水を使う設備である以上「漏水」のトラブルは常につきまといます。また、速やかな対応を行わなければ、床に水が染み出しダメージとなってしまうことも考えられます。とりわけ水を日常的に使う飲食店では、店の稼働に関わる大きなトラブルが予想されるため、注意が必要です。
一方で、飲食店の経営や運営がはじめての場合、漏水に対して適切に対応できない方は少なくありません。こちらでは、漏水を放置した場合に考えられるトラブルや、漏水箇所の特定方法、優良業者の選び方や、多くの方が抱いている「火災保険で漏水は補償されるのか?」といった疑問について幅広くお話しておきます。知識がない状態で漏水にうまく対応することは困難です。飲食店に携わる方は、必要な知識として今回の内容を頭に入れておくとよいでしょう。
店舗の漏水、放置するとどうなる?
飲食店運営未経験の方にとって、はじめての漏水にうまく対応することは簡単なことではありません。そのため原因を特定できず、放置してしまうケースも多いようです。しかし、その後の飲食店経営を考えると、漏水の放置は決しておすすめできることではありません。
最も警戒しなければならないのは、他の店鋪に与える影響です。複数のテナントが集合している建物では、ひとつの店鋪の漏水が他のテナントの設備に悪影響をおよぼすおそれがあります。とりわけ、上のテナントで起きた漏水が、下のテナントの天井から起きる水漏れに発展することが多いようです。
他のテナントに迷惑をかけてしまうような事態は、当然ながら好ましくありません。それだけでなく、テナント間のトラブルに発展する可能性もあります。最悪の場合は営業が続けられなくなってしまう、また賠償金などの金銭問題へ発展してしまうことも考えられるでしょう。
そのため、もしも漏水が起きてしまった場合は、規模に関わらず、速やかに何らかの対応をとってください。「ちょっとした水漏れぐらい……」「うちは防水対策を実施しているはずだから……」という油断が、大きなトラブルを引き起こします。とりわけ飲食店経営を行う場合は、小さな漏水も軽視しない心構えが重要です。