インタビュー

コンセプトは “人助け” 国内初のスポーツブラ専門の路面店をオープン!

目次
購入率 97% ! お客様が確信を持てる買い物をお手伝い
リスクを負わないと後悔する 人に喜んでもらうために開業を決意
ほぼ 100% ネット集客 目的客だからこそ奥まった場所でも成立する
個人店だからこそできる! とにかく長く続けていくことが目標です

購入率 97% ! お客様が確信を持てる買い物をお手伝い

流行最先端の街、表参道・原宿エリアは、曜日・時間帯問わず国内外から多くの人が集まり常に賑わいを見せる。大通り沿いには超一流ブランドの旗艦店が立ち並び、1 本細い道に入ると人気アパレルショップや雑貨店、美容室、話題の飲食店など個性豊かなお店がひしめき合う。

このエリアに 2017 年 1 月にオープンした『SPOBRA 原宿店』は、明治神宮前駅から徒歩 4 分、原宿駅から徒歩 8 分、表参道駅から徒歩 9 分という駅近にありながらも路地裏の奥まった場所にひっそりと佇む。

商品は、スポーツブラのみ。国内でスポーツブラ専門の路面店はここだけだという。現在は日本のブランド1種類とイギリスのブランド2種類を取り扱っており、豊富なデザインとサイズの中から、お客様のサイズだけでなく、競技内容や着用時間、悩みなどを聞いて合うものを提案。試着してもらった上でお客様が「これがいい!」と確信が持てるよう丁寧にアドバイスする。来店客のなんと 97% が購入に至るというから驚きだ。すでにリピーターも多い。

オーナーの丹羽真理子さんに、開業に至った経緯や集客方法についてうかがった。 

リスクを負わないと後悔する 人に喜んでもらうために開業を決意

丹羽さんは神奈川県で生まれ、12 歳までは日本で育ったが、その後親の仕事の関係でアメリカへ引っ越し、21 年間アメリカで暮らした。アメリカで就職した後、日本にいる知り合いから仕事のオファーを受け帰国。フリーランスで広告関係の仕事を続けていたが、「何か新しいこともやってみたい。もしチャレンジするなら50歳くらいが最後」という思いもあったという。

丹羽さんがアメリカに住んでいた頃から、海外ではスポーツをする時に靴を履き替えるのと同じ感覚で、スポーツブラに着替えるのが当たり前だった。海外の下着メーカーやスポーツアパレルメーカーは、色々なサイズのスポーツブラを出しているが、日本人のバストサイズが平均的に小さいことや、日本でのスポーツブラの認知度や需要の低さから、日本にはあまり商品が入ってきていない。実際、日本では普通のブラでスポーツをしている人が多く、たとえ自分に合うスポーツブラを買いたくてもなかなか手に入らないのが現状だ。

「スポーツをする時は絶対にスポーツ専用のブラをした方がいいんです!スポーツブラは、バストの揺れが気になったり痛かったり形が崩れたりするのを防いでくれます。私自身、日本に来てから自分にぴったりのスポーツブラが手に入らなくて困っていました。私以外にも困っている人がいるのであれば、私が店を出すことで喜んでもらえるんじゃないかと思いました」

もともとフリーランスで働いていたため、独立することへの不安はなかったが、店を構えるということはやはり資金が必要になる。

「人生一度くらいそういうリスクを負わないと後悔すると思いました」

こうして丹羽さんは開業を決意し、49 歳で店を構えた。

ほぼ 100% ネット集客 目的客だからこそ奥まった場所でも成立する

物件探しはオープンの約7ヶ月前、2016 年 6 月頃から始めた。ネットで調べては自分の足を使って 15~16 軒見て回った。その中で気になったところを5~6軒内見し、現物件に決めた。最初から表参道エリアに絞ってはいたが、現物件とは少し離れた表参道ヒルズの裏側で探していたという。

「アパレルショップや雑貨店なども多いエリアなので、他のお店を見たついでに当店にも寄ってくれるといいかなと考えていたのです。でもよくよく調べてみると現物件の周辺にはスポーツ関係のショップが多く、この辺りが一番合っていると思いました」

決め手になったのは駅に近いこと、そして1 F だったこと。1F とはいえ通りには面しておらず奥まったところにあるため、道を歩いていても目には入りにくい。しかしその分家賃は抑えられたという。

「集客はほぼ 100% ネットなんです。たまたま通りかかって来てくださった方は1~2名くらい。だから奥まっていることは影響ありません。この場所は思っていた以上に交通アクセスが良く、最近は千葉や長野、静岡からもお客様が来てくださいます。実物を見て自分に合わせて買いたいという方ばかりです」

丹羽さんは当初ネットショップを考えていたが、「実店舗を持ってよかった」と話す。

「ちゃんと対面でフィッティングしてあげることでお客様の求めていることがわかるのです。直接お客様に接することで今後の商品展開などに役立つ情報も得られます。“人助け” をコンセプトにしているので、ネットではそれが実現できない。やっぱり実店舗って大事だなって思いますよ」

個人店だからこそできる! とにかく長く続けていくことが目標です

オープン時期については明確に決めていたわけではなかった。

「物件が見つかり、内装工事も終わり、商品がだいたい揃ったタイミングでひっそりとオープンしました。オープンしたばかりの頃はお客様といえば友人や知り合いばかりでしたが、徐々にネットで見つけてきてくださる方が増えました」

売上は 8 月までは順調に伸びてきたが、その後少し落ちたという。

「ホームページのページビューも増えてきているし、数ヶ月前にネットショップもオープンしてまだまだ少ないですが、オーダーも入るようになってきました。これから東京オリンピックもあるので、ニーズはないことはないんじゃないかと思っています。大手企業が参入していないということは、ニーズはそこまであるわけではないということ。だからこそ小さい規模なら、ちょうど良いのではないかと、トントンでやっていけるかなと思っています。今後の目標は、ベストフィットのスポーツブラが見つからず困っている女性たちの悩みを解決し続けながら、とにかく長く続けていくこと。今は 65 歳くらいまでは頑張りたいと思っています」

商品に絶対的な自信を持つ丹羽さんは、「今後は取り扱うブランドや商品の種類をもっと増やして、よりお客様にぴったりのスポーツブラをご紹介していきたい」と語った。

店舗情報【SPOBRA 原宿店】

この記事で紹介された人

丹羽 真理子さん

1967 年、神奈川県生まれ。親の仕事の関係で 12 歳から 21 年間アメリカで暮らす。アメリカで就職した後、帰国。フリーランスで広告関係の仕事に従事した後、『SPOBRA 原宿店』をオープン。

つい会いに行きたくなる下町の名店 元柔道家の店主が焼き上げる繊細な炭火焼鳥
日本酒好きが集う 旬の食材を活かしたコース一本の創作割烹
ABCテンポ情報局
居抜き開業ガイド
開業ノウハウ
おすすめの記事

街レポート

大田区|蒲田はどんな街?居抜きの物件で飲食店開業するための街情報

詳細を見る