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初動が肝心!飲食店舗で漏水が起きた時の対処法!

初動が肝心!飲食店舗で漏水が起きた時の対処法!

水を使う設備である以上「漏水」のトラブルは常につきまといます。また、速やかな対応を行わなければ、床に水が染み出しダメージとなってしまうことも考えられます。とりわけ水を日常的に使う飲食店では、店の稼働に関わる大きなトラブルが予想されるため、注意が必要です。

一方で、飲食店の経営や運営がはじめての場合、漏水に対して適切に対応できない方は少なくありません。こちらでは、漏水を放置した場合に考えられるトラブルや、漏水箇所の特定方法、優良業者の選び方や、多くの方が抱いている「火災保険で漏水は補償されるのか?」といった疑問について幅広くお話しておきます。知識がない状態で漏水にうまく対応することは困難です。飲食店に携わる方は、必要な知識として今回の内容を頭に入れておくとよいでしょう。

店舗の漏水、放置するとどうなる?

飲食店運営未経験の方にとって、はじめての漏水にうまく対応することは簡単なことではありません。そのため原因を特定できず、放置してしまうケースも多いようです。しかし、その後の飲食店経営を考えると、漏水の放置は決しておすすめできることではありません。

最も警戒しなければならないのは、他の店鋪に与える影響です。複数のテナントが集合している建物では、ひとつの店鋪の漏水が他のテナントの設備に悪影響をおよぼすおそれがあります。とりわけ、上のテナントで起きた漏水が、下のテナントの天井から起きる水漏れに発展することが多いようです。

他のテナントに迷惑をかけてしまうような事態は、当然ながら好ましくありません。それだけでなく、テナント間のトラブルに発展する可能性もあります。最悪の場合は営業が続けられなくなってしまう、また賠償金などの金銭問題へ発展してしまうことも考えられるでしょう。

そのため、もしも漏水が起きてしまった場合は、規模に関わらず、速やかに何らかの対応をとってください。「ちょっとした水漏れぐらい……」「うちは防水対策を実施しているはずだから……」という油断が、大きなトラブルを引き起こします。とりわけ飲食店経営を行う場合は、小さな漏水も軽視しない心構えが重要です。

漏水箇所を判断するポイント

漏水への対応では、最初に漏水箇所を特定する必要があります。漏水の箇所は店鋪に水を供給する「給水」と、下水道へと使用した水を排出するための「排水」に分けられます。以下に漏水箇所を判断するための、代表的なチェックポイントをご紹介します。

1. まず、水の出方をチェックする

もしも給水に漏水が生じている場合、水圧がかかり続けるため、水は常に出ている状態になります。一方、排水に漏水が起きている場合は、水の流れが不規則になります。
ただし例外もあります。上の階のテナントで起きた漏水を下の階で確認する場合、排水でも水が絶えず流れ続けることがあるので注意しましょう。この場合は、別の確認方法が必要になります。

2. 次に、水道メーターをチェックする

製氷機も含め、店鋪内にある蛇口をすべて閉め、水道メーターの挙動を確認してみましょう。
中央にある「コマ(あるいはパイロット)」が回転し続けている場合、漏水は給水管で起きていると判断できます。その場合、水道メーターのバルブを閉め、業者に給水管の修理を依頼しましょう。
反対に、コマが動いていない場合ですが、漏水は排水管で起きていると見てまず間違いありません。業者には、排水管の修理を速やかに依頼しましょう。

3. 防水面は大丈夫?

漏水の被害を拡大してしまうケースとして、防水面の劣化があります。飲食店では、厨房部分をつくるにあたって、通常、床面に防水工事というものをおこないます。この工事をすることによって、コンクリートの継ぎ目や裂け目などから、下に水が漏れないようにすることができるのですが、工事を行えば半永久的に防水を維持できるということではないため、経年とともに劣化していく防水面は、特に工事から10年以上経っている古い飲食店ほど注意が必要です。居抜き店舗を取得し営業している店舗は、前テナントから引き継いでいる分、リスクは高いといえるでしょう。

