繁華街・住宅街二つの顔を持つ赤坂
上質和牛赤身焼肉の専門店
数えきれないほどの飲食店で賑わう街・赤坂は、その名が示す通り、25以上の坂を持つ起伏に富んだ地形の上に発展している。低地には繁華街やオフィス街、高地には高級住宅街や神社仏閣と、同じエリアに二つの異なる顔が並存する。
今回伺った「赤身肉 じゃんか 赤坂」があるのも、赤坂二丁目のなだらかな丘の上。千代田線赤坂駅5B出口を出て、ゆるゆると坂を登っていくと、閑静なエリアの中に、地上40階超の高級タワーマンションが目に入る。その先を左に曲がると、白壁に木製ドアの組み合わせが明るい印象の店頭で、ポップな親子牛の置物が訪問者を迎えてくれる。
「じゃんか 赤坂」は、和牛焼肉を本生わさびで食すスタイルで有名な「吟味焼肉 じゃんか 道玄坂」の2号店で、2015年4月21日にオープンした。赤坂店では、よりハイクオリティな食を求める客層に対応し、道玄坂店のメニューから厳選して、上質な赤身肉に的を絞ったメニューを提案する。
看板メニューは、注文率90%に及ぶという「特選和牛赤身5点盛り合わせ」(3,200円)。亀の甲、らんぷ、とも三角、いちぼ、芯々等のなかなか目にすることのない希少部位を盛り合わせ、単品オーダーよりリーズナブルに食べ比べを楽しんでいただける。
お話を聞かせてくださったのは、料理長の吉原有介さん。数々の焼肉店で腕をふるってきた“焼肉のプロ”だ。吉原さんのこだわりは、肉を美しく、食べやすくするためのカットと盛り付け。和食経験もあることから、「まず目で楽しみ、次に舌で味わう。刺身と同じように、焼肉にもそんな楽しみ方があっていいんじゃないか」と、素材に愛を込めて丁寧に扱う。部位や食べる人によっても切り方を微妙に変えるという繊細さには、食の極みを追求する職人の魂が感じられる。