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飲食店の売上アップのコツは? 売上の計算方法は?

飲食店の売上アップのコツは? 売上の計算方法は?

売上をアップするには?

「売上」は事業を経営するにあたって重要な数字です。どんな飲食店でも、一定以上の売上がないと運営できず倒産してしまいます。
では、売上をアップするにはどうすればいいのでしょうか?この記事では、売上の重要性に関して解説を交えながら、売上アップ方法の提案や実際の事例を紹介していきます。

飲食店の売上とは

売上とは、単純に「そのお店の活動でいくらの収入があったか」を指します。
飲食店の売上は、ほぼフードやドリンクの販売によってお客様からもらえるお金で成り立っています。
売上の中から、仕入れにかかるお金や店舗の家賃、水道光熱費や人件費、開業時に組んだローンなどの返済、個人経営の場合は経営者の生活費まで賄わなければなりません。

売上が少なければ上記の支払いができないので、売上の維持とアップは飲食店にとって死活問題です。
テレビコマーシャルを行うなど大規模な広報活動を行えば売上が伸びるかもしれませんが、そうなると今度はコストとのバランスが崩れてしまい、売上が上がっても純利益が減少するおそれがあります。何らかの売上アップ対策を行う場合は、支払ったコストに応じた売上アップが期待できるかというコストパフォーマンスを考えることが大切です。

売上内訳

売上を考えるときは、その内訳をしっかりと観察してください。
「今日の売上は◯◯円だった」とざっくり把握するのではなく、「売上の◯%が商品Aによるものだった」などを細かく見ていくのです。
これは、小売店に例えると、売れないものの仕入れを減らして売れているものの仕入れを増やすようなものです。飲食店でも同じような判断が必要になってきます。

売上の計算

小規模事業者持続化補助金

飲食店の売上は、以下のような式で計算と予測をすることができます。
・「1日の売上高」「客単価」×「席数」×「回転数」
客単価とは、お店に来たお客様が平均いくらお店に支払ったのかを表します。
・「客単価」=「売上」÷「1日に来店されたお客様の数」
席数とは、その店舗に設置されたお客様用の席の数です。
回転数とは、1日に何人のお客様がその席に座ったかを表します。
仮に客単価1,000円、席数10席、回転数3.5人の場合、1,000×10×3.5=35,000円が1日の売上です。毎月25日営業した場合、1ヶ月の売上は87万5,000円となります。
また、テーブル席がメインのお店であれば、4人がけの席に2人しかいないこともあります。このときは満席であっても全席が埋まっているわけではないので、「客席稼働率」を考えなければいけません。例えば4人掛けのテーブルが5つで全20席のお店の場合、満席でも各テーブルに2人、2人、4人、1人で計9人ということが多いのであれば、このお店の客席稼働率は以下のようになります。

・「客席稼働率」=「満席時の人数」(ここでは9人)÷総席数(20席)×100=45%
仮に客単価1,000円、席数20席、回転数3.5人、客席稼働率45%のお店であれば、1日の売上は1,000×20×3.5×0.45=31,500円となります。
客単価が少ない店でも回転数を上げれば売上を維持できますし、回転数が低いお店でも客単価が高いお店は一定の売上を期待できます。
自分の店の売上を上げるには、客単価を上げるのが近道なのか、それとも回転数の向上が良いのかを見極める必要があります。

■関連ページ:健全な飲食店経営のための原価率抑制のすすめ

利益の種類

収益とは、一般的には売上のことを指します。収益から経費を抜いたものを利益と言いますが、利益にも多くの種類があります。

売上総利益

売上から売上原価(仕入れ)を引いたものです。一般的に粗利と呼ばれます。

営業利益

売上総利益から、お店の運営にかかる経費を引いたものです。経費には人件費、家賃、保険料、水道光熱費、宣伝費、消耗品費などが該当します。

経常利益

営業利益に、本業以外で発生した利益を加え、本業外の経費を引いたものです。本業以外で発生した利益とは、金融機関への預金から発生する利息などです。本業外の経費とは、借入金の利息などが該当します。

税引前利益

経常利益に、突発的に発生した利益や損失を調整したものです。経営している飲食店が何らかの賞を受賞して得た賞金や、災害などによる店舗の損失があれば、これらを計算に加えます。

純利益

税引前利益から税金を引いたものです。

売上管理の方法

売上管理というと、毎日の売上を記録することだと勘違いしている人がいます。
実際の売上管理とは、記録した売上から「なぜ売上が落ちているのか」「何が原因なのか」を分析し、対策を立案し、行動に移すことです。

漫然と売上の数字だけ見ていては何もわかりません。何が売れていて何が売れていないのか、どの時間帯にお客さんが多いのか、どの年齢層や性別の人に何が売れたのか、お客様の平均滞在時間はどのくらいかなどを把握して分析する必要があります。これらを把握するためには、売上の数字以外に多くの情報を管理しておかなければなりません。売上を管理するためのパソコン用の支援ソフトも販売されているので、うまく活用してください。

管理しておいたデータを入力して分析すれば、適切な仕入れを行って仕入れコストを減らせますし、お客様の多い時にのみバイトのシフトを多めに入れてお客様が少ない時はバイトを減らすといった対策ができます。
また、長期的にデータを取っておけば、「以前は高齢者が多かったけれど、最近は若い女性が増えたから若い女性向けのメニューを増やそう」などの戦略が立てられます。
売上管理とは、こういった戦略作りに不可欠なものなのです。

来店したお客様ごとに、頼まれたメニュー、年齢層、性別、平均滞在時間、来店回数を管理するのは大変かもしれませんが、こういった売上管理を支援するパソコン上のツールやソフトもありますので、利用を検討してみてください。

