レジスターのメリット・デメリット
オーソドックスなレジスターを開ける時のあの「がらがらがっちゃん」という音にはいかにも威勢のいい商売をしている心地よさが感じられるものです。レジスターの最大のメリットは何といっても価格が安いところにあります。普及モデルなら2万円台から市販されていますので、手持ちの開業資金があまりない人にはおすすめです。
難しい設定をする必要もなく、買ったらその日からすぐに使えるのもレジスターのメリットです。レジスターは数字を打ち込むボタン部分とお金が入っている「キャッシュドロワ」の部分、そしてレシート印刷ができる部分だけで構成されているシンプルなもので、長く営業を続けている個人営業のお店などで今でもよく見かけます。
レジスターのデメリットは金額の入力時にミスタイプをする可能性がある点です。ミスタイプなどの不正入力が何件かあると後で精算したときに売上げとレジ内のお金が合致しないといったトラブルが出てきてしまいます。
開業しようとする飲食店でレジ打ちを従業員に任せるつもりであれば、不正やミスのできないタブレットタイプなどを導入したほうが無難かもしれません。
また、レジスターはデータ分析を行う機能を持ち合わせていませんので、特定のお客さまがいくらのお金を何に使ったとか、どのメニューがいくつ売れたかなどといった分析は自分で別途行わなければならないデメリットがあります。
お客さまが1日に30組以下の小規模の飲食店であればレジスターでも役に立ちますが、「◯◯が何食売れたから✕✕を2キロ仕入れる必要がある」といったような判断はマニュアルで行う必要が出てきます。
視覚的な点からいえばレジスターにも捨てがたい魅力があります。アンティークで凝ったデザインのタイプもあるので、雰囲気を大切にしたい飲食店ならタブレットやPOSレジよりもレジスターのほうがいいかもしれません。