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飲食店開業に資格は必要?ブランド力向上や飲食店経営に役立つオススメの資格一覧

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いつは自分の店を開きたい、とその夢に向かって努力している人も多いと思います。
開業する際にお店のコンセプトやメニュー等も勿論大事ですが、開業準備には他にも大切なことが沢山あります。
今回はその中でも「資格」について。
開業を目標の方に向けて、飲食店に必要な資格や持っていると役立つ資格をご紹介します。
飲食店経営に調理師免許は不要
飲食店を開く時に、多くの人が勘違いしているのが調理師免許の有無。
よく必須のものと思われがちですが、実は飲食店開業に調理免許は不要です。
必要な資格は「食品衛生責任者」です。
オーナー自身が取得するか、取得している人を雇用しなければなりません。
調理師免許は不要ではありますが、調理師法の第8条で設置をする努力が必要であることが明記されています。
“第八条の二 多数人に対して飲食物を調理して供与する施設又は営業で厚生労働省令の定めるものの設置者又は営業者は、当該施設又は営業における調理の業務を行わせるため、当該施設又は営業の施設ごとに、調理師を置くように努めなければならない。”
飲食店経営に役立つ資格
飲食関係の仕事は、調理師や食品衛生責任者の他にもたくさんあります。
ここでは必須ではありませんが、飲食店を開くにあたって経営に役立つオススメの資格をご紹介します。
このように飲食関係には多種多様な資格があります。持っているとお店の信用が得られ、評価なども高まりやすくなるでしょう。
次項から一つずつ詳しく解説していきます。
調理師
調理師は国家資格になります。
調理師と名乗ることが出来るのはこの資格の所有者だけです。
調理師免許を取得するためには、国が指定している調理師養成施設を卒業する方法と、実務経験を2年積んだ後、調理師試験を受けて合格する方法があります。
調理師は持っていると、飲食店開業に必須の食品衛生責任者の講習が免除されます。
さらにこの免許を持っていると、食品衛生、食材や調理方法の知識を持つ証明になるので、お客さまへ安心感を与えることができるでしょう。
ソムリエ
ソムリエは、レストランでお客さまの相談に乗り相手の気分に合わせたワインを提供する人のことをいいます。女性の場合はソムリエールと呼ばれます。
日本では国家資格ではありませんが、2つの団体がソムリエの資格試験を実施しています。
日本ソムリエ協会で資格を取得する場合は、20歳以上で通算3年以上のアルコール飲料に関する業務に従事している必要があります。
全日本ソムリエ連盟の場合は、アルコール飲料関係の従事経験は必要なく、20歳以上であれば受験が可能です。
ソムリエのワインの広く深い知識と経験、さらに接客スキルが質の高いサービスを提供することに繋がるでしょう。
高級レストランやワインバル、ビストロなどを開く場合、ソムリエは必須の資格と言えます。
【関連記事】
ワインを取り扱う飲食店にはソムリエを!メリットと資格の取得方法
ワインエキスパート
ワインエキスパートは、上で紹介した日本ソムリエ協会が行っている、ソムリエ資格試験の実技試験のみを省いたもの。
そのため、アルコール飲料関係の仕事に就いている必要はなく、20歳以上であれば誰でも試験が受けられるのが特徴です。
ワイン愛好家のための資格と言えますが、ワインへの知識がソムリエと同等かそれ以上という公的な証明になるため、発する言葉に説得力が増すでしょう。
試験は毎年8月に一次試験が行われ、9月か10月に二次試験があります。
難易度はソムリエと大差ないと言われているので、ご自身の状況に合わせて資格取得を目指してみても良いでしょう。
ビアテイスター
ビールの味わい方や味、品質、スタイルについて評価する人をビアテイスターと呼びます。
この資格の運営管理は日本地ビール協会が実施。
協会の講習会を受けた後に行われる認定試験に合格すると、ビアテイスターとして認定されます。
ビアテイスターがお店にいると、お客さまに合うビールを紹介したり、おいしいビールの飲み方を紹介できたり、お客さまとコミュニケーションをとる時に役立つでしょう。
有資格者であることで信憑性が増すため、信頼度も上がります。
唎酒師
唎酒師(ききさけし)の資格を持っていると、日本酒を含むお酒の知識や飲食の基礎知識を有していることの証明になります。そのほか、日本酒のテイスティング力や、相手に合わせた日本酒の提案できる能力などを身に付けていないと所得できません。
この資格を取得するためには、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)が行っている3つのプログラムのうちどれか一つを受講する必要があります。
日本酒のプロとしての力をお店で発揮すれば、日本酒の売り上げ増加に大きく役立ちます。
