開業者インタビュー

もつ鍋と馬肉の二大看板で拡大する「もつ真路」 FC1号店の上野アメ横店は1日1.7回転を記録する人気ぶり!

島田 健一さん
もつ鍋と馬肉の二大看板で拡大する「もつ真路」 FC1号店の上野アメ横店は1日1.7回転を記録する人気ぶり!

馬肉という尖った業態で
上野で市場をつくりたい

精肉卸問屋直営を謳い、もつ鍋と馬肉の二大看板を打ち出す居酒屋「もつ真路」は、株式会社西頭(東京都新宿区、代表猪谷幸祐氏)がフランチャイズ(FC)展開するブランドだ。同ブランドは“肉卸問屋”を打ち出すことで、“肉酒場”のイメージを訴求。季節性に左右されない業態としてFCジーから支持を集め、2017年3月末現在FC含め18店を展開、2017年6月には新たに3店舗のオープンを控える急成長中のブランドだ。

「もつ鍋は冬場のイメージが強いですが、馬肉を扱うことで夏場は馬肉を目指していらっしゃる方も多い。また夏はもつ鍋に変わる馬のしゃぶしゃぶが、集客の柱となっていますね」と評するのは、「もつ真路 上野アメ横店(以下、アメ横店)」店長の島田 健一さん。

上野アメ横店は、有限会社アンデスが2015年にFC加盟。同店は2014年に本部直営店としてオープンしたが、翌年にはFC店へと切り替えた。当時6店を直営展開していた「もつ真路」に着目した理由を、有限会社アンデス代表取締役の的場 尚社長は、次のように話す。「馬肉という尖った業態が『もつ真路』の魅力だと感じました。当時、馬肉を一部メニューで提供する居酒屋は多かったですが、馬肉専門店となると2〜3軒しかないブルーオーシャンだった。そのため馬肉専門店としてブランディングすることで、上野での市場をつくれると感じたのです」。

裏通りながら駅近の一等地
ネット集客5割を実現するブランド力

FCジーである有限会社アンデスは、元々東京・新小岩の「あんですMATOBA 新小岩店」で創業。的場社長の実家がパン屋であったため、代替わりの際に自社業態を立ち上げた。その後、事業拡大に伴いフードサービス事業にも着手。現在は「モスバーガー」のFC1店と、「もつ真路」のFC2店を運営している。

上野アメ横店はFC本部から経営権を移しての営業のため、店舗はそのまま活用。客席は1階と2階にあり、1階の壁面には九州の雰囲気を打ち出す祭りの写真を掲出する。広々とした2階席は大小宴会にも対応。グループ客がメインだが、1人客がふらりと来店することも少なくない。

「上野アメ横店は『もつ真路』のFC1号店です。FC加盟にあたっては上野と大泉学園、市ヶ谷から店舗を選ぶことができましたが、最終的に上野を選びました。その決め手は、裏通りながら駅近の一等地であることでした」と的場社長。
立地は、東京メトロ銀座線「上野広小路駅」と都営大江戸線「上野御徒町駅」より徒歩1分、JR「御徒町駅」からも徒歩2分の一等地。さらに35坪の広さながら、周辺の家賃相場よりも割安で借りられたことは大きかったという。表通りから小路を入ったところにあるため視認性は低くフリー客は少ないものの、インターネットからの予約来店客を約5割吸収。その点においても、もつ鍋や馬肉といった専門業態が集客のフックとなっていることは間違いない。

もつ鍋×馬刺し×馬しゃぶ
脇を固める酒場メニューも勢揃い

メニューの柱であるもつ鍋は、博多名物の白味噌仕立て。鮮度が高い高品質の牛もつを使用し、スープは店内で仕上げる。冬場は圧倒的なオーダー数を獲得し、もつ鍋目当てに来店するほどリピーターも多い。

馬肉は、本部グループ企業の折戸商会から仕入れる。折戸商会ではカナダから馬肉を直接輸入し、自社工場で加工・生産。そのため新鮮で安定的な馬肉の供給を可能にしている。こうした馬肉メニューは数量限定の「馬レバ刺」をはじめ、「上赤身刺」「コウネ刺」「フタエゴ刺」など全10品を用意。さらに他店ではあまりみかけない「馬しゃぶ」を通年提供し、人気を集めている。「馬しゃぶは予想以上においしくヘルシーなため、女性にも人気です」(島田さん)。

それ以外は珍味やサラダ、焼物・揚げ物など定番の居酒屋メニューで固める。仕上げにバーナーで炙る「馬肉の薄霜炙り寿司ぶっかけポン酢」や、馬肉を100g使用する「でかかぁ!とろ馬つくね」など、馬肉専門店ならではの料理のほか、「佐世保名物200gのレモンステーキ」、「阿蘇直送の生乳でつくったふわふわゴマ豆腐」など、九州由来の料理もラインアップし郷土色も加えている。

店の個性+人の個性で
多くの常連客を獲得

「FCに切り替えた後の売上げは右肩上がりです」と的場社長。特に冬場は予約を断ることも増えており、年を通すと35坪40席の規模で平均1.7回転はする繁盛ぶりだ。
主客層は40〜50代の近隣会社員だが、宴会コースは飲み放題付き4000円〜揃えることで、学生や20代前半の若者グループもキャッチしている。

また数多くの常連客を確保するのも上野アメ横店の特徴。それには島田さんの自然体で接するキャラクターが影響している。「僕は、毎日通う酒場にいる親父のような存在です」と笑う島田さん。島田さんに会いに、定期的に訪れる常連客はおよそ70人。ブランドの個性に加え、島田さんをはじめとするスタッフの個性が、多くのファンを惹き付けているようだ。
(取材日:2017年3月16日)


Written by 飲食店の居抜き物件なら!居抜き店舗ABC
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この記事で紹介された人
島田 健一さん

高校卒業後、飲食店や建築業などでアルバイトをする。2012年、有限会社アンデスに入社。FC加盟店である「モスバーガー 東大島店」の店長を経て現職。自身曰く「昭和の酒場の親父」のような接客スタイルで、約70人もの常連客が島田さんについている。 もっと読む

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