キュービクル

キュービクルは、店舗やオフィスビル、工場などの施設の敷地内に設置される金属製の箱で出来た受電設備です。発電所や変電所から電線を通して6,600ボルトの電気の供給を受け、キュービクル内で変電を行うことで電灯用100Vや動力用200Vの電源を確保することができる様になります。

主にそれが設置される場所は、敷地でも駐車場の脇であったり、ビルなどでは屋上に存在したりします。電気契約には一般家庭用や小規模事業所向けの「低圧受電契約」と50キロワット以上の電気を利用する大規模事業者向けの「高圧受電契約」の二つが存在します。

なかでもキュービクルを必要とされるのは、「高圧受電契約」をする場合であり、それを敷地内に備えて電灯用の100Vと動力用の200Vに変圧を行うことができます。その契約を行うことで、電力会社の設備を使用することがなくなるため、電気料金の削減に貢献することが可能です。

一方ではそれが設置された場合には定期的な保安点検を必要とし、供給にも問題がない状態を維持することが必要となります。
 

高圧受電契約を締結する上で必要となる設備

主に一般家庭では「低圧受電契約」を締結しているため、その場合は電力会社が管理する電柱上のトランスを通して電灯用100V、動力用200Vに変電されます。電柱上のトランスは、肉眼でも見ることができ、電柱上にグレーの色をしたバケツの様なものが乗っているのを見ることができますが、それに該当します。

一方、「高圧受電契約」においては、6,600Vをキュービクルという金属製の箱で出来た設備内で変圧を行う必要があります。「高圧受電契約」は50キロワット以上の電力を使用するケースで契約され、それにより電気代の削減に繋げることが可能です。
50キロワット以上の電力の使用は、オフィスビル・工場などの大規模の建物内での使用が多くなります。そのため必ずそれらの施設の敷地内にはキュービクルを備えているのが一般的です。

キュービクルを設置した場合、安全面などの理由から保安点検を行う必要があり、以前は国の指定した業者が多かったです。ところが最近は規制緩和の影響で民間企業も参入し、そこに委託することでコストの削減も実現できます。