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インバウンド需要が高騰中。訪日観光客の取り込みを考える際に大切なこと②・・・禁忌食物

インバウンド需要が高騰中。訪日観光客の取り込みを考える際に大切なこと②・・・禁忌食物

前回の記事もご覧ください

グローバル化や政府の観光政策が活性化するにつれて増加する訪日外国人観光客。飲食店にとっては、新たな客層を獲得できるチャンスと捉えることができます。
前回の記事では、飲食店が訪日外国人観光客を呼び込む際に大切なこととして、言語的観点から外国語メニューを作成する際の注意点を考察しました。

◇インバウンド需要が高騰中。訪日観光客の取り込みを考える際に大切なこと①・・・外国語メニュー

①を読む

今回は文化や宗教の観点より、「禁忌食物」について考察します。

世界は広いだけに食文化が多様

2019年時点で、国連に加盟している国だけでも193ヶ国が存在します。これ以外にも非加盟の国や地域もあることから、地球上には数多くの国があり、文化も多種多様です。
文化の中で、人々が生きるために特に重要な要素のひとつが「食文化」。食文化もまた、この地球上で数えきれないほど多種多様です。

宗教や生まれ育った地域によって食文化も人それぞれ。近年、日本を訪れる外国人観光客は爆発的に増加していますが、その分だけ様々な食文化の人々が流入してきていることになります。

禁忌食物がある文化も

禁忌食物とは、宗教や信仰・信仰によって摂食が禁じられている食物のことです。

例を挙げると、ベジタリアンやヴィーガンなどの菜食主義者は動物性食物の摂食を避けて食生活を営んでいることは有名です。
また、いくつかの宗教は豚の摂食を禁じていたりと、宗教的に食べることができない食物がある人々も存在します。

禁忌食物に関する飲食店でのトラブル

観光客はキッチン付きのホテルやコテージなどに宿泊しない限り、基本的に滞在先での食事はすべて外食です。
信念・信仰の強い人々は、異文化圏での食事の際には禁忌食物について特に注意を払うはずですが、知らず知らずのうちに摂食してしまったというトラブルも発生しないわけではありません。

調味料に動物性エキスが…

ベジタリアンメニューやヴィーガンメニューを謳ったラインナップのある飲食店で起きる可能性が特段高いトラブルは、調味料への動物性エキスの混入です。
動物性食材不使用のメニューとして提供しているにも関わらず、出汁や調味料として使用する細粒に豚などのエキスが使用されていた場合、動物性食材や豚の摂食を禁じている人々にとってはたとえ知らずに口にしてしまったとしても、禁忌を破ってしまうことになります。
たとえ“肉”や“身”を使用していなかったとしても、調味料や脂(牛脂・豚脂)に動物性食材が使われていれば、摂食を禁じられている文化を持つ人々にとってはNGとなります。
インバウンド需要に比例し、文化や宗教に厳格な思想を持った観光客が来日する割合も高まっていることから、ベジタリアン・ヴィーガンメニューやハラール対応メニューを謳って展開する際は細心の注意を払う必要があります。

デザートで食べたゼリーに豚の成分が…

ゼラチンも意外と見落としがちなポイントです。
ゼラチンには基本的に豚や牛の皮・骨などから抽出したコラーゲンが使用されています。
こちらも禁忌に該当する場合があるため、ベジタリアン・ヴィーガンへの対応やハラール対応を謳ったメニューを展開する際には特にデザート等で注意しなければなりません。

液体を固める材料としては紅藻類を原料とした寒天や、海藻や豆の種子からの抽出物が原料のアガーもあるため、禁忌に対応するメニューの導入を考えている場合は、このような材料の使用も選択肢の一つとなります。

異文化への対応を宣言する場合は調査が肝心!

様々な文化や宗教間を持つ人々が来日している昨今。
飲食店が彼らへのおもてなしを企画する際は、安心して食事をしてもらうためにも、禁忌食材についてしっかりと調査したうえでメニューを展開することが大切です。

本格的に特定の食文化に対応したメニューの開発に着手するのであれば、ベジタリアン・ヴィーガン認証マークやハラール認証の取得も視野に入れてみることも有効な手段です。
認証を取得することで信頼できる店舗である証となり、集客の拡大にもつながります。


Written by 飲食店の居抜き物件なら!居抜き店舗ABC
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