乃木坂（港区）で居抜きで飲食店を開業するための街情報

赤坂や青山、六本木などの境目に位置する乃木坂。
乃木坂は都心各所へのアクセスが良く、ショッピングに便利な場所です。
昔はひとけのない地域でしたが、六本木の開発や国立新美術館の開業などによりにぎわいをみせています。
今回は乃木坂の歴史やアクセス面、その他観光スポットなどをご紹介します。

洗練された空気を持つ、都会の中心部

乃木坂は山手線で囲まれたエリアのほぼ中心部にあり、都心各所へのアクセスは抜群です。六本木・赤坂・青山・表参道などへは徒歩でも行けます。
乃木坂駅に乗り入れているのは東京メトロ千代田線です。

渋谷駅へは電車で4分、東京駅や新宿駅へは約10分で到着します。新幹線が通り、空港へのアクセスも良い品川駅には20分もせずに着きます。出張の多い方や旅行好きの方にはうれしい距離です。
池袋へは約14分、上野へは20分弱と、都内主要駅の多くに20分以下で着くのが乃木坂エリアの強みといえます。
また、乃木坂駅は神奈川県方面へのアクセスも良好です。川崎駅へは約25分、横浜駅へは約35分で到着します。

乃木坂駅周辺は高級住宅が多く、大きな公園がいくつかあります。そのため街全体から落ち着いた雰囲気が感じられます。
表参道・青山・六本木が近いので、流行の最先端の商品がすぐに手に入るのも魅力的です。家賃は高めですが、ファッションやスイーツへの情報感度の高い方が住むのにぴったりの街といえます。

「幽霊坂」から「乃木坂」へ

乃木坂とは、その名の通り港区に存在する坂道の名前です。赤坂八丁目と九丁目を区切る線上にあり、乃木神社前から六本木方面へ続いています。
L字に折れ曲がっているのが特徴で、かつては「幽霊坂」や「行合坂」、「雪崩坂」、「膝折坂」などと呼ばれていました。

実は、幽霊坂という名の坂はここ以外にも多数存在します。江戸時代、周囲が暗くひとけのない坂道は「幽霊坂」と名付けられるのが定番だったためです。都内では千代田区・北区・新宿区・文京区などさまざまな場所に幽霊坂があったそうです。江戸時代の乃木坂は草木が生い茂って薄暗い場所だったので、幽霊坂と呼ばれていたそうです。

乃木坂の名前の由来には、大日本帝国陸軍の大将であった乃木希典が関係しています。
明治時代、乃木坂近辺は帝国軍関連施設や軍人たちの住居がいくつも存在していました。
乃木希典大将もこの地域に移り住み、1912年に殉死するまで暮らしたそうです。乃木希典は軍人であると同時に優れた教育者としての功績もありました。

当時の赤坂区議会は学習院の院長でもあった乃木将軍を追悼し、屋敷近くの坂に「乃木」の名を残すことを決めたそうです。こうして幽霊坂は乃木坂となり、これに伴い周辺一帯も乃木坂と呼ばれるようになります。
ただし、乃木坂は実際に地名として存在するわけではなく、あくまで通称として使われています。
現在の南青山一丁目・赤坂八丁目・赤坂九丁目・六本木七丁目あたりが乃木坂と呼ばれる地域です。

乃木将軍ゆかりの「乃木神社」と「乃木公園」

乃木希典邸の跡地は、現在「乃木公園」となっています。乃木坂駅から出てすぐの場所にあり、都心にいながら豊かな緑を楽しめます。
屋敷跡地が公園となったのは、教育者でもあった乃木将軍の意向によるものです。現在は港区の管轄で管理されています。公園内には乃木将軍の邸宅がそのまま残されており、年に3回だけ内部を見学できるそうです。

乃木公園の隣には「乃木神社」があり、祀られているのは乃木希典その人です。文武両道の神となった乃木将軍のご利益を授かりに、第二次世界大戦中は多くの軍人が訪れました。
現在は学問の神としての側面が強くフィーチャーされており、入試を控えた受験生に人気です。
神社の宝物殿には乃木将軍ゆかりの品が展示してあり、遺言や勲章、将軍の筆による漢詩、自刃の際に使われた刀などがみられるそうです。

国立新美術館

乃木坂を語る上で欠かせないのが「国立新美術館」でしょう。
この美術館は2007年にオープンした、日本で五つめの国立美術館です。乃木坂駅とは通路でつながっており、雨の日も濡れることなくミュージアムに入れます。
2016年の来館者数はおよそ260万人で、日本のミュージアムでは動員数1位を獲得しました。世界各国の美術館・博物館を合わせた中でも20位にランクインしています。

国立新美術館はガラス張りの開放感あるつくりです。
緑の多い乃木坂の特性を活かし、「森の中の美術館」というテーマをかかげています。敷地面積は約30，000ｍ2、延床面積は約30，000ｍ2で、こちらも日本の美術館でトップとなっています。
また、国立新美術館は日本の国立美術館の中で唯一収蔵品を持たない施設です。そのため、常にいくつかの企画展を開催しています。館内には12の展示室があり、それぞれの展覧会ごとに入場料を支払う仕組みです。

乃木坂の近隣には「森美術館」や「サントリー美術館」、「21_21 DESIGN SIGHT」などさまざまなミュージアムが集まっています。
美術館で上質なアートに触れたあと、ショッピングや食事を楽しむ方も多いようです。

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