開業ブログ

【第69話】最近流行りのキッチンカー事業について

山田 耕路 さん

こんにちは、鶏のから騒ぎグループ代表のこー爺(じぃ)です。 相変わらず更新が遅くて申し訳ないです。

さて、表題のキッチンカー事業について書いてみようと思います。 起業予定の方でキッチンカー事業を検討されている方も多くいらっしゃると思うので。


こー爺{じぃ)もサラリーマン時代の務めていた時に3年程移動販売車業態の責任者として携わっていたことがあります。

 キッチンカー事業は何が良いかと聞かれた場合、”攻めの営業ができる”ということにつきます。

 攻めの営業とは、場所にとらわれること無く、より売れる環境に移動しながら商売を出来るという点です。お客様を待つのではなく、こちらからお客様が集まるところに向かうことが出来るのが便利なのです。

 ただ、良い事ばかりだけではないので、悪いことも赤裸々に書いていきますね。

 キッチンカー事業は移動販売車を作製した後、拠点地域の保健所で営業許可を取る必要があります。これが、まず第1の関門となります。

 区役所のお役人は真面目な方が多いので、クソ真面目な担当官に当たると十中八九申請が通りません。 やれ自走の時に自家発電が出来ないとか、区画扉が無いとか、給水や排水部分がどうのこうのと難癖をつけてきます。特に、東京都内だと中央区の審査はかなり厳しいです。

おすすめは比較的実車点検が緩い新宿区で、テクニックとしては16時半頃に受付に行くのが良いと思います。なぜなら職業柄役所の方は17時が定時であるゆえ、終業間際はごたつくのを避ける傾向にあるからです(笑)


なんとか保健所の許可が通ったら、第2関門へ。

これがまた難しい。 要となるのは、出店場所の確保です。

キッチンカーで思いつきやすいのが丸の内などランチ需要のある場所ですが、そういった場所はよく知られているだけに空きがなく、新規参入はかなり難しいでしょう。 そもそも、実績の無い個人事業主への場所貸しというのは、かなりハードルが高いんですよね…

「ネオ屋台村」など、移動販売車のチームに入ると出店場所は紹介してもらえますが、おおよそ売上の25%くらいの出店料が取られてしまいます。

 実のところ、こー爺(じぃ)がキッチンカーを運営していた時は主にパチンコ店への営業がメインでした。パチンコ店は毎月各種イベントを企画する為、定期的にネタを探しています。特に、地方は営業を取りやすくなっています。 加えて、夏季には花火大会やプロ野球の球場、コンサート会場、イベント会場など行政を通じたキッチンカーの出店が多く募集されます。こちらは規模が大きいので売上も見込めます。が、出店料や現地での打合せを細かくしておかないと大赤字になる場合もありますので要注意です。

 例として、こー爺(じぃ)も知人に勧められてAV〇X主催のコンサートイベント「〇-nation」に参加したことがあります。

予定では焼きそばをやりたかったのですが他の出店者に先取されたので、焼きそばトルティーヤとエビス生ビールで出店しました。材料としては、たしか生樽20樽と2000食を用意したと記憶しています。 会場が静岡県だったので店舗に納品してもらった食材を朝方積み込み、前日に出発して会場入り。あわせて規模がでかいだけにお店のスタッフも有志で募って、別部隊(5名)は当日朝方に向かってもらうことにしていました。

 前日、会場入りして現場監督に出店場所を指示してもらうと、まさかの1番端っこ。 メイン会場からは対極の場所で、200メートル以上離れています。 唯一トイレが近くにあったので、位置的には最悪でしたが、トイレ需要を狙ってなんとか集客を図りました。

 ただ、やはり赤字50万円という最悪の結果。 大規模イベントの怖さをここで思い知らされました。

その他大規模イベントでいうと、調布の花火大会にも参加したことがあります。

 区のホームページに毎年出店者が募集され、抽選で参加できるものなのですが、運よく参加権が当たり、当日朝から設営に向かいました。 しばらくして夕方前には辺りが混み始め、準備も早々に終わっていたので焼きそばをガンガン売り出します。

 そして夜19時を過ぎたあたりでしょうか。 混雑状況変わらず、移動販売車前は50m以上の行列で焼きそばをガンガン焼いていると、突然車両が真っ暗に。

 慌ててバッテリー用のガソリンを補充しようとするも、まさかの予備を持ってきてないことが判明! さあ、困った。

店頭には50mの列が絶えずお客様は並んでいます。

 苦渋の策で、小さな懐中電灯を上から照らし焼きそばを焼くことにすると、 並んでいるお客様が「花火が見やすい様に電気を消してくれたんだね♪」と(笑)

こちらは冷や汗をかきながら必死です!!

 焼きそばのソースが黒い為、暗がりの中でソースが絡まっているのかさっぱりわかりません。 もう悲劇というか喜劇ですね。

 結局3年ほどキッチンカーを稼働させましたが、赤字営業で旨味はありませんでした。大型2tトラックじゃなく、小型車だったら結果は違ったのかも知れませんが。


こうした経験も踏まえ、キッチンカー事業は実店舗での営業より初期投資が安く済むかも知れませんが、販売場所に大きく左右されるといえます。 採算が立つ場所をあらかじめ押さえられなければ、あまりおすすめできないのが正直なところです。

 他にも中食事業としてこー爺(じぃ)はデパートなどの催事出店も経験していますので、今度はそのあたりの事情を書きますね。


本日も最後までお読みいただきまして有難うございました!
次もなるべく間を開けないように書きます!
がんばりますので応援宜しくお願い致します!

また、飲食業コンサルタントも始めました。

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実際に飲食店舗を開業して継続運営しているこー爺(じぃ)の経験値を生の声でお伝え、支援しています。
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経営

山田 耕路さん

高校卒業1週間後、地元の北海道より役者になる為に上京。

大手劇団に所属するも、自分の目指す芝居と方向性が違う為、1年後に自分で小劇団を立ち上げ、約9年運営。

劇団運営中、知り合った別の劇団の嫁と結婚を機に飲食業の世界に就職。

自分の接客・料理でお客様が喜ばれる事が肌で感じられ、舞台のスポットライトとはまた違うやりがいを感じ、天職と思い20年以上勤務。

外食・中食・給食と様々な経験をして、残りの人生を「社会に飲食業で貢献する」仕事をしたいと独立を決意。

夢は「毎日オープンしているこども食堂」を開く事!

中板橋駅前にて、2020年4月20日に『焼鳥酒場 鶏のから騒ぎ』をオープン!

■食べログ:https://tabelog.com/tokyo/A1322/A132203/13246567/

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