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東京で飲食店開業するなら知っておきたいエリアと立地の基礎知識 ~下町・住宅街編~

東京で飲食店開業するなら知っておきたいエリアと立地の基礎知識 ~下町・住宅街編~

2020年初頭より新型コロナウイルス感染症が続く中でも、飲食店の出店需要が上昇している下町・住宅エリア。

地域に密着した飲食店は、住民にとって日常生活や日々のルーティーンの一部となっていることが多く、比較的外部環境の影響が少ないといえます。そのため、解約数から見ても、出店数から見ても、地域に密着した飲食店の数は一定数保たれている状況となっています。

今回は、下町・住宅街において飲食店を出店するメリット・デメリット、あわせて東京都内で下町・住宅街とされるエリアの情報について詳しく解説していきます。

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住宅街とは

住宅街とは、住宅が多くまる地域を指し、周辺地域には生活圏となる物販店や飲食店、商店街が形成されている場合が多い。

下町・住宅街に飲食店を出店するメリット・デメリット

メリット

常連客の掴みやすさ

住民にとって生活の一部となる可能性が高い下町・住宅街の飲食店は、早期の認知と日常的な利用を図りやすいといえます。
帰着地点として曜日に関係なく一定の通行量が保たれており、利用者にとっても移動の手間を気にせずに立ち寄ることができるためです。
ただし、立地や人口属性によって集客が左右されやすいので、「店舗が生活導線上にあるかどうか」「どんな人が多く暮らしているか(年齢・性別・世帯など)」をしっかりと把握することが大切です。

環境変化による人流の影響を受けにくい

オフィス街では企業のリモート化促進によって人口減少が生じていますが、居住者が中心となる下町・住宅街においては人流の影響を受けることはほとんどありません。
むしろ、在宅勤務への移行がこれまで穴となっていた昼間人口の増加へとつながり、テイクアウトやデリバリーを含めた飲食需要が上昇しました。

口コミが広まりやすい

下町・住宅街にある飲食店は、家族間ないし近隣同士のつながりにより口コミが広がりやすい傾向にあります。特に下町の人情味があふれる街であるほど、近所付きあいや住民同士の繋がりが密接であり情報の流通スピードが速いため、お店を認知してもらう際に大きなメリットです。
もちろん、マイナスな口コミやうわさも広がりやすいので、トラブルを起こさないよう注意を払う必要はあります。

仲間内での飲食需要

地域住民とのつながりが密接であれば、仲間内で食事をしに来る機会も多くなります。中には、「今日は友達を連れてきたよ!」と常連客が新規顧客を取り込んでくれることもあるでしょう。

デメリット

グループでの来店見込みが薄い

オフィス街や繫華街とは異なり、いちコミュニティが集まる場として利用されるケースは少ないため、お勤め帰りの宴会や友人同士の集まりなど大人数での来店する機会はあまり期待できないといえます。
幅広い客層を取り込もうとせず、地域密着型店舗として地域住民ないし個々人との関係性構築に努め、常連客をいかに多く掴むかがカギです。

人材確保のしにくさ

住宅街においては、顧客の集客だけでなく、従業員として働くスタッフの採用においても苦戦するケースが多く見られます。住宅街では人流がある程度固定されるため、スタッフの募集をかけても住民または近辺に通いつめる人に限定されてしまい、応募がこないことも少なくありません
人材不足は営業の継続可否にも関わることなので、小規模経営や家族経営、開業前の人材確保を検討し、無理のない範囲で営業することを念頭に置きましょう。

東京の下町・住宅街エリア情報

競合必至の人気エリア

三軒茶屋

住宅が密集するエリアでありながら、オシャレな街として人気が高く、芸能人もお忍びで足を運ぶ三軒茶屋。住みたい街ランキングにも度々ランクインするブランド力の高い住宅街。

【1日の平均乗降人員(2019年度)】
東急電鉄(田園都市線) 14万2028人

その他、東急電鉄(世田谷線):3万7089人(2020年度)

店舗賃料相場(2021年度)】:平均坪単価 27,834円
【飲食店舗数(2021年度 ※世田谷区)】:3,451店舗
【主要スポット】:キャロットタワー、世田谷公園、昭和女子大学
【飲食店の特色】:「カフェブームの火付け役」「パンの街」との呼び声も上がる程に、カフェやベーカリーが数多く存在。お昼のランチはもちろん、オシャレな居酒屋やダイニングバーも人気が高く、地域住民に限らず遠方からの顧客が連日絶えない。

