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飲食デリバリーの置き配は安全?Uber Eatsの置き配を利用してみた。

飲食デリバリーの置き配は安全?Uber Eatsの置き配を利用してみた。

2019年中ごろより、大手通販サイトのAmazonが一部地域で「置き配」を開始したことが話題となりました。
置き配とは、利用客の在宅・不在に関わらず、玄関前や自転車のカゴなど、あらかじめ利用客が指定した場所に配達物を置くことで配達完了となるサービスです。
仕事や用事の都合で家を空けていても、再配達を申し込む手間が掛からないことから人気を集めました。

Amazonの置き配選択画面

2019年終盤には、日本郵便でも一部の地域・条件下で玄関前などの指定された場所へ配達するサービスを開始。
さらに、2020年3月には飲食のデリバリーにおいても、置き配の対応を開始するサービスが出現しました。

Uber Eatsの置き配を利用してみた

2020年3月中旬、大手飲食デリバリーサービス・Uber Eatsのアプリ上に「配達メモを追加できます」とのお知らせが掲載。
玄関やロビーなどの利用客が指定した場所に商品を置くことで、配達員と対面せずに受け取ることができるようになりました。

置き配メッセージ

これまでに行われていた荷物の置き配サービスとの明確な違いは、何より商品の性質と鮮度。
Amazonでは保存や持ち運びが可能な飲食物は置き配の対応が可能ですが、生ものは非対応。一方、Uber Eatsの場合は基本的に調理されたての温かい食事であり、保存がききません。

従来のAmazonや郵便では要冷蔵品・冷凍食品の発送など、鮮度に関わるものについては置き配の対象外となっていることからも、調理されたての食事における置き配については、安全性が気になるところです。

そこで、実際にUber Eatsの置き配を利用してみました。

注文時に玄関先への置き配を指定

2020年3月18日(水)の夜間に、置き配を指定する形での注文を実施。
配達時の注意事項や要望を記載する「配達メモ」に玄関先への置き配を依頼する旨を入力し、注文しました。

配達メモ

配達完了時は通知でお知らせ

初めて置き配を注文するうえで、気になる点としては配達完了が分かるかどうか
Uber Eatsのアプリには最新の到着予定時刻が表示され、配達員の動きもGPSで追うことができるため心配は要らないように思えます。
しかし、万が一注文したこと自体を忘れていた場合は、温かい食事を外に放置してしまうことが懸念されます。

実際に利用してみた結果、そのような心配は無用でした。
玄関前から微かに物音が聞こえた直後、スマートフォンに通知が届きました。

領収通知

扉を開けてみると、しっかりと指定場所に注文品が。

置き配結果

Uber Eatsのアプリには、チャットや通話による配達員との連絡機能が搭載されています。
万が一不測の事態が起きた場合は、そちらで連絡を取り合うとよいでしょう。

実際の置き配利用から感じたメリット

感染症の伝染・拡大リスクを軽減

Uber Eatsが置き配に関するバナーを掲載した2020年3月は、日本だけでなく世界各地で新型コロナウイルス感染症が拡大。
イベントの開催自粛や企業のテレワーク導入など、人同士の接触をできるだけ控える風潮が強まっています。

今回のように置き配での受け取りを選択することで、配達員と利用客の接触を避けることが可能に。
疫病の伝染や感染拡大を防ぐ効果も生じ、疫病の蔓延が懸念される状況下でも気兼ねなく外食を楽しむことができます。

受け渡しに対応する手間を省ける

置き配における一番の特徴は、対面での受け渡しがないこと。
受け渡しで対面するにあたり、到着時間に合わせて即座に対応できるように待機する必要がありますが、置き配の場合はそのような準備が不要です。

配達予定時間が迫るにつれ、通常であれば水回りの家事やお手洗いなどの「即座に手が離せなくなるようなこと」は我慢してしまいがちです。
しかし対面が不要となることで、そのようなことも気軽に行えるようになります。

また、赤の他人とやり取りをすることが苦手な方や、ラフな服装や“すっぴん”を人に見られることに抵抗がある方にとっても、気軽に出前を注文できる機会となります。

顔や家の中を見られない安心感

宅配に関する全てに言えることではありますが、配達員に届け先の住所・顔・名前を同時に知られることもリスクのひとつです。
もちろん、そのような情報を悪用することは犯罪ではありますが、いつ何が起こるか分からないことは確かです。
住所と顔を同時に知られないことからも、ストーキングやトラブル発生時の逆恨みを防ぐことができる点もメリット。
従来はそのようなリスクを危惧して出前の注文を控えていた層にとっても、安心して注文できるようになります。

また、家の中を見られないという安心感も大きく、プライバシーの保護という観点でもメリットは生じます。
世間的に顔を知られており、そのような面から居住場所を知られたくない芸能人・著名人にとっても嬉しいサービスかもしれません。

