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蕎麦屋開業にあたって検討すべきこと

蕎麦屋開業にあたって検討すべきこと

蕎麦屋の現在

現在のサラリーマン生活をやめて、かねてからの夢だった飲食店を開業したいと考えている人は多いことでしょう。ただサラリーマンとして単に命令されたことをこなすのではなく、自分のアイディアで起業して成功し、お金を儲けたい。やる気のある人なら一度は頭の中に思い描く夢だと思います。そのような起業のひとつとして飲食店業界でのデビューを考えることもあるでしょう。その中でも、今回は参入しやすい蕎麦屋を取りあげます。

飲食店のメリットは立地とコスパさえよければ商売には全く素人の人でもそこそこの収益が上げられるということにあります。料理の心得がないのであればメニューがシンプルなカレー屋やたこ焼き屋、蕎麦屋などがおすすめです。これらの飲食店はメニューが限られているので仕入れた食材のロスも少なく、効率よくお店を運営していけるというメリットがあります。
ここでは新規開業には狙い目の蕎麦屋を例に取って開業の流れを見ていくことにします。

数が減ってきていて新規開業には追い風

お店を開業するには、「これなら売れそう」というジャンルを狙って綿密な計画を立てることが大切です。今おすすめなのは何といっても蕎麦屋。以前は日本全国津々浦々にあった蕎麦屋ですが、最近はその数が減少傾向にあります。駅前には必ずあったはずの立ち食い蕎麦屋も姿を消しつつあるというのが現状です。

こんな時だからこそ、味がよくてコスパのいい蕎麦屋を開店すれば儲けられる可能性が大きいのです。蕎麦は日本の伝統的な食べ物のひとつで、高知県の9000年前の遺跡からも蕎麦の花粉が見つかっているほどです。栄養的にもさまざまな効能の期待できる蕎麦ですから、回転率がよくて資本金がそれほどかからず、しかも収益が期待できる蕎麦屋は新規開業には絶対におすすめです。

立地からターゲットを明確化する

蕎麦屋もコンセプト次第で店舗の場所選びがずいぶん変わってきます。高級料理屋並みの店構えにして天ぷらやお刺身などのメニューと合わせるのであれば郊外の少し不便な場所にあっても集客できる可能性があります。この場合にはだしにもこだわり、豪華な一品料理のメニューも多くして客単価をできるだけ上げることが大切です。場所が不便な分、駐車場のある物件を探すのもひとつのアイディアです。

繁華街で人通りの多い場所を選ぶのであれば、客単価をできるだけ抑えながら味のいいお蕎麦を提供していくことが大切です。客単価は高くても1,000円までとし、回転率を上げることで収益の向上を図ります。腕のいい調理人を雇うゆとりがあるのなら、気の利いたおつまみを何種類も用意して日本酒も人気の銘柄をそろえ、夜は気軽に飲める居酒屋風蕎麦屋として営業するといった工夫も悪くありません。
飲食店というのはせっかく開業にこぎつけても10年間のうちに約90%が廃業してしまうと言われている世界ですが、アイディアとやる気次第では順調に生き残っていくことができます。

オープンするお店の定員が従業員も含めて30名以上であれば、「防火管理者」の資格も必要となってきます。最寄りの消防署や地方自治体が開催されている講習会に出席することで資格取得ができます。

この他に「食品営業許可申請」や「防火対象物使用開始届出書」「防火対象物工事等計画届出書」「火を使用する設備等の設置届」などの届け出も忘れてはいけません。特に食品営業許可申請は通常は店舗完成の10日〜2週間ほど前に提出することになっていますが、飲食店開業が初めての人は1ヶ月ほどの余裕を見ておいたほうが無難です。

従業員を雇うのでしたら労災保険と雇用保険の加入手続きも行わなければなりません。労災保険は労働基準監督署で、雇用保険は公共職業安定所(ハローワーク)で手続きします。
蕎麦屋といっても夜はお酒も出して午前0時以降も営業する場合には管轄の警察署に「深夜酒類提供飲食店営業開始届出書」を出しておくことも忘れないようにします。期限は営業開始日の10日前までです。
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開業にかかる資金目安

開業に必要な資金には店舗取得費や内装費、設備投資費などがあります。店舗取得費は家賃の他に礼金・敷金や保証金数ヶ月分、不動産会社への手数料などで100万円〜300万円ほどかかると見ておいていいでしょう。

内装費・設備投資費は居抜きの店舗と全く新しい状態のスケルトンとでは数十万円の違いが出てきます。ですから初期費用を抑えたいのであれば居抜き物件を探すことをおすすめします。蕎麦屋の居抜き物件に限って探しても件数が少ないので、うどん屋その他の飲食店の居抜き物件を探すといいでしょう。

内装費はたとえ居抜きでもそのまま使うわけにはいきません。前の借り主がお店をやめた理由にもよりますが、やはりお客さまが目を留めてくれるようにイメージを一新することが重要です。数坪のお店なら250万円程度で内装を済ませることも不可能ではありません。立ち食い蕎麦屋の場合には清潔さと味、そして値段が勝負ですから、内装費は最低限に抑えることができます。

■関連ページ:蕎麦(そば)屋の居抜き おすすめ物件一覧
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一日の売上げをシミュレーション

蕎麦屋の開業を決意したなら、1日の売上げと食材費、経費などをシミュレーションしてみれば「家賃にいくらぐらいまで払えるか」「内装費にいくらぐらいまで出せるか」を逆算することができます。お蕎麦の単価は700円〜800円程度が相場です。立ち食い蕎麦となると200円程度でかけ蕎麦が食べられるところもありますが、原材料費などから考えるとこの値段は個人店では不可能に近いといえます。

仮に客単価が750円として、1日に100人の来客があるとすると売上げは750円✕100=75,000円です。月に稼働する日数が25日(週休1日)なら1,875,000円が月の売上げです。食材の原価率はだいたい3分の1が平均ですから、1,875,000の3分の2の1,250,000円から家賃や水道光熱費、人件費などを差し引いた残りが収益に。机上で計算するといとも簡単ですが、実際にオープンしてみれば毎日コンスタントに100人のお客さまに来ていただくのは並大抵の苦労ではないことが分かるでしょう。また、回転してすぐに予想通りの売上げが得られるとは限らないので、最初の数ヶ月は赤字でも経営を続けていけるだけの運転資金を準備しておくことも重要なポイントです。

単価と回転率を上げることが鍵

蕎麦は単価をあまり上げられないメニューなので、客単価を上げるにはビールや日本酒などのドリンク類にこだわるのもひとつの戦略です。なかなか手に入らない焼酎や地元でしか売っていない日本酒などを取りそろえることによってお店に個性が出てきます。お酒に合わせたつまみも工夫することで客単価を上げることができます。
昼は昼で回転率を上げるために時給のアルバイトを雇うのも効果的です。

日本では減少傾向にある蕎麦屋ですが、逆にそんな時だからこそ、味がよくコストパフォーマンスが高いお店を出すと、人気店になる可能性があります。しかし飲食店を出店する場合、衛生や防火に関する資格が必要です。突然思い立ってすぐ出店できるわけではないので、それなりの準備期間を設けなければなりません。また初期費用や当面の生活費などの資金も必要です。初期費用は居抜き物件を使うこと、開業後は、客単価や回転率を上げることで利益率を高くすれば、資金的な余裕も出てくるので、工夫が大切なのです。

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そば・うどんの居抜き物件


Written by 飲食店の居抜き物件なら!居抜き店舗ABC
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