インタビュー
居抜き開業を成功させたオーナーに、成功の秘訣や開店までの裏話などを伺います。

地元人に愛される 本格的な家庭料理

 東京・新高円寺にある沖縄家庭料理店「うーまくー」。青梅街道に面した黄色の看板がわかりやすいこの店。人気のメニューはソーキそば・沖縄そば。出汁が体に染み渡る、優しい味のそばは、地元にも遠方にもファンがいる。

 店長は沖縄出身・糸数 伸一さん。会社員を経て、沖縄に関する仕事がしたいと考えた糸数さんは、都内の某有名沖縄そば店にて3年間修業し店長を務めた。そこから独立。新高円寺にて「うーまくー」を開店した。

 「うーまくー」とは、沖縄の方言で「やんちゃ坊主」「おてんば娘」という意味。子供の頃に誰もが言われたことのある、褒め言葉ではないが少し笑いと元気がもらえる言葉だ。そんな「うーまくー」も今年で既に4年目。始めた当初は認知されるのに時間が掛ったが、本格的な沖縄料理が味わえる店として、多くのリピーターを生み出している。

家族・友人と一緒に 一から作り上げた店

 糸数さんが店づくりでこだわった部分は、「開放感」。スケルトン状態だった店舗を、大工をしている弟さんと改造した。床を貼るところから、看板まで、外・内装デザインに渡って全て手作りだ。店の看板はバイクショップを営む友人がサーフボードに店名を入れ作ったもの。多くの人々が力を合わせて「うーまくー」を作り上げた。糸数さんが大切にしたコンセプト「開放感」は見事表現されている。ドアを開けると天井が高く、外からは想像できないような開放感に溢れ、見晴らしの良い店内が一望できる。テーブル席の配置も、店内前方は壁際に沿わせて配置しているため、通路がとても広い。奥に進むと、空間を区切る簾が上から垂れ、団体にも対応可能なテーブル席が広がる。沖縄をイメージしたインテリアや雑貨は、自分でセレクトしたもので、いつでもあたたかく向かいいれてくれるようなアットホームな雰囲気が漂う。

 「居酒屋式の沖縄料理店はよく見ますが、この店には、どの世代の人にも来てほしいんです。なので価格設定もそうですが、居酒屋ではなく“食堂”という設定にしました。」リーズナブルな価格で入りやすく、どこか家庭的な雰囲気が、多くの人を虜にしているのではないだろうか。

店と客以上のつながりを感じる みんなの食堂

 店を続けていて、嬉しかったこと。それは地域のお客様が、店と一緒に成長していくのを見れることだという。「初めて来たときは抱っこされていた子が、久しぶりに来た時にはもう話しができるようになってるんですよ。そういうの見ると店と一緒に成長しているのが嬉しいですね。」

 認知されるまで時間がかかったが、その間に糸数さんが変わらず大事にしてきたことがある。それは、お客様一人一人を大切にすること。当たり前のことだと思うかもしれないが、自分は10点のサービスをしているつもりでも、相手には5点の場合もある。どんな状況でも、お客様に対する姿勢が独りよがりなものではないのだ。そのおかげか、「うーまくー」の口コミにはスタッフの対応の良さに関する言葉が目立った。多くの人々と店を作り上げ、多くの人々が店を広めてゆく。「うーまくー」は人と人のつながりを感じるあたたかい店だった。
(取材日:2016年2月3日)

糸数 伸一さん
今年で4年目の新高円寺「うーまくー」オーナー。誰でも気軽に立ち寄れる地元「沖縄の食堂」のような店がコンセプト。自慢の沖縄そばは沖縄で食べられている普通麺(うちーなんちゅにはたまらない)と本土の人間にも食べやすい生麺を用意している。沖縄の【文化】と【食】をたくさんの人に感じてもらいたいという糸数さんのこだわりが見える。

うーまくー
住所:杉並区梅里1-13-11
TEL:非公開
営業時間:11:30~23:00
定休日:月曜日
店舗情報:食べログ