で出店するのであれば、たくさんある他の店舗にうもれてしまわないような、わかりやすいコンセプトがあるとよいのかもしれません。

業態別募集中の居抜き物件一覧

居酒屋の居抜き
和食屋の居抜き
うどん・そばの居抜き

周辺の主なスポット

・新宿西口商店街(思い出横丁)
・京王百貨店
・小田急ハルク
・新宿郵便局
・新宿高層ビル群・新宿新都心
・東京都庁舎
・新宿エルタワー
・新宿野村ビルディング
・モード学園コクーンタワー
・工学院大学
・ルミネエスト新宿
・新宿アルタ
・伊勢丹
・新宿マルイ
・新宿区役所
・花園神社
・新宿ゴールデン街
・新宿プリンスホテル
・西武新宿PePe
・東京都健康プラザハイジア
・東京都保健医療公社大久保病院
・Flags
・ルミネ新宿
・ルミネtheよしもと
・バスタ新宿
・NEWoman新宿
・ウィンズ新宿
・小田急ミロード
・タカシマヤタイムズスクエア
・アグリスクエア新宿
・リンクスクエア新宿

新宿に似た地域

東京

新宿駅も東京も駅も日本を代表する巨大ターミナル駅として発展し、多くの人が訪れる大都市です。外国人観光客が多い点でも共通しています。

六本木

ビジネスと商業の拠点であり、大人のナイトスポットでもある六本木は、新宿とよく似た地域です。昼夜を問わず人が多く、外国人のビジネスパーソンや観光客もよく見かけます。

品川

大企業の高層オフィスビル群が立ち並び、大きなビジネス街である品川は、ビジネスの拠点という点で、新宿によく似ています。また、多くの路線が乗り入れるターミナル駅であることも共通点です。

類似地域周辺の募集物件一覧

東京・六本木・品川の居抜き物件一覧

どんな客層?

【平日/昼】
日中の新宿は、ビジネスマン・観光客・学生・ショッピング客などたくさんの人で賑わいます。人口は75万人を超え、来店する客層は目的によってさまざまです。ランチの平均価格は1000円以下と見られています。
【平日/夜】【土日】
夜の新宿は、人口が33万人弱と昼間の半数以下程になります。客層としては昼間と同様に、ビジネスマン・学生・観光客・住民と様々です。ディナーの平均単価は3,000~4,000円。一般的なビジネス街とは異なり、商業施設もたくさんある新宿は、土日もショッピング客や観光客で賑わっています。

新宿の人口特性

新宿区の人口は、男性が女性をわずかに上回っています。外国人の住民が全住民の12%を占めているのは、特筆すべき点です。また生産年齢人口である15歳~64歳の比率が高く、人口の70%にあたります。

新宿の乗降人数

新宿駅の1日の乗降人数は、JR東日本の2019年で788,567人でした。営団/都営メトロ・都営地下鉄・小田急電鉄・京王電鉄の一日平均乗車人数を合わせると、その数は180万人にものぼります。ちなみに新宿駅の1日利用者数は世界一で、ギネス・ワールド・レコーズにも認定されているほどです。

乗降人数が近い地域の街紹介

渋谷で居抜きで飲食店を開業するための街情報
池袋で居抜きで飲食店を開業するための街情報

新宿の賃貸相場

新宿駅周辺の賃貸相場は、ワンルームが9万円台、1Kと1DKが11万円代です。そして2LDK~3LDKになると30~40万円代に跳ね上がります。これらの金額は、都内のほかの地域と比べてもやや高めといえます。

新宿の店舗賃料相場

新宿区の店舗賃料は、平均坪単価で3万4千円代となっています。安いところでは坪単価が1万円を切るところもあり、店舗によって大きく差が出るため、多くの選択肢の中から比較して選ぶとよいでしょう。新宿でもっとも多い賃料は100万以上で、全体の29%となっています。20万円未満が最も低く3.4%で、それ以外の価格帯はどれも15%前後となっており、全体的に賃料は高めです。

新宿区の店舗賃料相場はほぼ横ばいとなり、2014年頃から目立った変化がありません。


Written by 飲食店の居抜き物件なら!居抜き店舗ABC
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