発生し得るリスクや注意点

長時間の放置による衛生面でのリスク

置き配が可能となったことを通知するアプリ内のニュースでは、即座に商品を引き取れるようにとの注意書きがあります。

注意書き

長時間家を空けることになる場合は、食品の痛みや異物・虫などが偶発的に混入するリスクが高まるため、置き配の利用は推奨できません。

盗難や悪戯を受ける可能性はゼロではない

置き配となる場合、指定の場所に置かれてから利用客が引き取るまでの間、たとえ数十秒間であっても、商品が家の外で“野ざらし”になってしまいます。
その間は誰の監視もない状態で商品が置かれていることから、盗難や悪戯の被害に遭う危険性は生じます。
Amazonや郵便の置き配にも言えることではありますが、置き配の利用に際してはリスクがあることを承知のうえで希望する必要があります。

配達先を間違われる可能性もゼロではない

配達先を間違われた際のリスクも考えられます。
以前、筆者自身も宅配先の誤りに直面したことがありました。

チャット画面

直接の受け渡しであったため、当時はすぐに配送先の誤りに気付きました。

しかし、置き配となる場合は長らく放置されたままとなるリスクが高くなります。
場合によっては誤った配達先の住人に食べられてしまうことや、破棄されてしまう可能性も。

筆者が誤配達に直面した際は、サポートセンターに問い合わせることで配達員への説明と誘導を行っていただき、解決することができました。
置き配希望時においても、何らかのトラブルが起きた場合は速やかにサポートセンターへ問い合わせるとよいでしょう。

現金決済の場合は置き配対応不可

Uber Eatsではアプリ上でキャッシュレス決済が可能なほか、現金での決済にも対応しています。
現金で決済する場合は配達員と支払いのやり取りをする必要があるため、当然のことながら置き配は不可能となります。
玄関先にお金を置くことは、過不足だけでなく盗難などのトラブルも十分にあり得るため、常識的な面においても許容されるものではありません。

【検証結果】リスクを承知し、早く引き取ることができるのであれば問題なし

実際の利用を通じて検証してみた結果、配達完了後にできるだけ早く商品を引き取ることができるのであれば問題ないと感じました。
しかしながら、やはり数秒・数十秒間であっても商品が家の外に置かれた状態になることは確かです。何かしらのリスクの発生を覚悟し、承知のうえで置き配を指定することは大前提となります。

トラブルを未然に防ぐためにも、利用規約や免責事項に目を通すことは必須です。

今後、飲食デリバリーの置き配は普及する?

実際の利用から考察すると、配達側・利用客側の双方に利便性があることから、飲食のデリバリーにおいても置き配が普及する可能性は高いように感じます。
もちろん盗難、悪戯、配達トラブルといったリスクも存在します。しかし、置き配の希望は任意であることからも、利用客側がリスクを承知のうえで希望するのであれば、有用性の高い選択肢となります。

配達側にも利便性あり

配達側としても、対面によるトラブルや疫病伝染のリスクを回避できます。
また、万が一配達先が不在であったとしても、再配達を行う手間も省けるというメリットもあります。

飲食店に生じるメリット

受け取り側や配達側だけでなく、デリバリーサービスを通じて商品を提供する飲食店にもメリットは生じます。

新型コロナウイルスによる売り上げ減少を食い止める策になり得る

新型コロナウイルス感染症により、飲食店利用客の急激な減少が社会問題となりました。
しかし、置き配でのデリバリーでは人同士の接触を避けながら外食を楽しむことができるため、疫病の伝染を防ぎたい利用客にとっては数少ない「安心して外食ができる手段」となります。
飲食店としては、社会の自粛ムードによる影響が叫ばれる中でも、売り上げの減少を少しでも食い止めるための有効な施策のひとつとなり得ます。

潜在的な客層の幅を広げる効果が見込める

疫病だけでなく、住所と顔を同時に知られるリスクや、家の中を見られることを懸念して出前の注文を控えていた人々にとっても安心して利用できる手段となることからも、飲食店としてはそのような層を獲得できる機会が生じます。
これまで店舗に来店したことがなかった人々に味や魅力を知ってもらえる機会となるため、来店・リピートする可能性のある“潜在的な客層”の母数を拡大する効果を見込むこともできます。

飲食業界全体で普及する可能性は秘められている

飲食店・配達員・利用客それぞれの利便性が広まっていくことで置き配の需要が高まれば、他のデリバリーサービスも追随して置き配への対応を検討しはじめることが見込まれます。
とはいえ、対面での引き渡しに比べるとリスクやトラブルの危険性はどうしても高くなることは明白。特に食品の痛みや腐敗が懸念される夏場の対策については気になるところではあります。
リスクやトラブルへの懸念はどうしても付きまといますが、対策次第では飲食業界でも置き配の普及が拡大する可能性は十分に秘められています。


Written by ABC店舗

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