近年、日本酒は国内だけでなく世界からの耳目を集めているお酒なので、今後外国人のお客さまを獲得していくためにも活躍するでしょう。
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異業種から飲食の道へ 6人の先輩オーナーの軌跡からみる異業種開業の可能性
焼酎唎酒師・焼酎アドバイザー
焼酎唎酒師・焼酎アドバイザーも唎酒師と同じで日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)が運営管理を行っています。
お客さまのニーズを察知し、焼酎の楽しみ方を提案するプロフェッショナルが焼酎唎酒師・焼酎アドバイザーと言われています。
こちらも3つのプログラムのうちどれか一つ受講すると、資格を取得することができます。
焼酎は女性ファンが増加傾向にあり、今後もニーズが高まっていくため、焼酎唎酒師・焼酎アドバイザーを有する人がお店にいると、お客さまにより喜んでもらえるでしょう。
栄養士・管理栄養士
栄養士・管理栄養士はあらゆる年齢層の個人や集団に対して、食事や栄養面でのアドバイスをしたり、献立を立てたりと栄養状態の管理を行います。
健康を食と栄養からサポートするプロと言えるでしょう。
栄養士になるには、大学や短大、専門学校といった栄養士養成施設を卒業する必要があり、その施設を卒業と同時に資格を取得することができます。
一方、管理栄養士は栄養士養成施設を卒業し、国家試験に合格をすると取得できます。
栄養士・管理栄養士が飲食店にいると、栄養管理のできたメニューを提供することができ、健康志向のお客さまなどに安心感を与えることができるでしょう。
製菓衛生師
製菓衛生師というお菓子のプロと認定される国家資格があります。
この資格を取得するには、専門学校のような製菓衛生師養成施を卒業して、製菓衛生師試験に合格する必要があります。
他には菓子製造業に2年以上従事した後、製菓衛生師試験を受けて取得する方法も。
また、調理師の場合と同様にこの資格を持っていれば、飲食店開業時に必要となる「食品衛生責任者の資格」を申請だけで取得することが可能です。
安全にお菓子をつくることができる能力の証明になるので、洋菓子店などのお店には必須の資格と言えるでしょう。
パン製造技能士
パン製造技能士を持っていると、パンの種類や栄養、生地の発酵方法など、パンを作る上で欠かせない知識と技術を持っていることの証になります。
学科試験と実技試験に両方合格することで取得できる国家試験です。
パン製造技能士は特級・1級・2級があり、それぞれの級によって実務経験が何年必要かなど、受験資格が分かれます。
パンに対する正しい知識を身に付けている人でも、パンを売るお店を開くに無くてはならない資格と言えるでしょう。
惣菜管理士
一般社団法人日本惣菜協会が認定している総菜管理士は、総菜の質の向上と普及、食生活の豊かさを推進することを目的に制定されました。
資格は3級から1級までの3段階。
まず3級を受けるためには、総菜の製造や流通、販売などの業務に従事した経験を持っているか、大学や専門学校で食品・栄養などに関する部や科を修了または修了見込みであることが前提となります。
飲食店に総菜管理士がいると、食材製造や衛生面管理の上で大きなサポートになるでしょう。
フードコーディネーター
フードコーディネーターは食のスペシャリストとして活躍しています。
企業のレシピを作成したり、料理番組に出演したり、企業のアドバイザーになったりと、様々なところでその知識を発揮している方を目にしたことがあるでは?
日本フードコーディネーター協会が運営を行っている民間資格で、3級から1級まで分けられています。
学習に関しては、協会が認定する学校で科目を履修する、またはスクールや通信講座を利用するなどの勉強方法が一般的。
フードコーディネーターがいると、レシピの作成から食品開発まで、食を楽しむために食に関してあらゆる提案を行ってくれるでしょう。
ふぐ包丁士
世間的に知られているように、ふぐには猛毒が含まれているため、それを調理・提供するにはフグ包丁士の資格が必要となります。
試験は各都道府県の自治体がそれぞれに定めているため、試験の内容や調理の範囲などにも違いがあるのが特徴です。
そのため、資格取得を目指されている方は受講エリアの試験愛用などを確認しておくのがポイント。
また、ふぐ包丁士やふぐ処理師、ふぐ調理士など地域によって呼び方も違いがありますが、根本的な違いはありません。
ふぐ料理を提供するお店には必須の資格になるでしょう。
まとめ
調理に関わる資格をご紹介してきました。
どの資格もお客さまとコミュニケーションを取ることや、集客を増やすために役立つことが十分にあり得ます。
正しい知識を身に付けている人がいることは、それだけでお店への信頼が増し、お客さまに安心感を与えることができるでしょう。
自分のお店に効果的な資格取得者を置くことをぜひご検討ください。
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