もしも防水が切れていた場合にかかる工事費用は数百万円。それに加えて、工事のため約1ヶ月弱ほど休業しなければならなくなります。収入がないうえに大きな出費となってしまうため躊躇してしまいがちですが、そのまま放っておいて被害が拡大するよりは、腹をくくって速やかに工事に踏み切る方が、最終的には出費を最小限におさえることができます。

漏水工事業者の選び方

水道局指定工事店を選ぶ

もし、漏水トラブルが起きてしまった場合、膨大な数の業者の中から、どの業者がふさわしいか判断するのは非常に難しいことです。ただ単に値段の安さのみで業者を選んでしまうと、手抜き工事をされたり、追加費用などといって、結果高くついてしまったりということも考えられます。まずはその業者が、安心して業務を依頼できる業者かを確認することが大切です。

わかりやすい判断基準としては、水道局指定工事店であるかどうかです。水道局指定工事店とは、各地域の水道局から許可をもらっている業者のことです。適正価格なのはもちろん、確かな技術に基づき施工してくれる優良業者が選ばれているので安心です。各自治体のホームページに一覧が掲載されていますが、もしもわからない場合は、所轄の水道局に電話で問い合わせてみましょう。

複数の業者に見積もりをとる

緊急を要する水漏れトラブルですので、いざ起きてしまったら、業者を選んでいる暇などないという場合も多いでしょう。しかしそんな状況につけこんで、法外な値段を請求してくる悪徳業者も存在するため、充分に気を付けなくてはいけません。できれば複数の業者に見積もり依頼をし、必要経費を把握したうえで最良の業者を選ぶことが大切です。当たり前ですが、修理費の事前説明をきちんとしてくれない業者には充分注意しましょう。

水漏れは、深夜、早朝に関わらず起こってしまうものです。そのため、365日、24時間対応で迅速にかけつけてくれる業者であることも大切になってきます。漏水トラブルに対応してくれる優良業者をまとめたサイトなどもあるため、それらを参考の上、もっともご自分の状況に適した業者を選ぶようにしましょう。

漏水事故の店舗の損害を、保険でカバーするために

保険選びは慎重に!

飲食店をオープンする際に、多くのオーナーさんは保険に加入すると思います。飲食店の保険には、損害保険、火災保険、事業総合保険、地震保険、店舗休業保険のように複数あり、それらを組み合わせた店舗総合保険や飲食店用総合保険などもあります。どの保険に入るかは、店舗のリスクを充分に考えたうえで決める必要がありますが、飲食店では頻繁に起こるトラブルの1つでである漏水による被害も、カバーしてくれる保険を選ぶようにすることが後々のリスクマネージメントにつながります。
大半の火災保険は漏水事故の損害にも適応できるようですが、補償していない保険会社やプランも一部存在します。加入する保険を選ぶ際は、漏水の対応状況についてもしっかりと確認しておきましょう。

保証対象を要チェック!

また、漏水事故の補償対象についても確認が必要です。一般的に補償対象となるのは、水道管・排水管、温水管など、建物の給排水設備に起きた不測の事故であり、設備の経年劣化が原因となって起きた事故などは補償されないケースがあります。さらに、シンクなどは建物の給排水設備ではなく店鋪側の設備に該当するため、こちらのトラブルも一般的には補償の対象外です。

そして「漏水」と「水災」の混同にも注意してください。「水災」は洪水や、土砂崩れといった水に関連する災害を意味します。そのため、「水災」が補償されるからといって、漏水のトラブルが補償対象になるわけではありません。これらを混同してしまうがために誤解が生じる事態が後を絶ちません。漏水のトラブルを想定している場合は、火災保険の補償内容についてよく確認しておくようにしましょう。

まとめ

飲食店である以上、漏水のトラブルはどの店鋪にも起こり得ます。さらに、他のテナントに迷惑をかけてしまう可能性もあるため、放置は禁物です。適切な初動を心がければ、被害を最小限に食い止めることができます。重要なのは、まず漏水の発生箇所を明確にし、専門業者に修理を依頼することです。また、漏水の損害をカバーする保険を選んでおけば、被害額が大きくなってしまった場合も安心でしょう。くれぐれも補償内容をしっかりと確認したうえで保険に加入するようにしてください。

 


Written by 飲食店の居抜き物件なら!居抜き店舗ABC
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