三軒茶屋(世田谷区)の詳しい街情報はこちら ☜

北千住

下町情緒が漂う宿場町として栄えてきたが、再開発により駅前の大型商業施設や洗練された校舎の「東京電機大学」が建設され、新旧が入り混じる北千住。「穴場だと思う街」としても近年注目を集める住宅街。

【1日の平均乗降人員(2019年度)】
JR 22万1634人
東京メトロ(日比谷線) 29万2053人

その他、東武鉄道:33万4111人(2020年度)

店舗賃料相場(2021年度)】:平均坪単価 29,137円
【飲食店舗数(2021年度 ※足立区)】:2,432店舗
【主要スポット】:ルミネ、マルイ、宿場町通り、東京電機大学
【飲食店の特色】:駅前には昔ながらの大衆酒場から今どきのオシャレな居酒屋まで幅広い年齢層に刺さる飲み屋が勢揃い。商店街には昭和からつづくお店が多く立ち並ぶが、古民家をリノベーションしたカフェ食堂は女性人気が高く、昼間でも予約必至となる店舗が多い。

北千住(足立区)の詳しい街情報はこちら ☜

比較的賃料相場の低いエリア

荻窪

複数路線の利用が可能で都心へのアクセスが良好な上、生活利便性が高い荻窪。グルメや街歩きスポットも充実しており、老若男女問わず幅広い世代から支持を集める住宅街。

【1日の平均乗降人員(2019年度)】
JR 9万814人
東京メトロ 9万3426人

店舗賃料相場(2021年度)】:平均坪単価 22,074円
【飲食店舗数(2021年度 ※杉並区)】:2,780店舗
【主要スポット】:ルミネ、荻窪タウンセブン、荻窪銀座街、大田黒公園
【飲食店の特色】:「元祖ラーメン激戦区」と呼ばれる通り、長年営むラーメンの名店が多く軒を連ねる。立ち飲み屋やせんべろ居酒屋などリーズナブルな飲み屋も多く、地域住民が多く通い詰める。

荻窪(杉並区)の詳しい街情報はこちら ☜

亀有

人気漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の舞台として一躍有名となった昭和の下町、亀有。近年では駅前の再開発が進み、都会的な一面も持ち合わせている住宅街。

【1日の平均乗降人員(2019年度)】
JR 4万2901人

店舗賃料相場(2021年度)】:平均坪単価 15,212円
【飲食店舗数(2021年度 ※葛飾区)】:1,948店舗
【主要スポット】:アリオ亀有、香取神社、リリオパーク、亀有ゆうろーど
【飲食店の特色】:各所商店街を中心に数多くの個人店が軒を連ねており、馴染み深い料理からトレンドグルメまで多岐にわたり展開。昭和漂う大衆居酒屋には常連客が根強く、人気のテイクアウト専門店が多いのも特徴。

亀有(葛飾区)の詳しい街情報はこちら ☜

意外と知られていないABC店舗おすすめエリア

松陰神社前

世田谷区のほぼ中央に位置し、路面電車が走る小さな駅、松陰神社前。幕末の歴史と文化が息づく古い街並みが残るが、近年はオシャレなカフェやショップが続々と立ち並び、若者からもひそかに注目を集める住宅街。

【1日の平均乗降人員(2019年度)】
東急電鉄 2万924人

店舗賃料相場(2021年度)】:平均坪単価 16,090円
【飲食店舗数(2021年度 ※世田谷区)】:3,451店舗
【主要スポット】:松陰神社、松陰神社通り商店街、松陰PLAT
【飲食店の特色】:地域住民に長年親しまれているパン屋や惣菜店は不動の人気で、若者の食べ歩きスポットとしても利用されている。加えて、オシャレなカフェやベーカリー、コストパフォーマンスの高い飲食店が多く、比較的ランチ需要が高い。

松陰神社前(世田谷区)の詳しい街情報はこちら ☜

下町・住宅街の居抜き物件



Written by 飲食店の居抜き物件なら!居抜き店舗ABC
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