開業者インタビュー

スーパーフードのイメージを変える!“特別”から“当たり前”に

山中 勇輝さん
スーパーフードのイメージを変える!“特別”から“当たり前”に

1年かけてようやく見つけた一軒家

国内屈指の繁華街で昼も夜も多くの人で賑わう六本木や、最先端の流行発信地として知られる表参道に隣接する港区西麻布。このエリアは東京の中心部にありながら住宅が立ち並ぶ落ち着いた雰囲気が魅力だ。知る人ぞ知る名店も多く、著名人や芸能人行きつけのお店もある。

そんな西麻布に2017年6月、新たに誕生したのが、スーパーフードに注目した『カフェ&ダイニングKITERU nishiazabu』だ。表参道駅から徒歩9分、広尾・六本木駅からは徒歩15分と、駅からのアクセスは決してよいとは言えない場所に佇む、古民家風の一軒家。お店には入口が1階と2階の2箇所にあるものの、入口に面した道路はどちらも狭い一方通行の道で人通りは少ない。なぜこの場所を選んだのだろうか。代表の山中勇輝さんにうかがった。

「最初は青山や中目黒で考えていたのですが、なかなか気に入る物件がなかったんです。1年くらい探してようやく見つけたのがこの物件。スーパーフードは体にいいだけでなく、世界で古くから食べられてきたものだから、古民家とリンクする部分もあるかなって。それに、10年くらい前にこの通りで食事をした時、すごく艶っぽくて大人な雰囲気を感じてワクワクしたんです。そのワクワク感を思い出し、ここでできたらすごく面白いなって思いました」

お客様は自分たちで呼ぶもの。あえて人通りの少ない場所で勝負する

以前はサービス系の会社で役員をしていたという山中さん。仕事が忙しく、5年間も友人や家族と夜ごはんを一緒に食べる時間が取れなかったという。退職後にようやく時間ができて熊本の実家に帰省したのだが、なんと着いて1時間後に熊本地震に遭い「このタイミングで何かしらあるのかな」と感じたと話す。

そこで、以前から抱いていた「人が集まる場所を作りたい」という思いと、帰省している時に感じた「家族や友人とごはんを食べる時間が一番大事」という思いから、まずは飲食店から始めようと決意。東京に戻り物件探しを始めた。一般的には交通量の多いビルの1階が人気だが、あえて真逆のこの物件に決めたのは山中さんのある考えがあったからだ。

「ビルの中に入ると自分たちが考えている世界観を出すのが難しいと思ったんです。だから一軒家で探していて、この物件は見た瞬間に気に入りました。また、これから組織として大きくなりたいという思いがあるので、人が通らない場所でも自分たちの店に来てもらえるよう努力して、それで来てもらえたらその理由がわかりやすいと思ったんです。お客様は自分たちで呼ぶもの。自分たちが何かしらの努力をしたことで成功したのだと分かると、僕もスタッフも組織としても成長していけると考えたんです」

「結局食べちゃうんだったら食べたいものに栄養を追加しちゃえばいい」

3年前まではスーパーフードを知らなかったという山中さんだが、知人からスーパーフードの資格を取るよう勧められ勉強したところ、その良さを知ったという。「スーパーフードは栄養価が高く、昔から世界各国で食べられてきたもの。なぜこんなにいいものが世の中に浸透しないのだろうと考えました」

さらに自身のダイエット経験から、「結局食べちゃうんだったら、これは良くないから食べないという考えはやめて、自分が好きなものに栄養を追加しちゃえばいいって思ったんです。食事の時間が楽しくなくなるのは嫌だなって」

そこで、あえてハンバーガーやパスタなど“いつもの”食べ物にスーパーフードを合わせた「スーパーバーガー」や「スーパーパスタ」、「スーパーカレー」などを開発。「いつもとはちょっと違うけどヘルシーになりすぎず、気軽に食べてもらいたい」という思いを込める。

「今は流行に敏感なモデルやセレブが食べる特別な物のようなイメージがついていますが、今スーパーフードを食べていない人たちに『スーパーフードって普通だよね』と思ってもらうことが目標なんです。5年後、10年後に僕みたいな30代40代の男性でも普通の感覚でスーパーフードを食べる時代が来たら、自分の組織としてちゃんとお仕事ができたのかなって思えると思うんです」

WEB上に架空の店舗が登場!? ファンと一緒に作る新しいお店

今後は「スーパーバーガー」「スーパーパスタ」「スーパーカレー」「スーパースムージー」など人気のあるカテゴリーの専門店を出して、このお店をアンテナショップのような位置づけにすることを考えているという。また、9月には「ルームス」という国内最大級のファッション展示会への出店も決まっている。

「ルームスのような大きいイベントで目の肥えた人たちに知ってもらえるよういろいろ仕掛けていきたいと考えているんです」

その仕掛けの1つとして、インターネット上に架空の店舗を作るという。「先にWEB上に場所もスタッフも決まっていないけどメニューはこんな感じでグッズも色々ある、みたいな架空のお店を作ろうと考えています。それを仮に1000人に面白いなって思ってもらえたら、実際にそのお店をオープンする時点で1000人のファンがいることになる。自分たちが仕掛けることで出店前に熱狂的なファンが集まり、実店舗を出店することができるというのが次の目標です」

次々と面白いアイディアが浮かぶ山中さん。今後の展開が楽しみだ。

(取材日:2018年5月17日)

 

KITERU nishiazabu

店舗情報:食べログInstagramFacebookページ

店舗情報


  • 住所: 東京都港区西麻布2-15-3
  • 電話: 03-6427-2339
  • 営業時間: ランチ12:00-17:00/ディナー18:00〜24:00(金・土曜のみ18:00〜翌4:00)
  • 業種: カフェ&ダイニング
  • 地域: 港区


Written by 飲食店の居抜き物件なら!居抜き店舗ABC
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この記事で紹介された人
山中 勇輝さん

Yamanaka JAPAN代表取締役。1983年、熊本県生まれ。横浜国立大学卒業後、サービス系企業の役員として勤務した後、株式会社Yamanaka JAPANを設立。2017年6月に「KITERU nishiazabu」をオープン。 もっと読む

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