Before & After
前店舗からどのように生まれ変わったのか、実際の店舗写真を比較します。

外観

Before

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After

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店があるのは、通行人が多く行き交う通りから一本入った場所に位置するマンションの1階。袖看板もなく、一見、飲食店と分かりづらい店構えとしたのにはわけがある。

レビュー

「さかなや別邸」は北千住駅西口から徒歩5分、有名な「飲み屋横丁」を抜け、国道4号方面に曲がった先のマンション1階に構える海鮮をメインとした和食料理の店だ。経営者の株式会社オンズ代表取締役、関野隆文さんは、足立中央卸売市場の仲買人歴20年。2009年に北千住に海鮮料理店「市場食堂さかなや」をオープンし、迫力ある豪華な海鮮丼で大ブレイク。メディアにも取り上げられる大人気の行列店に育て上げた後、その姉妹店として、2016年7月15日、「さかなや別邸」を新たにオープンした。

増店の背景は、既存店の止まらぬ繁盛ぶり。金土はかなり先まで満席御礼状態が続いているため、予約を受けられない顧客の受け皿が必要だった。また、既存店は大衆的で賑やかな雰囲気のため、「美味しいけど、接待には使えない」という声も。椅子の席がカウンターしかなく、他は全て小上がりであることを敬遠する顧客も多かった。「そこで、そういう向こうのダメな要素を全部こっちでやろうと思って、正反対の雰囲気の店をつくったんです。好みによってどちらかの店を選べるから、顧客の全体規模は大きくなる」と関野さんはその狙いを説明する。

1号店との差別化を図るために、新店では接待・会食や記念日需要をねらい、料理・店舗デザインとも徹底的に高級路線にこだわった。「デザイナーさんに頼んだ時も、“とにかく入りづらい店にしてくれ”って言ったんです。看板も出さないストイックな感じの。あえて二重扉にして敷居を高い感じにして。酔っ払いがフラッと入るような店ではないが、好きな人は予約を取ってでも入ってくるという店にしたかった」。クリーンな空気にするため店内完全禁煙としたが、玄関すぐ左手に屋内喫煙室を設置。トイレも男女別に2室つくり、女子側はスペースを広めに取るなど、顧客のニーズをくみとった細やかな配慮が店内の至るところに透けてみえる。

店内もあえて客席数を減らし、21坪の面積に全24席(カウンター8席、テーブル4人掛け×2卓、個室8席)と余裕のある空間づくりに。まったくもって欲のない席構成だが、関野さんは、たとえ空席があっても繁忙時には入店をお断りすることがあるという。「スタッフの手が回らなくて十分なおもてなしが出来ないと、その時は売上があがっても、そのお客さんは二度と来てくれない。それなら、その時の売上は失っても、次に最上のサービスを提供して、2回、3回の来店に繋げていった方がいい」。目先の利にとらわれない関野さんの経営理念は、店内随所に掲げられた「朝三暮四」の額に、そして、この店の造り全体に反映されている。

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(写真右)白木の堂々たるカウンター。和食歴20年超の料理長の技を目の前で堪能できる。
(写真左)二重扉の間に玉砂利を敷きつめたユニークなデザイン。茶色の扉の奥に屋内喫煙室のスペースを取っている。カメラ側にはスタッフルームが設置されている。

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テーブル席は店内入って右側に2部屋用意。両室ともテーブルを合わせれば10名までの利用が可能である。
(写真右)入口側のオープン個室。3~4名のグループでゆっくり食事を楽しむ際に最適。
(写真左)奥側の完全個室。ドアで締め切りにすることができるので、接待・会食などのビジネスユースや、家族行事や記念日などのスペシャルな日の場として利用することができる。