円滑な店舗運営の秘訣とは?
超繁盛チェーン店長に訊く現場発のマネジメントノウハウ
ローストビーフ丼とアメリカンビーフで爆発的人気を呼んでいる神戸発の「Red Rock(レッドロック)」。インタビュー【前編】では経営者である増田昭社長に、人気業態開発の経緯や人・商品を大切に育てる経営理念について伺った。【後編】となる今回は、実際に店舗を切り盛りする高田馬場店長・平康二さんに、超行列店運営の舞台裏事情やマネジメントの秘訣をお伺いした。
取材に先立ち、噂のローストビーフ丼を試食させて頂く。芸術的な盛り付けが美しく、箸をつけて崩すのを思わず躊躇してしまう。「お客様に持っていくと皆さん仰るんですが、“これ、どうやって食べるんですか?”って(笑)。僕のオススメの食べ方は、一番自慢なのは柔らかなお肉と特撰タレなんで、まずは上部のお肉をぺろっとつまんでそのまま食べる。次に、頂上の卵黄を絡めてコクを加えて。最後に、特製のヨーグルトソースをつけて。そうすると、三種の異なる味わいを楽しんでいただけます」。にこやかに説明する平さんの姿には、自らが提供する商品への揺るがぬ自信と愛、そして誇りが感じられる。
元々、Red Rock神戸各店で店長を担当していた平さんが東京にやって来たのは、2015年春頃。都内第2店目にあたる原宿店オープンに際し、高田馬場の初代店長がそちらの立ち上げに移ったことから、後任に着任した。「東京は以前、都心のスポーツバーで勤めていたこともあり、街並みはよく知っていた。どの駅がどうで、という土地勘はあったので、あまり不安もありませんでした」。突然の異動だったが、心配なく着任できたという。