売上を上げる方法

新規客の開拓

どんな常連客でも最初は新規客です。新しいお客様を増やすには以下のような方法があります。

公式サイトの開設

お店のサイトは、あったほうが情報の発信源になります。ブログやSNSであれば簡単に管理できます。新しく開始したメニューやサービスなどの情報をブログやSNSで発信するのも効果的です。店舗のメニューや扱う食品の豆知識をマンガして定期的にアップしている飲食店もあります。

SNSで拡散

例えばツイッターなどで「RTした画面を店頭で見せてくれたら割引」というサービスを行うと、SNS上で拡散されて来客数が増え、売上がアップすることがあります。

チラシやポスティングの活用

近隣のお客様へのアピールです。近くに住んでいる、もしくは働いている人はリピートしてくれる可能性があるので、近所へのアピールをするに越したことはありません。
店頭で使えるクーポンが付いたもの、または店頭でもらえるプレゼントを告知するものなどは効果が出やすいようです。

■関連ページ:飲食店へ集客するためにやっておきたい宣伝手法
■関連ページ:飲食店の広報・宣伝・PR、何をすればいい?

常連客の確保

飲食店では、始めてのお客様が再来店してくれる率は高くて40%とされています。しかし、2回来店された方が3回目に来てくれる確率は80%に跳ね上がるというデータがあります。つまり2回来店してもらうことが最初の目標です。それにはどのような方法があるのでしょうか?

ポイントカードの活用

リピーターを獲得するためによく使われるのがポイントカードです。
ポイントを一定数貯めたお客様にドリンク無料やトッピング追加などのサービスを用意しておくのが一般的な方法です。ポイントを貯めてサービスを受けたいと思う人間心理をくすぐり、リピーターを増やす効果があります。

メールやLINEの活用

リピートしてもらうにはお店を思い出してもらわなければなりません。メールやLINEを活用すればお店側からお客様にメッセージを伝えられます。お客様にお店のことを思い出してもらう手段としては効果的です。お店側からダイレクトにキャンペーン情報を流すことができれば「こんなキャンペーンがあるなら行ってみよう」というお客様が増えるかもしれず、リピートに繋がります。
近年はLINE用のQRコードを印刷してお客様の席に置いておき、スマホで読みこんで友達登録できるようにしておくお店も増えています。

メールについては、お店側にアドレスを教えたがらないお客様がいますが、例えば店舗にアンケート用紙と箱を設置し、「抽選で◯◯をプレゼント。当選者にはメールでご連絡」という方法を取れば、プレゼントが欲しくてアンケート用紙にメールアドレスを書いてくれる人が現れます。その際、「ご記入いただいたメールアドレスにお得な情報を配信してもよろしいですか?」などの項目を付け加え、同意しなかったお客様には配信しないようにしてください。

外観(看板など)の工夫

初めてのお店に入るのは誰でも不安なので、外から見てどのようなお店かをわかってもらう工夫が必要です。
どのようなメニューがあるのか、値段はいくらなのか、セールスポイントはどこにあるのかなどの情報を、外からでもわかるように大きな文字や絵、目立つ色などでアピールしてください。

また、貼り紙や立て看板にイラストを使ってみたり、オリジナリティのある形の立て看板を作ったりして、できるだけ人の印象に残りやすくしましょう。

レイアウトの工夫

お店のレイアウトも常連客獲得のために重要です。
カウンターしかないお店だと集団で行動しがちな主婦層を逃してしまいます。一方、カウンター席のみのお店は1人でも入りやすく、店側としても店主が直に丁寧な対応ができるなどのメリットがあります。

テーブル席があったとしても、テーブルが小さくて使いづらい、またはテーブルのせいで通路が狭いお店などは居心地が悪く、お客様のリピート率が落ちてしまいます。しかし、ガヤガヤとした雰囲気が売りの居酒屋などではお客様距離が近くなって盛り上がりやすくなるなどのメリットもあります。
お店のタイプから考えられるターゲット層をよく考えて、レイアウトを決めてください。

売上アップ事例紹介

スクールを開く

お店の休業日やお客様が少ない時間帯を利用して、「おいしいコーヒーの淹れ方講座」「美味しい紅茶の淹れ方講座」を開いた結果、近所の主婦層が集まって売上が伸びたという例があります。機材や食材はお店のものをそのまま使えるうえに、主婦からの受講料収入は純粋な利益になります。講座を数回に分けることで定期収入が発生する点もポイントです。「コーヒーの淹れ方を教えてくれるお店」として口コミが広がった結果、売上も伸びたようです。

変わったポイントカードを配布

ラーメン屋さんにおいて、珍しいポイントカードを配布してリピート客を増やした例があります。
通常のポイントカードは10~20箇所スタンプを押す欄がありますが、この店舗のポイントカードには3つしか欄がなく、しかも初めてもらうときには既に1つ押されているそうです。つまり、あと2回来店すればポイントが溜まって特典がもらえることになります。これによって「あと2回くらいならコンプリートしやすい」という心理を刺激できます。
さらに、スタンプを押したときに日付を記入し、1ヶ月以内に再来店したお客様にはトッピングの追加などのサービスを同時に行っていました。
結果的にリピート客が増え、売上がアップしたとのことです。

新メニューを作り、メディアにPRする

テレビ、新聞、雑誌などに掲載されると多くの方の目に止まり、ある日突然話題になることもありますが、今は特にWebやSNSなどで火が付くことでテレビや雑誌に取上げられる事例が多くみられます。まずは、話題になるような、インスタ映えするような、そんなメニューを作って発信すればチャンスが広がります。
以下はABC店舗で無料で行っている、メディアPRサービスで売上減少のピンチを乗り越えたお客様の実例です。

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Written by 飲食店の居抜き物件なら!居抜き店舗ABC
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